| 2008年07月22日(火)
【だれ か】 誰でもいい 誰でも良いんだ ここから連れ出してくれるなら 雁字搦めの風 青くない空 緑じゃない草木 真っ赤な雲 千切れた電線 誰でも言い ウソツキでも 道化師でも構わない この偽者の世界を壊してくれるなら ぼくのこころをころしてくれるなら 2008年07月09日(水) 【ね が い】 救いが欲しかった この暗闇の中でも 生きていける なに か 息を吸う事すら億劫で 涙さえ出ない日々に呆れて 感情が静かに殺されていくのを もう一人の僕はただ眺めて いつしか願う事すら諦めた ヒカリが欲しかった この暗黒の中ただ一人でも 歩んでいける なに か 毎日毎日同じ事の繰り返しで 時間は流れて それなのに他人との距離は ひらいて 遠く遠く 携帯の無意味さが胸に痛いほど いつしか求める事すら諦めた なにかが欲しかった 何でも良かった 夢とか 希望とか 好きなものとか 好きな人とか 上を向いていけそうな 何かが、僕は欲しかった 結局見つけられなくて また何かを諦める 2008年07月07日(月) 【原稿用紙】 何度も ここから立ち上がろうと 筆を持つが 何も浮かばずに手を止める 唇を噛み締めたままインク瓶に ペン先を投げ込む 苛ついたまま取り出せば 真っ黒いインクが 真っ白だった紙を汚した 希望の色を、けがした 真っ黒が僕を覆いつくす 何も見えない何も書けない 何も吐き出せない もう今の僕では どんなひとつの言葉も浮かばない ペンを置いて汚れた紙を1枚握りつぶした もう1枚下にはまだ何も描かれていない 真っ白の原稿用紙 けれどもう僕には ペンを持つだけの気力は無かった ペンを持つだけの、希望も無かった |