| 2001年02月12日(月) |
P25:エスカレーター |
【虎の自叙伝〜その25】 エスカレーター
そもそもエスカレーターが苦手だったのだ。何がって?それはエスカレーターに足を乗せる瞬間、がである。平らな金属パネルが階段状に変化するあの瞬間がどうも苦手で、つい足をとられそうになってしまうのだ。友達はスイスイ乗っていくのに、僕だけがうまく乗れない。これはいったいどういうことだ!そんな思いが僕の苛立ちを益々増幅させるのだ。僕がまだ小学校、それも低学年のころの出来事である。 どうしてあんなことになってしまったのだろう。今もって謎である。
【四方山日記〜その24】 雪の北陸道
金沢でクール・ドライブ・メーカーズのライブがあって、まごまごしているうちに遅くなってしまいました。それにしても雪の北陸道はマジでビビリもんですわ。時間は深夜1時頃。行き交う車もまばらなため、路面に雪が積もってセンターラインが見えまへん。知らず知らずのうちにラインをまたいで走っていたり。平均時速はおよそ50km。それでも怖い。でも本当の恐怖は小矢部にさしかかったあたり。なんてたってフロントガラスにぶつかる雪がうねっているんですわ。まるでつむじ風のよう。思わずそれに目移りしてしまって視線が泳いでしまいます。これ、やばいっすよ。まだ、2人いたからいいようなものの、一人だったらちょっと自信ないですなあ。それにしても、トラックの運ちゃんはなんであんなスピードで走れるんでしょうね。凄すぎます。たぶん100km近くは出てるんじゃないんでしょうか。人間業とは思えません。でも無事で帰れて何よりです。おー、こわ。
| 2001年02月08日(木) |
P24:不思議なもの |
【虎の自叙伝〜その24】 不思議なもの
昔から不思議なものが好きなのである。UFO、ネッシー、オーパーツ、古代遺跡、超能力などなど。信じられない人には滑稽に映るかもしれないが、好きなものはしようがない。きっかけは何だったのだろうかと考えてみると、思い当たるのはやはりこの人、矢追純一氏。そう、あの「木曜スペシャル」なんかを制作した人。小学生の頃から大好きな番組のひとつだった。でも、当時は番組も木曜と決まっていたわけじゃなくて、水曜日だったり土曜日だったりけっこうばらけていたような気がする。 この手の本もよく買って読んでいた。おこづかいを全部はたいてしまったこともある。雑誌ではやはり「ムー」でしょう。これなんかは、最近までちょくちょく買っていたぐらいだから。僕がSFモノが好きな理由は、きっとこんなところにあるのかもしれない。映画でも本でもそうだけど、SFモノって興味ない人にはまったく受け入れがたい内容だろうけど、好きな人にはたまらないんだよねえ。そういう意味では、僕という人間の本質は、浮世離れしているところにあるような気がしないでもない。いやいや、単に空想が好きなだけかも?
| 2001年02月07日(水) |
D23:ガイアックス |
【四方山日記〜その23】 ガイアックス
ちょっと前、テレビのドキュメンタリー番組で「ガイアックス」という低公害燃料のことを特集していた。詳しい成分は忘れてしまったが、何でも排気ガス中に含まれる有害ガスの濃度が極端に低いらしい。そして安い。最近、その「ガイアックス」のスタンドが近所にできたので、試しに入れてみることにした。値段はリッター88円。ガソリンがリッター98円ぐらいだからおよそ10円の差額である。1回の給油で30リットル入れるとして、300円も安い。無職の俺としては、聞き捨てならないということでさっそく行ってみたわけ。念のため、店員さんに普通のガソリンと混ざってもいいか聞いてみたら、全然かまいませんとのこと。ガイアックスを給油して、一度タンクが空になるまで走ってみたけど、違和感は全くなし。こりゃ癖になりそうだわ!
