馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2004年05月25日(火) 50円のぜいたく

電車で隣に座った女子高生がお菓子をポリポリ始めました。
ベビースターラーメンのコンソメ味をポリポリ始めました。

電車内でお菓子なんて、厳しく見ればお行儀が悪いことかもしれませんが、どこか遠慮している感もあって許せてしまいます。
友達と賑やかに喰い散らかすではなく、1人で静かにつまんでいる状況というか画。
なんとなく許せます。

香ばしさが稲葉の鼻をくすぐって、空腹を誘います。
あぁ腹減った。
早く家に着かねーかなー。

   ◆

たしかに電車の中で食べるお菓子というのは美味い。
学校や仕事を終えて、家に帰るだけという時の電車内というのはとても落ち着けます。
そんな車内で軽い空腹を覚えたとき、カバンの中にお菓子が入ってたりするとたまらなく嬉しかったりします。
家なんかで食べるおやつとは違った何かがあります。

でかいポテトチップスの袋をガサガサさせるのは違います。
ちっちゃい袋をカサカサさせる程度で。
指でつまんで一口で食べきれる大きさで。
そんなお菓子を、周り、特に隣にちょっと気を使いながら食べる。
一気にかっ込むのではなく、時間をかけてちまちまとやる。
品川あたりで人がたくさん乗ってくるだろうから、それまでに食べきれればよいのです。

数十円のベビースターラーメンであっても、とても贅沢な時間になります。

あぁ、お腹が空いた。
一口で良いから、くれないかなあ。



2004年05月22日(土) 先生しませんか。

ほぼ毎日、健気に働いています。
どーせならバイト掛け持ちして収入を増やしたい。
ただし、劇団の稽古なんかも考えると、掛け持ちは現実的じゃない。
深夜、という道もありますが、夜勤てのは犠牲が大きいことは経験済み。

てことで、在宅の仕事を見つけて応募しました。
小学生の小論文の添削。
単に○×付けるだけじゃなくて具体的なアドバイスなんかもしてあげる。
ふむ、面白そう。
履歴書は特に字を丁寧に書きました。

後日電話がありました。
採用の通知は手紙で来るはずだったのに電話がありました。

今回、小論文の添削の方は残念ながら…という内容でした。
ありゃりゃ。
ただ、別のお誘いを受けました。

稲葉様には添削ではなく塾の教室で子供たちに直接授業をして欲しい、といわれました。
どうやら稲葉が中学受験をしていることに目を付けたようです。
話を聞く限りかなり熱心に誘ってくれています。

この電話を受けたのが外を歩いている時でした。
急いでいて、じっくり考えられる状況じゃなかったんですね。

他の仕事もあるし在宅じゃないと辛い旨を伝えて辞退申し上げました。

   ◆

じっくり考えても結論は変わらないと思うのです。
今の生活だと在宅の仕事でないと本当に厳しい。
まして授業を持つってのは子供たちに対して責任を持つことで「芝居の本番が近いので暫く休ませてくれ」なんて絶対に言えないでしょうし。
だから、辞退したことは正しい。

正しいはずなのに、なぁんか悔しいんですね。
先生ってのはぜひとも一度はやってみたい仕事であります。
なりたい職業の第一は「役者」なわけですが「先生」は常にこれを追っています。
そんな仕事をアチラさんの方から誘ってくれている。
そうそう無いぜ、こんなの。

その場で断ってしまったことが悔やまれます。
どうせなら熟考して葛藤の末に断りたかった。

実際、先生って大変な仕事なんですね。
先生やってる(やってた)知人が何人かいますが、彼らの話聞いててつくづくそう思います。
尊敬してます、先生してる人。



2004年05月14日(金) 禁煙・分煙

たとえば稲葉が働いている千代田区は歩きタバコが禁止されています。
言われてみれば確かに道路がなんとなくキレイな気がします。
いや、けっこう。

近頃はいよいよ禁煙・分煙化がいろぉ〜んなところで進んでまして、まあタバコを吸わない稲葉にとってはそれなりに歓迎するものではあります。
実際、目の前で歩きタバコやられて煙かぶった時は速歩きして追い抜きます。
友人なんかと集まって、そこでタバコ吸われるのは一向に構わないんですが、歩きタバコには別の不快感がありますね。
なんなんでしょうね。

