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2009年02月23日(月)
もうすぐWBCもあって今年も野球は盛り上がりそうだが、 その一方でサッカーがヤバそうだ。 もしかして近年中にJリーグは終了してしまうかもしれない…。 なぜなら、世界同時不況の影響でスポンサーが続々と 撤退・縮小を表明しているから。
クラブ創設以来、浦和レッズのスポンサードを続けてきた 三菱ふそうが昨年年限りで撤退をした。 リコール隠しの危機でも途切れなかった支援も 100年に1度の恐慌には耐えられなかったようだ。 さらに柏レイソルの親会社である日立製作所も 今年の宣伝広告費を大幅削減すると発表済み。 同クラブのスポンサー企業の大半を日立グループが占めているため、 一律的な減少となる見通しだ。
今回の不況は世界的な需要低迷に加え、急激な円高のため 外需に依存している製造メーカーが直接的な打撃を受けている。 J1リーグのうち過半数のクラブが電機、自動車メーカーなどの親会社による サポートを受けており、また一見して分かる通り、 これらが強豪チームとしてリーグの屋台骨を支えているわけだ。
鹿島…住友金属 千葉…古河電気工業 浦和…三菱自動車 柏……日立製作所 川崎…富士通 横浜…日産自動車 磐田…ヤマハ発動機 名古屋…トヨタ自動車 京都…京セラ G大阪…パナソニック電工
例を挙げると、過去10シーズンのJ1上位TOP3のうち、 1999年の清水を除けば、全て上記チームで占められているのが現状だ。 つまり日本が誇る製造業が減退すればリーグも破綻する危険性がある。 非正規社員をバシバシ切って生産調整しているこの時期に サッカーなんぞに金を出している企業はアホ丸出しなのかもしれない。
スポンサーの撤退や縮小だけならまだ良いが、 資本撤退まで踏み込むチームも現れてきた。 なんと名門の横浜Fマリノス親会社の日産自動車は、 保有する同クラブの株式の大半を手放す方向で検討しているらしい。 譲渡先の候補に横浜市も加えられ、もし実現した場合は 横浜市の税金でクラブ運営となる。 これには多くの横浜市民が反発しているのでも納得いかないかもしれない。 しかし、横浜Fマリノスは2003、2004シーズンと連続優勝を果たしているが あまりの反響の少なさに、日産はやる気を無くしてしまっているようだ。 Jリーグは企業名露出がユニフォームや看板部分に限られるので 実際の料金に見合った広告効果が得られないのが現実なのだ。 セルティックから中村俊輔をマリノスに復帰させようと試みたが、 結局、日産が金を出さないというか、出せなかったので 流れてしまったのは記憶に新しい。
アジア・チャンピオンズリーグを制し、クラブW杯に出場しても同じことが言える。 誰もがアル・アハリやアデレードの胸スポンサーを覚えていないように Jリーグのチームが出場したところで、世界の誰も広告など見ていない。 なのでサッカーチームを支えることは金をドブに捨てているのと 同じように思えてきた企業が多くなってきた。 ましてや今の経済不況、自動車メーカーは生き残るだけでも大変なのだ。 日産が横浜Fマリノスから撤退したい気持ちも理解できる。
また、マリノス同様に日本リーグ時代からの名門でもある東京ヴェルディ1969だが 首都圏で学習塾「TOMAS」を展開するリソー教育がクラブの過半数の株式を取得し、 日本テレビは経営権をリソー教育に委譲。 日テレ資本傘下だったヴェルディは、親会社から積極的な支援を受け、 その事業規模はリーグでも指折りの状態が続いていた。 トップチームの戦績は芳しくなかったが、選手は厚待遇で迎えられ マルキーニョスやワシントンなど優秀な外国人の獲得ルートを持ち、 日本随一の下部組織からは優秀な選手を数多く輩出してきた。 しかし、これも時代の流れなのか、かつて名実ともに日本一だったヴェルディが、 しがないローカル学習塾に買収されてしまったのだ。 クラブの知名度は抜群なのに、大手企業はどこも手を挙げなかった。
これまでアホみたいにJリーグチームを支えてきた親会社たちも 不況で余裕が無くなり、サッカーの広告効果に疑問を持つようになったのは明らか。 「クラブは地域で支えるもの」とばかりにクラブの株式を放り出して、 Jリーグチームへの赤字補填を拒む企業も今後は増えてくるだろう。 地域密着型でも今年からJ1に昇格したモンテディオ山形は 運営母体が山形県スポーツ振興21世紀協会という県の外郭団体であり、 毎年多額の税金が運営費として投入されていたが、 県知事が変わってしまったので、税金の無駄遣いが問題視され、 いまだメインスポンサーも決まらずにジュビロとの開幕戦は スポンサーマークのないユニフォームで臨むかもしれないという。
J2も悲惨だ。貧乏クラブの代名詞であった水戸ホーリーホックに続き、 昨年よりJ2に昇格したFC岐阜や、かつてJ1にいたこともあるアビスパ福岡も メインスポンサーがいまだ決まらずにユニフォームの胸が寂しい状態のまま 開幕を迎えそうだ。 J1復帰を目指しているベガルタ仙台も、ついに宮城県から 補助金を打ち切られたのでJ1復帰の可能性は半永久的にないだろう。
今の時代、地域密着型も厳しい時代なのかもしれない。 地域密着を謳うJリーグは思っていた以上に商圏が狭く、 全国展開している企業にとってスポンサードするメリットが全くない。 地場産業の菓子や酒造メーカーの広告主を持つクラブが近年増えているのは、 大手企業がJリーグに目を向けなくなった証でもある。 今後もJリーグのスポンサーは大企業が姿を消し、 貧乏臭いローカル企業にシフトされるだろう。 そして、この流れで行くと今後のJリーグは、 バスケットのbjリーグと同じくらいの運営規模になるのでは? 残念ながら、それが日本に於ける地域密着型クラブの「身の丈」なのである。 もちろん、そのような状態になればW杯出場なんて夢の話。 企業が金を出してくれなければ強化もできないので、 昔の日本リーグのようなレベルに落ちていくかもしれない。 Jリーグが発足してから15年以上も経ったが、 世界同時不況により大きな危機を迎えようとしている。
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