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2008年08月26日(火)
1983年の劇場公開を最後に完結した宇宙戦艦ヤマトが、 なんと新作劇場映画として復活するというではないか。 著作権をめぐる法廷闘争の問題もあったため、 2004年に凍結していた企画が再始動となったらしい。 そして、当時の企画製作に携わったヤマトの産みの親でもある西崎義展氏が、 自身の最後の作品として拠点となる「ヤマト・スタジオ」を設立し、 当時と同じように製作総指揮に当たる。 さらに総監督には舛田利雄氏、総作画監督は湖川友謙氏と、 いずれもヤマトの製作に携わっていたスタッフが集結し、2009年に劇場公開予定だ。
今作は西暦2220年が舞台。 あれから約20年の時が経ったことになる。 移動性ブラックホールの膨張で地球に危機が迫り、3億人の移民作戦が展開。 その途中に移送船団が攻撃を受け、ヤマトが反撃するというストーリー。 38歳になった古代進が艦長になり、妻の雪との間に美雪という娘もいる設定。
この宇宙戦艦ヤマトは、当時のテレビ放映では39話での製作放映予定だったが、 裏番組の「アルプスの少女ハイジ」や「SFドラマ 猿の軍団」など 視聴率の取り合いで苦戦し、全26話に短縮、再構成されて放送された。 その後、再放送されてから人気が急上昇し、劇場映画が公開される頃には 社会現象を巻き起こす「ヤマト」の大ブームとなった。 今思えば、現在のアニメブームの先駆けとなった作品だと言っても過言ではない。 だいたい当時はアニメが映画館で公開されるなんて 「東映マンガまつり」くらいで、ひとつの作品だけで2時間近くの 劇場用アニメ作品が公開されることはなかった。 その後、ガンダムやイデオン、ルパン三世、そしてスタジオジブリ作品などが公開、 まさしくヤマトはアニメ映画の先駆けである。
アニメでは数々の偉業といえる功績を残している西崎義展氏だが、 実は1998年に覚せい剤取締法・大麻取締法・麻薬及び向精神薬取締法違反で逮捕、 翌年にはM16の銃砲刀剣類所持等取締法・覚せい剤取締法・火薬類取締法違反で 2度目の逮捕と服役の経歴を持っている困った人物である。 しかし、ヤマトに対しての情熱は熱く、さらに数々の逮捕と服役経歴がありながらも、 周囲に人々が集う人徳、カリスマ性を持っている。 倒産、破産経験もあり、逮捕、服役歴もある人間が、 ここまで這い上がることが出来たのは、 ヤマトへの情熱が成し得たことなのだろうか…。
今の世代のアニメファンにどのようなメッセージを込めるのか? はたして今の世代のアニメファンの心を動かすことが出来るのか? 硬派なイメージを持つヤマトが、今のアニメ世代にも作風的に受け入れられるのか? 様々な面で興味深いものだ。 だけど自分は完全なるヤマト世代、早く新たな宇宙戦艦ヤマトの発進を観たいね。
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