| 2001年02月05日(月) |
M19:シング・ライク・トーキング |
【音楽見聞録〜その19】 シング・ライク・トーキング
ご存知、青森出身の3人組。なんだかんだ言って、ずいぶん長い付き合いになりましたなあ。デビューの頃からだから、もう10年ぐらいになるの?そんなんだから、最初の出会いがどんなだったかすら忘れてしまいました(笑)。ここまで長くなると、まあ気心が知れているというかなんというか、ほとんど友人みたいな間柄ですな。キャンペーンに来てるという意味では、ひょっとして一番多いんじゃないかなあ。だから富山の人たちとも馴染みが深い! 彼らが富山で初めてライブをやったのは、某イベントだったんだけど、そのときの前説がこの俺だった(笑)。調子こいて5分もしゃべっちゃって、ヤツらに長すぎるって文句を言われたのを覚えてる。でも文句言うのはいいけどさ、ステージで名前を出すなっつうの。この時は300人ぐらいのホールだったんだけど、のちに2000人相手にそれをやられて、お客さんの視線を一斉に浴びた時にゃあほんと参りました。もうあんなことはやめてね、竹善さん。心臓に悪いから。このイベント、実は無料招待だったんだけど、応募ハガキの総数がなんと2000通以上。まだ全国区になる前だというにのに凄かった。俺が手がけたイベントの中では、一番多かったんじゃないかなあ。その3ヶ月後、ツアーのライブでまた富山に来てくれて、そしてブレイク。思えばその歴史を共有してきたわけだから、この俺はなんて幸せなんだろう(笑)。 それじゃあシメとしてヤツらに一言ずつ。 まず竹善。「あんまり遅刻をしないように。」 千章。「もうちょっと運動したほうがええんでない?」 西村「筋肉、ぶよぶよらしいじゃん。」 つうことでこれからもよろしく。
【虎の自叙伝〜その23】 新撰組
中学2年の時、新撰組にはまってその類の本を読み漁った。特に感銘を受けたのは、司馬遼太郎著「燃えよ剣」。当時、読書感想文にも書いたぐらいだから相当なものだ。きっかけは何だったのか、さっぱり覚えていない。特に副長の土方歳三に傾倒していて、その美学に酔いしれていた。彼の最期の地は、北海道・函館にある。どうしても行かねばという強烈な思いが、僕の足をその地に向かわせた。21歳のときである。そこには身の丈ほどの石碑があった。静かに添えてあった花が今も鮮やかに記憶に残る。 当時、僕のまわりの大人は、はらはらしていたに違いない。中2といえば思春期の真っ只中、何かにつけて影響を受けやすい年代だ。それが新撰組なのである。そこに危うさを感じ取ったとしても不思議ではない。当の本人はケロッとしたものだったのだが。 そして時は経ち、中学も卒業の時を迎える。卒業文集に僕の作文が載った。タイトルは「人間・土方歳三を探る」というもの。ここまでくれば、僕の情熱も大したものだろう。でも僕が教師だったら、たぶんこんな作文は掲載しないだろうな。どう見たって、卒業文集には似合わないと思うから。
【四方山日記〜その22】 薪風呂
昔からぬるま湯が好きなのである。ぬるま湯といっても、本物のお湯の方なんだけど。 そもそも僕の実家は、薪(まき)でお風呂を沸かしていたから、一度ぬるくなってしまうと後が大変なのだ。再び薪に火をつけるまでは、二度と温度は上がらない。だから、ぬるま湯好きの僕は、決まって最後に入浴することになる。最近のお風呂は、温度調節なんかスイッチ一発でOKだと思うけど、薪で沸かす風呂は、この温度調節がなかなか思うようにならない。なんてたって相手は木を燃やす炎だから、その調節はほとんど勘の世界。要はドラムカン風呂の変形だと思ってもらえれば話が早い。だからこの調節をちょっとでも間違えると、お湯は沸点を目指してまっしぐら。湯船の沸き口の方に入っていると、マジでヤケドすることになる。 でもなんだかんだいってもあの薪風呂、決してスマートではなかったけれど、風情があってけっこう好きだったのかも。今ではほとんど見なくなったけど、時々ふっと入りたくなるんだよねえ、あの薪風呂。ぬるま湯好きなのはおんなじだけど・・・。
【音楽見聞録〜その18】 椎名林檎
