P-diary
Piccolo,Play,Practice,Pleasure,Process,Pray,…Precious!

2004年07月31日(土) 観劇日記〜全国高校演劇大会 2日目

第50回全国高校演劇大会(徳島大会)2日目

場所:鳴門市文化会館


※台風接近中、暴風警報発令中のため、待機してましたが、結局解除されず、延期…



2004年07月30日(金) 観劇日記〜全国高校演劇大会 1日目

第50回全国高校演劇大会(徳島大会)1日目

場所:鳴門市文化会館

■大谷高校(近畿)『飛び人〜とびびと〜』
やっぱりかわいいなぁと思う。
がに股とか、変な動きとか、歌とか。
「おかしいやろ」って思うけど、彼女らなら許せるという何かがある。
声が聞こえなかったのが、残念。
みんなで、美鳥の名前を呼びながら手を叩くシーンが好き。

■網走南が丘高校(北海道)『チキン・カレー』
祖母と孫娘が、結構本格的にカレー作りをしながら、ちょっとずつ距離を縮めていく…ってのは、嫌いじゃない展開だけど、幕が降りた時驚いた。「え?これで終わり??」
調理のマイムとかはよく練習しててうまかったけど。
カレーの匂い袋を配っていて面白かったけど、お腹が空いた…

■作新学院高校(関東)『超 正義の人』
オープニング、ラーメン屋の前での列への割り込みを巡る騒動とか、テンポも間合いも良くて、ワクワクした。
一人一人がとても魅力的で、存在感があった。

■徳島県立城東高校(四国)『幽霊部員はここにいる』
「幽霊部員」と「部員幽霊」の違い。プログラムを見たときは、よく分かってなくて、見ていて、なるほど〜。
設定は面白いなぁ、と思ったけど、劇中劇がちょっと…ん〜…。
そういえば、ワタシも高3の時の文化祭は「休憩室」だったなぁ…なんて思い出した。








2004年07月24日(土) 「11代目市川海老蔵襲名披露 7月大歌舞伎」

「11代目市川海老蔵襲名披露 7月大歌舞伎」

場所:松竹座
座席:3階席3列
料金:3等席 6,300円

昼の部


『松廼羽衣(まつのはごろも) 常磐津連中』

天女:時蔵  漁師伯竜:権十郎

「羽衣伝説」の通り、伯竜の見つけた羽衣を返してもらうために天女が舞を舞って、天に返っていく…という筋。一番、おおーっと思ったのは、最後の天女が天へ帰っていく演出。どうしたと思います?
今なら、「宙づり」ってのがありそうだけど、そんなありきたりの演出じゃぁなかった。
3階席から見てると、舞台の上は一番奥が陰段になっていて、高くなっている。それを隠すために、その前には松の書き割りが二重か三重になっていて、その間(階段状に少しずつ高くなっているている)を通って、一番の後ろの段に上っていくと、正面から見るとちょうど少しずつ松林の上に舞い上がってる感じ。最後は松の木の上に立っている感じ?
それだけでは、まだ天へは登っていきません。
最後はなんと、見上げている漁師、そして松の書き割りがセリで下がっていくのです。そして、天女の立っている台には、実は雲の絵が描いてあって、漁師と松が消えた後には、雲に乗った天女の姿だけが…。見事でした。


『近松門左衛門 作  平家女護島(へいけにょごがしま) 俊寛』

俊寛:仁左衛門  丹波少将成経:秀太郎  平判官康頼:翫雀  海女千鳥:時蔵
瀬尾太郎兼康:段四郎  丹左衛門尉基康:我當

これも舞台装置が凄かった。初めは、舞台奥に「浪手すり」と呼ばれる、囲いと、その前に浪布。舞台上は砂浜で、庵があり、岩山があった。
そこに、やがて遠くから船がやってくる。始めは小さな船が浪手すりの上をなぞるように下手から上手へ走り、消えたと思ったら、手前の岩陰から実物大の船の舳先が現れる。
最後は、一人の残された俊寛が去っていく船を見送っていると、床の砂浜を表していた布が徐々に引きはがされていく。思い切れず汀へ走り出た俊寛。すでに浪布に変わっていた花道へ飛び込み。するとそこの小さなセリ(通称スッポン)が下げてあって、ちょうど落とし穴のような感じで、俊寛は胸まで海につかっているという図になる。
さらに、ようようの体で浜へもどり、岩山へと登る。その間にも、島はどんどんと海の中の孤島へと変貌していく。一面、海。そのうち、少しずつ岩山を乗せた中央の盆が周り始める。最終的には、一面の浪の中にポツンと取り残された岩山の上に立ちつくす俊寛の図。驚いたのは、床の浪布の模様が、盆の継ぎ目も合わせて、すべてきっちり合っていること!
あまりのすばらしさに、ため息…。
そして、思ったのは、これって「ライオンキング」のプライドロック??
そういえば、サバンナで、草の奥に小さな人形のシンバが横切ってそれから本物が登場したり、プンヴァかティモンが川にはまる場面も似たような表現だったなぁ…
「ライオンキング」は、文楽的な表現方法をしているから、決してこの歌舞伎の表現も無関係ではないんだろうなぁと思う。
そう思うと、歌舞伎とか文楽っていう、日本の伝統芸能の表現って、ホントに凄いと思う。

もちろん凄いのは装置だけじゃない。
最後、去っていく船を見送る俊寛。その嘆きを盛り上げる音が響く。見ている方も、舞台転換に驚いて感嘆の声が漏れたり、ざわめいている。
と、その時。悲しみに耐える俊寛に合わせて、ぴたっと舞台上の音が消えた。つられて、客席も息をのむ。本当にすべての音が消えた瞬間。
ぞくっとした。多分誰もが、俊寛になっていた。

