フォーリアの日記
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| 2008年09月13日(土) |
さいたまシティオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」 |
今日は少し蒸し暑くなっています。
さいたまシティオペラ「コシ・ファン・トゥッテ」を見に行ってきました。 小ホールでやるというのであまり大げさなことはしないのかと思ったら、 オーケストラがなくピアノ伴奏で演じるということ以外は 舞台装置もしっかりしていて驚きました。
12、13、14日の3日間に渡る公演で、毎日ソリストが変わります。 今日のソリストは フィオルディリージ:稲見裕美、ドラベッラ:見崎千夏、デスピーナ:谷川深雪、 フェランド:稲見浩之、グリエルモ:原田圭、アルフォンソ:杢子淳 です。 フィオルディリージの稲見裕美さんとフェランドの稲見浩之さんは 似ているので兄妹かと思ったら、家に帰って検索したらご夫婦だそうです。
さて、全体を通して言えば、大変素晴らしかったと言えると思います。 日本語上演だったのですが、そのせいもあったのか、 歌がどうこうというより劇として楽しんで見ることができました。 演出も細かく作りこまれていて、皆それを良く演技して表現していて たいへんわかりやすく、楽しいものになっていました。 大道具が立派だったのも予想外で、場面がよく作られていました。
プログラムを見て驚いたのは、演出が井上善策という方で、 さいたまシティオペラの会長をやっているのもこの方なのです。 演奏会について問い合わせた時に電話をかけたのはこの方の家だったのです。 奥様と思しき方が電話に出たのですが、事情をよく知っている様子で説明してくださったので、 単にだんな様の趣味を留守の間補助しているという感じではなく 奥様も深くシティオペラに関わっているのだろうなと思ったのですが、 もしかしたら奥様は声楽家の先生だったりするのかもしれません。
超一流の歌手をそろえても面白くもないオペラもあるけれど、 必ずしも超一流の歌手をそろえなくても、(ある程度以上であれば) 一生懸命演じて、よい演出と演技、表現力があればこんなに楽しいものができるということなのですね。 これくらいの規模のオペラなら、もっとあちこちの町で行われて 気軽に聞く人たちがもっともっと増えていってもいいのではないかと思います。
出だしこそまだ声の出ていない感じがあって重唱も少し揃わなかったりしましたが、 だんだん進むに連れて声も出てきて全体に厚みも出てきました。 重唱もどんどん揃っていいものになってきていました。 また、このオペラは合唱の出番は少ないのですが、合唱も声がよく出ていました。 合唱は各パート4人で全16人なので小規模なのですが、 とても16人とは思えないような声が出ていました。 一応シティオペラの合唱団には誰でも入団できるので素人なのですが、 かなり歌える人たちの集団だと思います。
先日の文京市民オペラといい、今回と言い、 市民オペラはなかなか見る価値があると思います。
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