| 2012年09月20日(木) |
ビールで筋肉老化防止って本当? |
友人のフェイスブックへの投稿で知らされた記事。
ビールで筋肉老化防止=ホップ成分が作用―徳島大
面白そうだし、専門分野なので原文を読みました。 PLOSONEはフリーアクセスのjournalなので、誰でも 無料で原文をpdfでダウンロードできます。
Prevention of Disuse Muscle Atrophy by Dietary Ingestion of 8-Prenylnaringenin in Denervated Mice
軽く目を通しましたが、ちょっと疑問が。実験に使われ たマウスはdenervated mice(筋肉に繋がる神経を切る ことにより筋萎縮を起こしたねずみ)。これは交通事故 などで神経に傷つき筋肉が萎縮した場合を想定したもの。 ディスカッションで書いてある既報の論文で使用したモデル は下肢懸垂による筋萎縮で、これはベッドで寝たきりだった り、宇宙での無重力下によって起こる筋萎縮を想定したもの。 どちらも老化のモデルではなく、「ビールで筋肉老化防止」 というタイトルはちょっと飛躍があり、記事の2段落目も あたかもすでに老化のねずみで実証済み、という誤解を 与えかねないかな。
そもそも年齢による筋萎縮とdisuseによる筋萎縮は全く 同じじゃないんだよね。(例:disuseによる筋萎縮はtype I fiber (遅筋)が特異的に萎縮するけど、老化によるそれはtype II fiber (速筋)が萎縮する。)この実験で使用した腓腹筋は両方の 線維が混在するけど、どの部分を実験に使ったんだろう? それでも老化に効用がというより、ギブスで寝たきりになったとき 筋量維持のために「ビール飲んどけ!」という方が適切のような。 (本当はもっと腫れるから、だめですよ)
まともにビールが筋肉老化防止に役立つのを実験するのなら、 ある期間ビールを徹底的に飲ませる群と飲まないコントロール群 に分け、若いときと年取ったときの筋量の変化をDEXAでも 使って調べていくのがいいのかなぁ。年取っても飲んでた 群は筋萎縮に関するたんぱく質の発現が少ないと「おぉ ビールの効果あり」っていえる気がするけど。
ってこんな実験成立しませんから、まず(笑)。そもそも ホップの成分だけを特異的に取り出して与えればいいし、 同量をビールで与えようとすれば記事の通りものすごい 量のビールをねずみに与えるわけで、アル中ねずみを 産み出すだけでしょ?
| 2012年09月19日(水) |
アメリカに住むとはこういうこと |
先日訪問したところから、口頭ながらOKをもらった。 ということで、行き先はここになるでしょう。ただ Human Resourceと書類のやりとり、バックグランド チェックなどを済ませないといけないので、正式な オファーがもう少し先になるらしい。結構ポスドクの 採用でも面倒なのね。
おととい書いた解約したCDがchecking account (当座預金?)に反映されていない件、文句を言い に銀行によった。ここでは「おかしい」とはいいなが らもやっぱり「Sorry」はなかった。あらためてアメリカ では謝ってはいけない、ということを学んだ。すぐに 訂正して、完了したら電話連絡入れるから、と言わ れ確かに電話は来たけど、トランザクションが今日 になっていた。結果、期限期間以外に解約したため ペナルティーが取られていた。もちろん元々は期限 内に解約を申し出たし、やりとりを証明するコピー も持っているので、ペナルティーは発生すべきで ない。まことに「手数」だが、また明日同じ担当者 に文句を言いに行ってペナルティをなくしてもらう ことにする。
アメリカでは「忍耐」が本当に必要である。こんな ことでいちいち怒っていては、いくつ堪忍袋があって も足りない。彼らがいう「プロフェッショナルな サービス」とはこの程度で、日本のそれを期待する には無理があるから。むしろ期待したことを期待 した通りにやってくれたときに「おぉ良かった、珍しい」 と喜んだ方が、精神的にはるかにいい。
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