2005年08月28日(日)



【ずるりと】


ずるりと
何かがずれてはがれ落ちてく
折角被った綺麗な仮面が
剥がれ落ちてく


綺麗なままで居たかったのに
どうして君は
僕の汚い部分を愛そうとするの?


触れないで
壊さないで


それでも鬱陶しく
押し付けがましい
君の愛を
僕は拒むことが出来ない


ずるり、と今日も一つ剥がされる





2005年08月27日(土)



【4時】


こんな時間まで
一人で起きて
言葉を捜して
一人 独り


あんまりな淋しさに
胸を掻き毟りたくなるよ


もし誰か特別な人が
居てくれたとしたら
この依存心で
その誰かを押しつぶす事は
容易に想像出来る


なのに
どうしてかな
淋しくて 淋しくて
まだ 独りになれない


通りすがりの誰かと暖めあっても
あったかいのは一瞬で
後からは淋しさが倍になって襲ってくる
そう解っているのに
結局はその時の淋しさに負けて
慰めあう


朝でもない 夜でもない
空はまだ霞むばかりの4時
微かなため息だけを零して
眠るフリをした











2005年08月26日(金)



【ほら】


予想通りだろ
心の中で
悪魔が笑う
にやにやと
厭らしく
あざ笑う


何一つ貫き通す事も出来ず
また穏やかな
それで居て辟易しそうな
退屈な時間の中に
また戻ろうとしている自分を


また、あれ程
嫌だと叫んだ
嫌だと泣いた
この場所へ還ろうと


何処か諦めている自分を
悪魔が ほら と
嘲笑っているんだ


お前にはそこしか無いのだ―――と





2005年08月25日(木)



【終わり】


始める時はドキドキして
大騒ぎして始まるのに


終わるときって言うのは
どうしてこうもあっけなく
淋しく 終わるんだろう


あと一週間で
あそこに通う事は無くなるのだ
当たり前だけれど
自分で決めた事だけれど


どうしてだろうね
やっぱり淋しいと想っている
そんな自分が居て
けれど 決めた事は覆さない
これだけは今度こそ
貫き通すと決めたから


あそこでの生活を終わりにするんだ





2005年08月24日(水)



【錯覚】


落ちていく錯覚
またあそこへ
落ちていくんだ
などと
遠く何処かで
感じる 冷静な自分が
其処に居る


生活がまた
あの自堕落な
何も無い日々へ
落ちて行こうとしている


解っているのに
それを止める術は無く
必死で抗う若さも気力も
今の僕には無く


落ちていく錯覚に
ただ 酔っていた








2005年08月23日(火)



【衝動】


時々想う
大人になるということは
衝動をコントロール出来る人
になる人なのかも


思い立ったが吉日が
モットーの自分


辞めたいと想ったら
辞めてきた
でもそれは
嫌な現実から逃げるという
ただそれだけの
行為だったのかも知れない


辞めれば自堕落な自分が待っている
そうしてそんな自分に嫌気がさして
死にたい気持ちになるのは
目に見えているのに


それでも 衝動は抑えられなくて
辞めたいと、口にした





2005年08月20日(土)



【かみさま】


お願いです
どうか僕から
光を奪わないで


少しずつ
視界が閉じられていく
青空の中に黒が増えてく
恐怖は何時だって
僕を凌駕して



お願いです、かみさま
僕から光を奪わないで


奪われたら
僕はきっと


生きていけない





2005年08月17日(水)



【夢の跡地】


其処には何も無かった
どんな欠片も
誰かの残り香も
残っていなかった


夢は 跡形も無く
終わってしまったのだ


グラウンドの暑さが
脳みそを直撃する中
叫んだ日
走った日


そして仲間と泣いた日
夢は 跡形も無く
終わってしまったのだ


もうこの跡地には何も無い





2005年08月11日(木)



