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2022年09月16日(金)
なんだか知らないうちにうちの店が某SNS発信のグルメサイトにて 銀座・日比谷・有楽町界隈のお好み焼き屋で1番になっていた。 まぁ、家賃の高い土地柄、お好み焼き屋自体が少ない場所なんだが 何の断りもなく1番に掲載されていた。 嬉しい反面、ありがた迷惑な面もあるのは確かだ。 令和4年現在、飲食店の情報はSNSが主流になった。 今から30年以上も前はスマホも携帯すらなかった時代だから 飲食店情報はグルメピアとかHanakoとかグルメ雑誌しかなかったが スマホ全盛の今じゃ完全に絶滅してしまった。 当時、最も影響力があったのがマガジンハウスの「Hanako」だった。 特に若い女性がターゲットになっていて一世を風靡した。 そして、次が「東京ウォーカー」だったかな。
この二誌、特に「Hanako」に掲載されてしまったからには、発売日の夜から 店は爆発的な集客力を発揮し、とんでもない事になり、 飲食業界ではこの現象を「ハナコ現象」なんて呼んだりもした。 しかし、この「ハナコ現象」がもたらす大繁盛ぶりも決して長続きはせず、 潮が引いた様に客は離れ、それまで馴染みにしていた常連客まで離れてしまい、 あえなく閉店に追い込まれた飲食店も少なくない。 これを取り上げた「Hanakoに潰された店」なる雑誌が発売された程だ。
SNS発信が主流となった昨今の飲食業界も、まるでファッションの如く 流行りやトレンドに流されやすくなっている。 良い店がオープンしたかな?と思うと、ここぞとばかりにメディアが取り上げて 爆発的に店が流行って行列ができたりもする。 言わば、トレンドや流行り物は客の好みでできるのではなくて、 メディア先行型なのではないかと思ってしまうほどだ。 これは元はファッションアパレル業界がその典型だった。 雑誌が「今年の流行はデニムだ」とか「水玉模様だ」とか載せると 翌日から表参道はデニムと水玉だらけになってしまうヾ(・ω・o) ォィォィ
トレンドや流行り物は必ず終わりが来る。 昔の「ハナコ現象」も掲載直後は今まで来ていた常連客が入れなくなるほど大繁盛。 しかし、雑誌やメディアを見て来た客っていうのは「1度行ってみたいだけの客」。 その1度だけの客が溢れかえり、今まで来ていた常連が入れなくなる。 そして今までの雰囲気が変わってしまい常連だった客も離れていく。 当然、雑誌やメディアにつられてきた客がリピーターになることはまずない。 なので流行が終わったら何も残らない…。 こんな店を多く知っているので、目立つことはしたくない。 特にうちは昭和28年創業から70年の歴史があるので常連客も多い。 一過性の客より常連客の方が何十倍も大事だ。 なのでSNSが主流になる以前から、雑誌やTV等の取材は断ってきた。 もちろん以前にはHanakoの取材依頼もあったが、丁重にお断りした。 メディアで目立って店が流行っても、そんなの絶対に長続きしないのは目に見えて分かる。 だけど、今の時代って店の許可もなく、誰でも勝手にSNSで載せられてしまう。 「食べログ」なんて、その最たるグルメサイトだからな…。 喜ぶべきか?悲しむべきか?
今回の件も、あえて知る人ぞ知る店でいいと思っているのに 勝手に載せられて1番になってしまった。 こればかりは今の時代、仕方ないのかな…。 まぁ、今後もメディア取材などは全部断っていくけどね。 亡くなった父も「儲けるより長く続ける方が大事」と言っていたので これからもトレンドに流されず店のスタンスは変えるつもりはない。
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