stray notes

氷砂糖

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珍しく嬉しかったこと。
2007年11月15日(木)

どちらかといえば、街中で、人によく道を聞かれるほうだ。他にも沢山人がいる場所なのに、わざわざわたしのところまで来ることもある。ヒマそうに見えるのか、話し掛けやすいのか、理由はよくわからないが…。しかし道を聞かれて、教えることができるのは、30回のうち1回あるかないかくらいの確率だ。大抵の場合答えられないので、非常に申し訳ない気分になる。

住んでいる場所と働いている場所が離れているので、職場近くの建造物について尋ねられた場合、完全にアウトだ。行動範囲が狭いので、自分が使う場所についてしか知らない…。ただし地元で聞かれても、目的が遠ければ遠いほど、説明が困難になる。自分では行くことができても、途中に何がある、とかどこで曲がる、といったデータを、ことばに変換することができないのだ。困っている人がいて、自分の知っている情報が役に立つなら、いくらでも提供したいと思うのだが…。かえって混乱させたり、時間をとらせたりしては逆効果だろう。

そんなわたしなのだが、この日は質問に正しく答えることができた。あまりに珍しいので、妙に嬉しくなってしまった。今回駅で聞かれたのは、毎日使っている通勤経路の、途中駅の乗り換えについてだった。難しいことはなく、また日頃地下鉄の路線図を持ち歩いており、図を見せながらお話することもできたので、おそらく理解してもらえたと思う。上品な、年配の女性だった。彼女がよい一日を過ごせるといいなぁ、という気持ちになれた。

いつもこううまくいけばいいのだが…こういうことが滅多にないからこそ、舞い上がるような心地を味わえたのかもしれない。



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