|
2003年04月10日(木)
歌番組の生出演での露出が先行しているモーニング娘。4月23日発売の新曲 「AS FOR ONE DAY」だが、先日見忘れた「CDTV10周年史上最強プレミアライブ」の ステージを70MBという重さだったが、ネットからダウンロードできたので、 発売前だけども勝手気ままに評してみよう。
NHKとのお付き合いの要素が色濃く、ちゃんとしたシングルとしては評価できない 「ひょっこりひょうたん島」の後遺症も懸念された注目の新曲だが、 4期メンバー加入以降から顕著になり、ハロプロ大改革以降は 慣習化した感もある「自分の推しメンバー」というフィルターを通してのみ モーニング娘。を判断する傾向の強まったファン世論では、例によって賛否両論だ。 ややもすると悲観論すら出ているようだ。(^_^;) ブレイク以来、最大の転換期にさしかかっているモーニング娘。なだけに、 そうした懐疑的な姿勢もわかるけどね。 とりわけ、ほぼセンター扱いの石川梨華のパフォーマンスを巡る 肯定派・否定派おりまざっての論争が激しい。 ブレイク以降、大衆受けしやすいキャラクター重視に走った結果の モーニング娘。の歌唱力低下の主要因とする意見もある4期の中でも、 際立って不安定な歌唱力の持ち主である石川の起用法に関し、 事務所の見識を疑うもの、いよいよ石川の天下だと喜ぶもの悲喜こもごもだ。 あるいは、曲そのものに対する不満・批判も多い。 モーニング娘。のシングルとしてはパンチが無い、よくある歌謡曲だ云々。 大概の世論からすると、自分は楽観的すぎる人間になるようだ。 何故なら「AS FOR ONE DAY」は名曲だと思うから。(^^ゞ 個人的には発売前からこんなにヘビーローテーションをしているのは久しぶりかも。 オープニングから哀愁と切なさ漂う異国情緒全開の マイナー調のメロディーが心地よく展開し、 そのまま流れるように行くと思いきや、Aメロで一旦タメを作って焦らし、 Bメロでフルート&ストリングスが絶妙にからんでメジャー調に展開。 救いを感じさせてから勇ましいサビへ雪崩れ込む構造は心地よい。 曲としては後藤真希「愛のバカやろう」やセクシー8「幸せですか?」の系譜に 連なる哀愁&メロウな、あるいはハーレクインロマンチシズム炸裂の 湿った女心を綴る歌謡曲。 雰囲気やサウンドはポール・モーリアの「オリーブの首飾り」を思わせる。 いや久保田早紀の「異邦人」か…。
論争の的となっている石川のエコー処理された囁き気味のパートも 曲の持つ切なさと艶を考えると、石川の拙さは逆にはまっている。 曲の1番のいかにも心細い石川パートと、 後に続いて来る力強くもセクシーな声が最高な矢口のパートとの コントラストを聴くと、曲の構成上、石川の不安定な声も活きると感じた。 だから歌唱力という観点よりも、曲を成立させる一つの「雰囲気」として 考えたほうが良いのかもしれない。 フレンチポップスで良く聴かれる舌足らずで外れた感じの歌や、 ボブ・ディラン、ルー・リードの昔から歌唱力よりも「声」の持つパワー、 ムードで成立する歌手はいくらでもいる。 石川の歌も強烈な個性を放つ。下手ウマとでも言おうか…。 オープニングの加護のセリフパートに関しても、 もっと適任のメンバーがいるという声も多い。 しかし、このような推しメンバー論や一元的な歌唱力論で切って捨てるには 惜しい名曲だ。トータルな表現として「AS FOR ONE DAY」はアリだと思う。 保田圭ラストシングルとしてはソロパート的に物足りないかもしれないけど、 コミックソングでないだけ良かった。 あと、気になるのが、この曲のTV露出における安倍なつみと矢口真里が 急激に大人の色香を漂わせ始めている点。 とりわけ、あまり好きではないが、なっちの可愛さは認めてしまうけどね。 そして、どんな曲を歌っても全く同じ歌い方の新垣の成長のなさと あえて目立ってはいけないのか、最後方のポジションに落ち着いた吉澤の やる気のなさはグループ全体のパフォーマンスを 落としている要因になっていることに気が付いているのか知りたい。 それにしても辻は今回も出番が少ない。 いいものを持っているとは思うのだが、加護との差はどんどん広がるばかりだ。
だけど「CDTV10周年史上最強プレミアライブ」カメラワーク史上最悪なほどに 最低だった。なんであんなに遠くからの画が多いんだ。 俺に撮らせてみろ!とマジで思った人は少なくないはずだ。
|
|
|