⊂RPG⊃
2005年05月26日(木)

ぼくの武器はなんだろう。
何処からか現れるたくさんの敵を倒し、倒して、
得たものと交換に、
手に入れた、武器はなんだろう。
こころの力はいつまでも変わらず、
美しい死に魅せられてはヴァイオリンを弾くように、
腕を鳴らし、
喉を鳴らし、
成長のないこころは溶けて溢れ出し、
好奇心のまま、なんにでも触れてみる。
戦いを戦いと思わずに、
無駄な力を費やしているようだ。
ぼくは武器を身体の中に、いつの間にか忍ばせているのか。
涙を武器に、
優しさを武器に、
黒い装甲で、歩き始めていた。
ぼくはぼくを見失い、
あの頃の自分とはまるで違う自分を作り、
無責任に放り投げた。
引き連れていたものも振り向けば、
いつの間にか居なくなっていたなあ。
衣を剥ぎ取られた時ぼくは、
どんな力を使えるのだろう。



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由弥 [御手紙]