stray notes

氷砂糖

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街の相を見て考えたこと。
2009年12月20日(日)

11月終わり頃の週末、探したいものがあり、ふらりと実家に寄ってみた。家に着くと、少し探したくらいでは出てきそうにないのがわかり、あきらめて帰ることにした。そのとき街を歩きながら、ふと気付いたのだが。なんだか、お年寄りが多い。そして20代〜40代あたりのひと、赤ちゃん、小学生などがほとんど見当たらない。建物もどことなくすすけており、何より雰囲気がどんよりしていて活気がない。一応商店街周辺には中高生も見受けられたが、なんだかとても垢抜けない。ここって、こんなに寂しいまちだっけ? 結婚前は、もうすこし人気(ひとけ)が多かったように思うのだけれど……。皆、ほかの場所へ行ってしまったのだろうか。

自分が今住んでいるあたりを都会的だ、と思ったことはない。けれど自宅周辺には、老若男女、いろんな層のひとが歩いていて。どのひとも普通に生気がある。実家と自宅は、車で30分くらいしか離れていないのだが……。これまであまり感じていなかったが、街にも人相ならぬ街相みたいなものがあるとしたら、今住んでいる場所はまだ若く、そして実家周辺はだいぶ老いてきた、ということなのかもしれない。そしてやはりこれからも成長していきそうな場所には活きのいい人が集まり、どことなく朽ちかけた風情のある場所は、さびれていく流れに抗うことは難しいのかもしれない。

実を言うと、今まで「少子高齢化が問題」と言われても、そういう形の世の中になるなら、それに適応した体制を整えればいいのではー? くらいにしか思っていなかったが。こどもがほしい、と思うひとのところには、ばんばんできたほうがいいのかもなぁ、と無責任なことが思い浮かんでしまった。こどもが暮らしに溶け込み、馴染んでいる街のほうが、全体的にイキイキしてくるのではないだろうか。もちろん世の中、経済的・肉体的・精神的事情により、こどもをもちにくいひとだっているわけなので。社会は強制すべきではないと思うし、やたら奨励するのも微妙な気がするのだが。その日はなんとなく考えさせられてしまった。



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