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2010年01月24日(日)
今日は豊洲のららぽーとに行ってきた。 なんか最近、南砂のSUNAMOか豊洲ららぽーとにしか行っていない。 だけど、どちらかに行けば欲しい物のほとんどが手に入るからな。 ららぽーとにもSUNAMOにもユニクロがあるのだが、いつも混み合っている。 そういえば年末にユニクロが創業60周年を記念して、 全国主要店舗で早朝大バーゲンを実施し、多数の来客で朝から大行列を起こした。 させに5000円以上の購入者に対し、10000円が当たる抽選券を配布するなど、 総額10億円キャッシュバックキャンペーンを繰り広げていたっけ。 そのせいもあって衣料業界ではユニクロが1人勝ち状態にあり、 年末商戦も大勝利だった。 もう、この冬の大ヒット商品となったヒートテックは完売でどこにもない。 もう少し買っておきたかったのに、完全に出遅れた…。
さて、1人勝ちのユニクロだが、15年位前までは 「さえない店」というイメージしかなかった。 「いかにも安い」服ばかり売っていて、言ってしまえば「ダサイ服」しかなかった。 あとは作業着みたいな服も売っていたような気もする。 それが10年ほど前から急激に変わってきた。 まず、店がおしゃれになり、商品もおしゃれになってきた。 「ダサイ服」ではなく「よそ行きの服」として成立していった。 その上、当時のデフレスパイラルの発端とも言える「激安商戦」の口火を切り、 基本、海外縫製にするなどしたコストカットを徹底し、 とにかく「良い物を安く」という方針を築きあげて 一気にユニクロの名を全国区にした。
そして、ここ数年のユニクロは単に良い物を安いだけではなく、 「新製品を安く広める」という方針にしたようで、他の店にない物を、 しかも消費者が購入可能な金額で提供するという戦術に出ている。 例えばヒートテックやブラトップなどは、まさにその例であり、 むしろユニクロで出た商品をライバル社が パクルという構造になっているくらいだ。 こうした「単に安い」だけではなく、その時々の戦略をしっかり編み出すことで 1人勝ちの構造が完成していると思う。
このユニクロの状況に対し、一部経済評論家は 「またしてもデフレスパイラルを作っている張本人であり、 景気回復を阻害しかねない」などと揶揄しているが、 前述のとおり、今のユニクロの戦術は単純な激安戦争を仕掛けているわけではなく 「新商品開発」という戦略に出ているわけだから、 むしろ「市場拡大」が可能となっている。 そして、その新商品開発には国内の大手企業との タイアップにより実現されるのだから、大手企業の業績アップにもつながっている。 したがって、単純なデフレスパイラルであった10年前とは事情が全く異なる。 むしろ、ライバル各社が類似品を出すであろうことを踏まえて、 次なる新商品やラインナップをしっかり組み込んでいるということで 「単純激安祭り」にはしないというポリシーすら感じられるし、 タイアップ企業も必死に企業活動を展開しているわけだから、 単なるデフレの原因を作っているとは言い難い部分もあると思う。 それだけでなく、新商品を消費者が普通に買える価格に設定することで、 単なる買い換え需要ではなく、市場が拡大されるということにすらなるだろう。
ちなみに、ユニクロのキャンペーンは、これはこれで立派な営業戦略だ。 早朝バーゲン商品は当然原価割れしているような激安値だったが、 これだけ全国版ニュースに取り上げられるだけでも宣伝効果絶大だ。 新商品を1つでも買ってくれれば粗利は十分取れるのだから、 相当な売り上げ増加に貢献した営業戦略と言っていいだろう。 また、あの抽選券もかなりの曲者で、端的にいうと「全商品10%引き」よりも ユニクロ側のリスクは低いのに「全商品10%引き」よりも 消費者の購買意欲を引き立てる威力があるのは確かだ。 理屈を書くと複雑になるが、イメージとして「割引」より 「現金が当たる」という方が人は「お得感」を覚えるという 心理的効果はもちろんのこと、要するに抽選で10000円をあげるというのは、 割引と同じ話だから、売り上げ総額に対して、 どの程度キャッシュバックをするのかということで 割引率を計算すると、おそらくせいぜい5%程度に過ぎないと思われる。 しかも一律ではなく5000円以上という足かせを課することで、 猫も杓子も割り引くわけではないのだから、そりゃあ売り上げは上がるだろう。 しかもしかも、日替わりや週替わり商品のバランスが実に絶妙で、 要するに「一度に大人買い」が難しく、「毎週でもユニクロに行った方が得」 ということを消費者に思わせることでリピーターを増やしているのだ。
このユニクロ戦略、もちろん問題点もある。 従業員の待遇面での問題(いわゆる正社員が少ないなど)や、 日本経済という視点からすると「工場が海外」ということで、 売り上げの多くが海外に流出してしまうという点などが挙げられる。 しかし、やはり景気回復のカギとしては「内需拡大」と「外貨獲得」という 基本を踏まえると、ユニクロのような「新商品開発」は、 内需拡大の大きなきっかけとなることは確かである。 しかも、新商品というのは高額な物ではなく比較的リーズナブルなので 誰にでも買えるようにする。さらに、こうした商品を世界 (特に中国やインド)に輸出することで、 そこから外貨を獲得することも可能となる。
各企業とも不景気を嘆いているが、嘆くだけでは何も解決しない。 やはりユニクロのように「攻めの戦略」も考えることが不況打破への一歩だろう。 そして、そのカギは「消費者の心をくすぐる新商品」にある。 「売れない」のではなく「買いたくなる物」を売る。これが基本になるはず。 「公共事業がなくなるから潰れてしまう」とぼやく土建業だって実は同じこと。 世界に誇れる土木建設のノウハウを「小さな需要」に還元することから、 新たな市場開拓の可能性も期待できるかもしれない。
しかし、ユニクロブームはどこまで続くのだろうか。 また、第2のユニクロが果たして登場してくるのだろうか。 不景気な世の中だからこそのブームであるのは確かだ。 バブルの頃なんて、安い商品は見向きもされなかった。 ユニクロもドンキもアオキも牛角もガストも100円回転寿司も100円均一も バブルの時代は流行らなかった。というか存在していないモノすらある。 いくらでも金があったので、高い物しか購入しなかった。 安い物を買うなんてバカの買い方だったが、バブルが弾けて祭りが終わり 不況になってからは、いかに良い物を安く買うかに考え方が180度変わった。 あんなバブルの時代に戻れなんて言わないが、 平凡で住みやすい時代になることを切に願う。 だけど今の政権では絶対に無理だろうな…。
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