Just A Little Day
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一緒に見た満月 蒸し暑い空気 あなたの優しい声 繋いだ手
血の気がひいた。 耳鳴りが止まない。 震える指先で、脚で、必死に身体を支える。
あたしは強くいなくては。
寝息を立てる小さなこの子の為に。
大丈夫。 何があっても守るから。
例えば、目に見えない「繋がり」を大切にするということ。 例えば、「気持ち」を大切にするということ。 例えば、相手を思いやるということ。 そういうことがあなたには欠落している。 それって致命的。
暮らしてみてわかったこと。
そりゃ人間、欠陥はある。 でも、あたしにとって大切なものは「繋がり」であり「気持ち」であり「思いやる」ということ。 これは譲れない。
さあどうしよう。
考えない方がいいこともある。 気付かない方がいいこともある。 紛らわし紛らわし ゆるゆると過ごす方がいいこともある。 こんな日は特に。
人はそれぞれ。 同じにはなれないなら、 理解しよう、理解されようと努力するのは億劫だ。 こんな蒸し暑い日は特に。
今はここにいるこの子も 一度外の世界に出ればあたしの一部ではなくなる。 そうやってあたしも一人の人間になったわけだし。
さあさあ、見ないふりで早く寝よう。
そだつ そだつ うごく。 たしかにここにいる いのち。 あたしのみかた。
ひどく淋しい。
開かない部屋の引き戸に溜息ひとつ。 追いやられた布団を押し戻し、寝相の悪い男を押し戻す。 気付けば眉間に皺。 いつも眠ってばかりいるこの人と、あたしはどうやって恋をしたんだったかしら?
鈍く痛み続ける下腹部と、重い腰の痛み。 こんな時だけ自分も女だったんだと気付く。
そうして今宵も更けてゆく。
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