   ◆

こないだ、とある喫茶店が全席禁煙になっていました。
禁煙化の進む世の中とはいえ、喫茶店を全席禁煙にするってのは行き過ぎな気がしてなんとなく嫌なものです。
喫茶店てのはコーヒーだったりお茶だったりと嗜好しながらのぉ〜んびりする場所なはず。
そこにゃあタバコも当然含まれるものだと思うんですがね。

もちろんタバコは煙が拡散しますから、分煙化はしておく必要ありますけども。

とにかく、一筋の煙も無い、一枚の灰皿も無い喫茶店てのは、なんとなく嘘のような気がして、かえって不健康な気がして嫌です。

   ◆◆◆

【関連記事リンク】
2004年4月5日『贅沢喫茶』

2003年2月4日『タバコの文句への文句』



2004年05月10日(月) ブン・ブン・ブブブン

給料が入ったので衝動買い。
宇多田ヒカルのミュージッククリップ集のDVD。
やっぱり『traveling』は賑やかで好きなんですが、おかげで早くも財政圧迫。
ままなりませんねー。

宇多田といえば『誰かの願いが叶うころ』も良いですね。
表記はこれで合ってましたっけ。
キャシャーン観にいっちゃおうかなあ。

   ◆

夏が近づくと稲葉宅の近くに暴走族が現れます。
ハマの暴走族。
遠くのほうから地響きが徐々に徐々に近づいてくる。
窓をのぞけば国道一号線のはるかかなた(川崎方面)に見える光の群れ。

やがて音も大きくなり光が稲葉の眼下を通過していきます。
これがなかなかの大軍勢であなどれません。
時には軽く100台を超えてたりします。
数えたわけじゃないんですけどね。
『西部警察』のエンディングのように無尽蔵に迫り来る車両群は圧巻。
例えが古臭くてイヤんなっちゃいますね。

大軍勢であればあるほど無茶もします。
対向車線を逆走。
100台ありますから、片方の斜線だけじゃ収まらない…いや、そういうことじゃないですね。

映画なんか観ている最中にこられるとさすがにムッとします。
それ以外は麻痺してきたのか、あまり気にならなくなりました。
うるせえなーとは思うんだけれど、怒りにはならないんです。
風物詩、になってしまったということでしょうか。

走るのも良いですけど、逆走は止めた方が良いですかね、せめて。



2004年05月07日(金) 稲葉の部屋の夏の陣

だんだんと夜の風が気持ちよくなってきました。
お風呂上りなど窓開けると風がすい〜っと良い風情。
ふむ、けっこう。

しかし窓を開けると虫が入ってくるのが侮れません。
もちろん網戸は閉めています。
それでもわずかな隙間なんかからいつの間にか侵入していたりします。
別にちっこい羽虫の1匹くらい、と笑い飛ばしたいところなんですが、部屋を飛び行く虫はなぜか気になる。
稲葉の死角だけをコソコソしてればよいのに、奴らはなぜかわざわざ目の前をチョロチョロしよる。

むー、よかろう。
そっちがその気ならその挑発、敢えて受けてたってやる!
とこっちもムキになっちゃう。
情けないなあ。

手ごろな武器を探して振り回し、やがてクリティカルヒット。
気を失っているところを介錯してやる。
ぶしゅう(血)。
討ち取ったりぃ。

あー疲れる。
せっかく風呂上りで気持ちよいのにまた汗かいちゃった。

こないだ武器が無かったので仕方なく素手で立ち向かいました。
何を思ったか稲葉、デコピンで応戦していました。
でもこれ、虫相手には尋常でなく効率が悪いよなあ。
疲れてるのかなあ。