【約束】


たった ひとつ
僕から君へ
約束をしよう


一方通行でかまわないんだ
小さな誓いのようなものだから


そう 僕から君へ
たったひとつの 約束をする


僕は君を裏切らない


たとえ君が
僕をどんなに傷つけ
何度裏切ろうとも


それでも
僕は君に約束をするだろう
たったひとつの 小さな 約束
僕は君が好きだから
あの日 あの時
君と笑いあった日々だけが
僕の生きた意味だったから


僕は君を裏切らない


たったひとつ 君との約束





2005年08月10日(水)



【転落】


落ちる 夢を見た
なんて 幸せだろうと
想った


転落したら最後
落ち続けるだけ
這い上がる気力なんて
僕は持ち合わせていないから


せいぜい
落ちる速度を
緩める位


ならばいっその事
一度転落したら
手は何処にも伸ばさす
誰にも伸ばさす
自分ひとり抱きしめて


そうして落ちていこうと
誓ったのです





2005年08月09日(火)



【泣けぬ】


泣けぬ
もう泣けぬのです


この瞳はもう涙を流せぬ
哀しいほどに
虚しいほどに
滑稽に踊ち続ける我を
誰か笑い飛ばしておくれ


哀しいのです
虚しいのです
寂しいのです


けれど
泣く事は出来ぬ
胸が苦しく 今も苦しく…





2005年08月08日(月)



【腐敗】


腐敗は止められぬ
我が手では止められぬ


既に汚れてしまった
この我が手では


もうこの流れを
この腐った感情を
止める術は無い


ましてや
救う術等ある筈も無く
ただ腐っていく自分を
眺めるだけの無力な我が
虚しくここに存在するだけ





2005年08月07日(日)



【信念】


一本の
揺るぐ事の無い
信念が
欲しくて
たまらなかった


だけど 駄目だ


僕はゆらゆら
ふらふら
迷って 迷って


信念なんて
どっかへ消えてしまった






2005年08月06日(土)



【裏側】


目を閉じて
裏側を想像する


あの人の
あの人の
あるいは
あの人の


けれど 哀しい位に
汚い事しか浮かばなくて
そんな自分に


絶望した





2005年08月05日(金)



【命】


尊いと解っているよ
だから誰も死んで欲しくないし
生きて欲しいし


だけどどうしてかな


自分に対してはそう思えない
哀しいのだけれど





2005年08月04日(木)



【いつか】


きっと僕は
自ら命を絶つだろう


いつかきっと
僕は自ら
世界を閉じるだろう


不意に押し寄せる大波に
いつか負ける日が来て
きっと負ける日が来て


いつか
そんな遠くない未来に
高い窓から飛び降りる
そんな僕の姿が


視えるよ






2005年08月03日(水)



【息】


息を止めて
感情を止めて
世界を拒んで


なのに
それでも
死ねなくて


ねえ
泣いても泣いても
気が晴れない


誰か 誰か
この手を握っていて
恐くて もう何も見たくない
僕の現実なんて見たくない


逃避でも良いんだ
解ってるんだ
でも恐いんだ


誰かお願いだよ
この手を握ってよ





2005年08月02日(火)



【夏】


毎年毎年
夏らしい事を避けてきた


花火 浴衣 夏祭り 海 水着


そこには僕の出来なかった
青春の青さの全てが収まっていて
今更 どうしたらいいのか
解らなくなってしまうんだ


楽しそうな誰かを見ると
どうしても辛くなって
どうしても泣きたくなって
何時だって淋しさに
押し潰されそうになって


夏は嫌いだ


楽しそうな夏は 嫌いだ





2005年08月01日(月)



【不安定】


振り子は
あっちへふらり
こっちへちらり


感情が泳ぐ
綺麗な場所から
汚い場所へ
あっという間に
泳いで
戻って


でも結局
汚い感情に呑まれてしまって


駄目だ
死にたい想いが


消えてくれない






 


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