しるす

2003年09月30日(火) 泡、湧き(1)

 こまかい泡のイメージ。次々に湧いて、球面の内がわで身うごきがとれない。膜の外は見えなくなった。ひとつずつ針で消していく。追いつかない。



2003年09月29日(月) 探している(2)

 焼きつける方法を探している。通りすぎる光は手が届きそうで掴めない。ふとした折に現れるしまっておきたい徴を、リアルにフィルターをかけずに、変換しないで。ふたたび、切り離されるから。



2003年09月28日(日) 探している(1)

 探している。見つからない。埋もれてしまっている。人々が探しはじめるのを待つ。見つかったころにはいらなくなって。



2003年09月25日(木) 会いたいひとをひとり(1)

 思いだした。そのひとが、いま存在しているのかわからない。誰もなにもいわないので、おそらくなんとかやっているのだろう。会ったところで、どうにもならないので、自分の問題にして、ただ思う。祈る。



2003年09月24日(水) 切り離された(4)

切り離された。不可抗力。責任転嫁。切り離した。主格。私。かつてあった私はいない。俺たち。常に複数形。いま。共鳴しない。違うものとして。へその緒。失ったまま再生。失うという言葉の過去との繋がり。あるいは不在のまま再生。冬支度。用意周到。前提。言語。フィルター。

 みつからなくて、みつけようとしているのか。しるす。答えが無限に存在していて、存在しない。結局、両義性に落ち着く。ケース・バイ・ケース。探しているのは、言葉。





2003年09月23日(火) 切り離された(3)

 私も夢をみた。願望の夢。予見の夢。獰猛にわめきちらして、スペースがもうない。思いださなかった。もう思いださなくてもいいよ。といいきれるのか。呼んでるね。相変らず、同じトーンで。



2003年09月20日(土) 切り離された(2)

 ほしいもの。時間。眠らなくてもいい時間をたっぷり。思考をすべて書きとめようと、つぶつぶの光の前に座る。が、スピードの問題ではなく、すでに何かが変質してしまっている。すべてを片づけなくていいと、片づけてしまって戻ってこなくなるといけないから...と記憶から声がする。聴いたのは私だったのか。



2003年09月19日(金) 切り離された(1)

 かつてあった私、かつていた私、紀元を境にいなくなる。記憶は変質し、繋がっていた時間は途ぎれ、以前の記憶が自分のものなのか定かではない。借り物のカラダはすでにだめになりつつある。あとどのくらいこのまま進めるのだろうか。次をさがしている。いつまでも続く次はもうない。はい、今日はこれで終しまい。また今度ね、と。今度はもうない。三人称的にしか過去のことを話せない。


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