『口上』
市川宗家伝統の「にらみ」も披露された。これまでも、海老蔵親子の目は力があるなぁとは漠然と思っていたけど、「にらみ」もその延長だと思っていたけど、そんな単純なものではなかった。
邪気を払うという、吉事であることも初めて知った。思わず、これも息をのんだ。
これまでの「團十郎」たちや「海老蔵」たちもこうして「にらみ」を伝えてきたのだろう。
そうそう、家毎にカラーがあるのもよく分かった。(袴の色が違った)

『三世瀬川如皐 作 
 与話情浮名横櫛(よわなさけうきなのよこぐし)
  木更津海岸見染(みそめ)の場、源氏店(げんじだな)の場 』

与三郎:海老蔵  お富:菊之助  藤八:家橘  蝙蝠安:市蔵  
和泉屋多左衛門:段四郎

待ってました!!
今まで文字でしか知らなかった場面が、立体的に現れることに、ただただ感動。
そうそう、こんなセリフあった!と台本通りであることに感激する一方で、「お〜いお茶」が登場したり、散歩中客席をあるく場面があって観客との絡みがあったり、11代目海老蔵にからめたアドリブがあったり、歌舞伎ってこんなに自由な面もあるんだという発見も多かった。
そもそも、この作品の初演は八代目市川團十郎。そういうことにまつわるセリフも出てくるが、大学生だったワタシはそんなことも全く知らず、興味も持たずにただただ教授から与えられた卒論の資料として格闘していた。
それが、今、11代目市川海老蔵の襲名披露として上演され、それを見ていることの不思議。


*今回初めて、本格的な歌舞伎鑑賞となった。出だしで失敗して、一階席を取れなかったのが悔しいが、そのうち、是非一階席で見てみたい。
だけど、三階席だったからこそ、全体の作りなどがよく見えて、それはそれで良かった。すぐそばにはパイプ椅子に座ったおじさんがいて、「満席だからかなぁ」と思っていたら、なんとその人が「成田屋!」って。そういう人でした。
口上の時には、ちゃんと法被を着てました。
ガイドホンが借りられるのですが、場面によってはすっごい分かりやすくて便利でしたが、その声が気になってセリフが聞こえなかったり、集中できなかったりするので、好きずきかなぁと思います。
しかし、これはホントに、一度見たらやみつきになる世界だなぁと思いました。
10月には平成中村座ニューヨーク公演凱旋記念の「夏祭浪花鑑」はあるし、12月には坂東玉三郎と市川染め五郎の「伽羅先代萩」があるし。
楽しみです。



2004年07月17日(土) 観劇日記「最遊喜」

転球劇場「最遊喜」


出演:
転球劇場

場所:アイホール

座席:2列目中央

料金:

来年一年間、休団するということで、3人だけの舞台はとりあえず見納め…ということで、観に行った。
相変わらず、「仕事」でよく行く場所に、「個人的な趣味」で行くのはなんとなく苦手なのでちょっと迷ったけど。
しかも、前から2列目中央が空いてるのでよかったらどうぞと、知ってか知らずか薦められて、ちゃっかりかなりいい席に座っちゃったし。
しかも、当然、かなりおバカな芝居で、かなりしょうもないところで、大笑いしちゃったし。

どっかで見たこと読んだことのある昔話(それも和洋折衷?)がこんな風にリンクしちゃうなんて。
一番強烈だったのは、3匹の子豚かなぁ。かわいかったけどね…。

いい歳して、こんなんようやるなぁってことを、真面目に本気でやっちゃうのが、転球劇場の醍醐味かな。
それにしても、最近露出度が高まってきてるんですが…



2004年07月07日(水) 観劇日記「美女と野獣」

劇団四季「美女と野獣」


出演:
石丸幹二(ビースト)、坂本里咲(ベル)、林和男(モリース)
田島雅彦(ガストン)、遊佐真一(ルフウ)、
青山明(ルミエール)、高桑満(コッグワース)等

場所:京都劇場

座席:F列

「美女と野獣」は、初演をMBS劇場(昔の)に、観に行った時以来。CMで見ながら、また見たいなぁと思いつつ見送っていた演目だった。
春休みに行くつもりだったけど、結局行きそびれたし。

ところが、予期せず「石丸さんがビーストやってるよ」と教えてもらって、これは行かねば!!!と、速攻でチケットを取った。

とりあえず、久しぶりのBBは、やっぱり素敵だった。映画の映像がそのまま切り取られたような舞台は変わっていなくて、それだけで感動だった。
ただ、ちょっと舞台が狭苦しくて、しかも席が結構見切れ席に近かったので、袖中がよく見えて、ちょっと興ざめではあったけど。

しかし、ビーストってなんでこんなに愛おしいんだろう?石丸さんが演じていると思うから余計そうなのかなぁ。愛され方が分からない、愛し方がわからない。そのもどかしさが、何とも切ない。

失なって初めて分かること。結局、そういうことなのかな。
そして、大切なのは、失って初めて分かって、気が付いて、そこからどうするかということ。
本当は失う前に気づけるのが一番だけどね。

それにしても、最後の「王子様」とベルの二人は、本当に美しかった。何回、カーテンコールがあったんだろう?でも、ホントに、目に焼き付けたいくらい美しかった。
一緒に観に行った母は、ビーストが王子様の姿に戻った瞬間、感激のあまり、拍手をしていた。…ちょっと恥ずかしかった。


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