|
2016年08月09日(火)
柔道男子73キロ級で大野選手が見事に金メダル獲得。 柔道男子の五輪金メダルは2008年の北京大会66キロ級の内柴、 100キロ超級の石井慧以来2大会ぶりだ。 大野選手は、どうやら2年くらい負けていないらしくて、 井上監督が絶対の信頼を寄せていた。 大野が獲れないなら誰も金を獲れないと。
今大会も、なかなか日本柔道は厳しくて大野選手までの5選手いずれも銅メダル。 団体戦じゃないとはいえ、なかなか流れがつかめなかった。 もし誰か1人でも金を獲っていれば余裕を持って臨めるだろうが、 2大会ぶりの男子の金メダルの重圧がかかった中だから本当にスゴイ。
ただ、金メダル以外は1回戦負けも銀メダルも同じだと言う日本柔道界の中で、 金を獲れない状況の中で気持ちを立て直して3位決定戦に臨むのも大変だと思う。 それを乗り越えて銅メダルを獲るというのも同じくらいスゴイこと。 ここまで日本柔道は男女6人で金1銅5と全員がメダルを手にしている。 大野選手の金メダルで流れをつかんで、今後の好結果を期待したい。
そして男子体操が3大会ぶりの金メダル! あん馬でいきなり山室が落馬して、これは厳しいと思った。 大会前、予選トップ通過じゃないと優勝の確立が半分になるとか言ってたのに、 なんと予選4位からのスタート。 最後2種目が鉄棒、床と体力を使う種目が続くのも厳しいと思った。 白井は跳馬と床の2種目だから大丈夫だとして、予選、決勝の全6種目に出場する エース内村の体力が心配だったけど、あん馬をなんとか乗り切って 吊り輪、跳馬が上手く行き、平行棒は得意種目。 で、ついに鉄棒でロシアを逆転。でもまだ心配だったよ。
最後はロシアも同じ床だし、それより中国が鉄棒だから。 鉄棒は高得点が出やすかったりするから大逆転もあるかと。 だが、最初の白井の完璧な演技で勢いに乗った。 唯一の16点台は相手に大きなプレッシャーをかけられた。 まさに、ひねり王子全開だった。 それを鉄棒と同じく加藤がきちんと仕事をこなして最後の内村。 ここで内村が大失敗して14点台とかに沈まなければもう大丈夫だったが、 予選での落下もあったので冷や冷やドキドキ。 しかし当然のように着地を決めて、やるべき演技を内村がやってのけた。 あの瞬間、もう安心だったな。 それでも内村が演技終了後、膝に手をついていた姿、全力を使い切った感じだった。 残るロシア、中国がいずれも平均で16点以上取らないと逆転されない。 これは実際問題として到底無理なこと。
この金メダルはアテネ以来だが、その勝ち方は、あのモントリオールの奇跡を 髣髴とさせる素晴らしいものだった。 1976年、もう40年も前になるが中学生の頃、モントリオールオリンピックでの 男子体操の金メダルを見てから何気に体操競技を見るのは好きだった。 塚原、監物、梶山、加藤沢男などの華麗な演技に目を惹かれた。 そして、その昔にこんな事ができたらスゴイと勝手に思ってた技が、 今は当たり前のように演技されている。 その凄い進化の中で内村航平が願ってやまなかった団体優勝がやっと手に入った。 これで、これからの個人総合や種目別に弾みがつくだろう。
|
|
|