2004年05月04日(火) 春の美学

この日記の運営サイトのほうにトラブルでもあったんでしょうか。
しばらくページを開けませんでした。
今は復旧したようでなによりです。

   ◆

ツツジが萎めばいよいよ初夏といった風情ですね。

稲葉宅の前の車道に沿って、ツツジが植えられています。
桜とほぼ同じか少し遅れて開花、やがて満開。
白い花びらがびっしりで緑の葉っぱが見えないくらいのところもあったり。
個人的には白よりもピンク色の方が好きですね。

満開の頃は賑やかでけっこう。
ただしやがて萎んでいきます。
萎んだ花がいよいよ元気な緑の中に沈んでいく様は、お世辞にも綺麗とはいえません。
ちょっと哀しい。
夏が来るのは嬉しいんだけどね。

ツツジも桜も春を代表する花であります。
が、日本人に圧倒的に支持されたのは桜でした。
ツツジではなくて桜の方が好まれるのにはいろんな理由がありますが、最も決定的なのは散り際にあると思われます。

桜は散り際が美しい。
その美しさは満開時のそれに劣るものではありません。
そして一度散り始めたら、わずかな間だけ葉桜として残り、あとはあっという間に消えてなくなります。
この潔さ。
退き際の鮮やかさ。
これが日本人にツツジよりも桜を選ばせる要因であります。

   ◆

稲葉はどっちかというとツツジに似た人間です。
退き際がわからない。
いや、分かるんだけど退けない。
もー少し、もー少し、と変な頑張りをしてしまう。
生活環境にしても恋にしても物にしても。

執着心が強いんですね。
場合によってはそれが良いこともあるんですが、そうでない場合も多々あるわけです。

この辺を潔くスッキリできれば、人間的に1つ成長するのかなあ。
なんて思いつつ、朝のツツジを見ながら今日も出勤。



2004年05月01日(土) ゴールデン腰痛

GWも真っ只中だというのに腰を痛めてしまいました。

もともと稲葉は腰痛持ちのヘルニア疑惑。
昨年の夏も杖を持ち歩いていた時期があります。

今日も朝、目が覚めるんだけれど身体を起こせない。
「あぁ、来ちゃったよ」と朝から鬱になります。
やっとのことで立ち上がります。
朝は洗面所が大変。
顔を洗う時は上半身をグイッと曲げるわけですが、これができない。
立ったまま洗っても良いけど胸元と周囲に甚大な被害をもたらすのは確実であります。
足を開く感じで頭の位置を下げて、肩肘を洗面台についてジャブジャブ。
ふーう、つかれる。

   ◆

腰が痛い時は、腰をきつく締め付けるのが良いのです。
太くて強いゴムのベルトを、健康体のときには絶対やらないような勢いでグイグイ締め付ける。
その場しのぎ的な処置なんですけどね。

しかし現在使っているベルト、稲葉のサイズには少ししっくりこない。
ベルトを止めるマジックテープの部分が行き過ぎちゃう。
腰が細いとこんな時に困ります。
かといって2周巻きは無理だし…。
どーしたもんか。

腰に不安が無い人って、幸せですよぉ。

   ◆

でもね、ベルトをギュウゥ〜っと締めている時の気持ち良さにはたまらないもんがあります。
きついんだけど心地良いんですよ、あれ。
不安な腰ががっちり支えられてすごく安心感が涌いてくるのです。
あ、普通の人が変にやると、正常な腰を痛める可能性もありますからやんないでくださいね。

あと、寝る前の湿布。
腰に広くペタッとやるわけですが、これも気持ち良いですね。
眠りに落ちるまで冷やっこくて、嬉しがってる自分がいる。

腰痛には腰痛なりの楽しみがある。
でも、言うまでもないんですが、腰痛じゃないほうが何万倍も良いですね。


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