昨日から何かと話題の椎名林檎姫。もう「あっぱれ」としか言いようがありません。ほんと何をしでかすかわからない、究極のアーティストですな。 出会ったのは、デビューシングル「幸福論」がリリースされた直後。所属レコード会社の担当が僕のマブダチでして、その彼とキャンペーンで現れたのが彼女でした。その時の情景は今でも鮮明に覚えています。ドア越しに顔を半分だけ覗かせ、まるで子猫のような無邪気な瞳で僕をじっと見つめるのです。まるで何かを観察するように。それがすべての始まり、アーティスト椎名林檎のドアを開けた瞬間でした。 彼女がはいったいどんな人なのか、今もってよくわかりません。まるで広大な宇宙のように奥が深すぎて予測不能なのです。だからこそ、こんなにも多くの人たちの心を魅了してやまないのでしょう。彼女の曲にもあるように「本能」でのコミュニケーションが必要なのかも知れません。まあ、僕はもともとそんな感じの人間なので苦労はしてませんが(笑)。 彼女と接していて感じること、それは自由。束縛感が全く感じられないのです。たぶん多くの人たちは、自分をどこかで束縛しながら生きている、そんな気がします。それは「自由」には常に恐怖が伴うから。でも彼女にはそれが無い。ほんとスゴイと思います。ある意味、手に負えない存在です(笑)。だからみんな彼女のことが好きなんでしょう。もちろん、僕も好きですよ。3月には新曲もリリースされるらしいので今からホント楽しみです。そしてあの元気な姿を一日も早く僕らの前に見せて欲しいものです。 そうそう、タイトルにある「わんぱく娘」とは、僕が彼女にインタビューしたとき一方的に命名したあだ名です。その時は大いに気に入ってくれましたが・・・(笑)。 椎名林檎=わんぱく娘、そんなイメージってありませんか。
| 2001年01月28日(日) |
P22:エアーチェック |
【虎の自叙伝〜その22】 エアーチェック
小学生の高学年の頃、ある画期的な商品がお茶の間にデビューした(それ以前にもあったかも知れないが)。世に言う「ラジカセ」である。これにより「録音できる環境」が一般家庭にまで浸透することになった。そんな中、エアーチェックなる言葉が登場する。この言葉、一般的にはラジオやテレビでオンエアされた音楽や番組を個人的に録音・録画する行為を言うのだが、僕らにとってのそれはほとんど音楽に限定される。つまりラジオで流される音楽を録音して自分だけのオリジナルテープを作る作業のことだ。レンタルCDの登場以降、その必要性が急速に減速し、そのオリジナルテープを作ったりするのにも苦労しなくなった。だから30歳以下の世代では、エアーチェックをやったことのある人の方がむしろ少ないくらいだろう。僕らの時代は、このエアーチェックこそが音楽を入手できる最大の手段であった。できるだけノイズが入らないように工夫したり、録音レベルに細心の注意を払ったりして、それはもう宝物のように扱ったものだ。そんな経験が、ラジオ制作の現場では大いに役立ったことは言うまでも無い。毎月FM雑誌を買ってきては番組表をチェックし、ひたすらオリジナルテープの制作に励んだことが懐かしく思い出される。そして現代。CDやMD、インターネットなどのテクノロジーの進化により、私たちの音楽環境は劇的に変化し大変便利になった。ほとんどスイッチ一つで欲しい音楽が入手できのだから。だがその代償は・・・。時代は僕らに何を問い掛けているのだろう。
【虎の自叙伝〜その21】 この瞬間
最近、本の衝動買いが多くなった。子供の頃、本を読むことなんて大嫌いだったのに。なんとなく記憶にあるのは高校を卒業したあたりから。大きな理由は、電車を使うようになったこと。小・中・高と通学はすべて歩きだったから。 高校卒業後、1年ぐらいフリーターをやってた時期があって、バイト先まで電車で通勤していた(この場合、通勤って言うのかなあ)。乗ってる時間、およそ30分。けっこうヒマなんだよねえ、こういう時間。だから自然というか必然というか、文庫本なんか読みようになってた。よく読んだジャンルは、SFモノと推理小説かな。眉村卓なんかけっこう好きだったなあ。今、店頭ではあんまり見ないけど。でも、その頃は文庫本ばっかりで、ハードカバーなんてほとんど買わなかった。理由はただ一つ、高価だったから。文庫本が出るまで待ってりゃいいやって感じ。でも、今は違う。なんていうか、読みたい時が大切なんだって思えるようになってきた。その瞬間の気持ちっていうのがさ。だから、今買わないともう一生この本には出会えないかもしれない、なんて思ったりしてつい買ってしまう。これは映画でも同じ。見たい時にはすぐに見に行く。前はビデオになるまで待ってたんだけどね。僕の場合、この瞬間のインスピレーションっていうのがすごく大事で、たぶんこの感覚を一番大切にしているような気がするんだ。この辺が感覚的って言われる所以かもしれないけど。でも、自分でそんな風に思うようになったのはここ2、3年の話。それまではけっこう建設的な思考の人間だと思ってた(笑)。この話をすると、まわりの人は信じられないって顔をするんだけどね。気づくのが遅すぎるってことなのかなあ。
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