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2007年02月27日(火)
予定調和感アリアリだったが、 まぁ捨てる神あれば拾う神あり…ということで(苦笑)
中日は入団テストを受けていた中村紀洋内野手と 育成選手として契約したことを発表した。 年俸は事前の予想通り支配下選手の下限を超えない 400万円で契約金もインセティブも設定されない。 そのため、中村ノリは昨季の2億円から50分の1で 1年間を過ごすということになるのか。 仮に開幕から1軍登録されても最高年俸は 1軍最低保障の1500万円となるが、もちろんこれでも オリックスが提示したと言われる年俸8000万円には遠く及ばない。
落合監督は「2軍で成績を残し這い上がってくれ」と 激励の言葉をかけたようだね。 これを聞いた中村ノリは「初心に帰って野球を追求したい。 獲って良かったと思われるように頑張っていきたい」 入団テスト開始から11日目の朗報だったので、かなりホッとしたんだろうな。 「目標は支配下選手になること、 試合に出るならどこでもやる」と オリックスとの交渉時には見せなかった殊勝な姿勢を貫いていたし。
その一方、中村ノリには難敵が控えている。 それは今年、支払わなければならない税金だ。 対象となるのはもちろん昨年の年俸2億円で、今年の年棒400万円全てを 積んでも払いきれるはずもない額が両肩に圧し掛かってくる。 しかも「蓄えはない」と言うから、他人事ながら心配になってしまうよ。 なんせ、その額は8000万だとか…( ̄◇ ̄;) 名古屋での単身赴任を余儀なくされる中村は「ホテルは楽だけど税金が大変」と 正直に今の気持ちを話していたが、その言葉を実践するがごとく、 妻帯者でありながら独身寮への入寮を希望しているようだ。 中日の独身寮「昇竜館」は1ヶ月の寮費は6万円らしい。 ワンルームマンションより高いんだな。 現時点では満室らしいが、この話を聞いた寮長が 「球団から打診があれば考える」と好意的なコメントを出してくれたという。 実現すれば近鉄で新人時代を過ごした時と同じ環境が出来上がる。 まさに中村ノリは初心に帰れるということだ。
プレーについては「早く試合に出たい」と語っているだけあって 中村ノリの中日デビュー戦は3月2日に予定されているオープン戦になりそうだ。 しかし、これも野球の神の配剤か、オリックスの2軍サーパスとの試合。 対決が実現すれば、もう一度新聞紙上に取り上げられる可能性も高いだろう。
中日は有事のために支配下選手枠を常に1つ明けておく体制をとっているが、 そこに中村ノリを是が非でも滑り込ませようという意志は今のところないようだ。 だが、仮に支配下選手の座を勝ち取ると、中村ノリはその瞬間に 最低補償額の年俸440万円にステップアップすることになり、 単純に40万円の増収となる。次の課題は1軍枠ということになるが、 登録が150日となった段階で満額支払いとなり、 それ以前については日割り計算がされることになる。 つまり1500万円の1/150(=10万円)を毎日積み重ねていくことになるわけだ。 そこまでに約5ヶ月かかることを思えば、1日でも早く 1軍ベンチ入りを果たさなければならないという切実な気持ちになるのも分かる。
それにしても2月が終わろうかという段階で、ようやく背番号205に辿り着いた点は、 中村ノリに何らかの精神的変化をもたらせたに違いない。 誰もが成績不振だと感じた昨年のプレーぶりを反省する素振りも見せず、 不遜とも言える主張と、代理人のコントロールができずに混乱ばかりを招いたことは プロ野球関係者だけでなく、野球ファン全員が呆れた話だからね。 従って中村ノリは中日の温情だけでなく、混乱させたオリックスや そのファンに対しても、自分はやれるんだ、だから交渉もああいう形になったんだ、 という点を自らのプレーで納得させなければならない。 これは大変な作業だが、自分の蒔いた種である。 きっちり刈り取ってもらいたいと思う。
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