ナナとワタシ
ナナとワタシ
INDEX前へ次へ


2007年05月29日(火) ハンドパワーで温泉玉子

今日は早寝をせねばならないので、前回に引き続き、書いたままアップしていなかったものを。
この春、ナナと温泉に行ったときに、帰ってきてから割とすぐ書いたのですが、お蔵入りになっておりました。
ということはつまらないんだと思います。スミマセン。



ナナ、初日から「軽く頭痛がする」と言っていたのですが、それでもその日は難なく過ごしまして。
が、2日目の朝に生理になったせいも手伝ったのか、頭痛が悪化しましてね。
しんどそうだったので、マッサージを申し出たやさしさのかたまりじょりぃ。
ナナも最初は「いいよ、大丈夫」なんて言っていたんですが、
まあ、ヤり始めちゃえば気持ちいいですからおとなしくされるがままになりましてね。
と、無意味にいやらしさを強調して太字にしてみちゃったりしました。

最初は頭蓋骨をマッサージしていたんですが。もみもみ。
この頭の形というもの、人によって、ホントに違いますよねー。
以前読んだ村上春樹の小説で、頭蓋骨でその人を読む骨相学、みたいな話が出てきたことがあるんですが、あれ、わかる気がします。
で、ワタシとナナでは当然、頭蓋骨の形も大きさも微妙な出っ張りとか毛根の数とか良い匂いとか葉緑素の数とか光合成の仕方とか全然違うわけですよ。
後半は頭痛のマッサージには関係ありませんが。しまいには人間ですらなくなってます。
なので「うぉー、ワタシの頭と違うー。ツボがわからんー」とか思いながらも、みーもみーも指圧していたんですが。

頭蓋骨を揉んでやれば、他も揉んでやりたくなるのが人情とか愛情とか呼ばれるものでありますよ。
そのまま首から肩、そして胸  間違えました、 腕までひととおり揉んでやり。
背中も揉んでやり。
揉んでてどこがいちばん緊張したかというと、やはり自分の特別な萌えポイントであるところの首でしょうか。

「噛むともっと効くんだよ( ^ ∀ ^ )」

とかウソついてちょいと首根っこにがぶりとやっちゃおうかなとも思ったんですが、一応そこ、旅館の待合室みたいなところだったので人目を気にしてやめておきましたとかでなくて、そもそもする気もないんですが。したいけど。

しかしまあ。

ナナがナース服を着てくれたときに、「ナースキャップのピン留めて」と頼まれただけで
「そ、そ、そ、そんなことできない!緊張しちゃって息ができない!」
とか迷惑なほどに大騒ぎしていた頃と比べるとウソみたいでございますよ。
読んでくださっているかたにとっては、「大騒ぎナナワタ」のほうが楽しそうな気もしますが。
しかしいつまでもあんなことやってたら、そのうちワタシも拘束衣着せられちゃいますからね。

で、手指までくまなく揉んでやりまして。
ここでいつものごとく、自分の小さい手にコンプレックスを感じつつ、気持ちがちょっぴりもじもじしちゃう、抱きしめてあげたくなるような愛らしいじょりぃなわけですが。
だって、身長差はたいしてないくせに、ナナとワタシの手の大きさの違いったらアナタ。
殴り合いをしたら負けそうです。手の大きさで決まるものでもありませんが。
しかし実際そうなったらワタシが負けるんだろうな(°▽°)

何も話さずに揉んでいるのもなんだか照れくさいので、ウソ八百のツボ講釈をべらべらと述べながらみーもみーもしまして。

「そこは何のツボ?」 ナナもナナでいちいち聞いてくるんですよ。
「頭痛だよ」みーもみーも
「ふうん・・・  そこは?」
「頭痛」みーもみーも
「・・・・・」
「ここも頭痛」みーもみーも
「・・・・・・」
「ここは特に、生理の頭痛」みーもみーも
「・・・・・・」
「あ、ここは胃。これはホント。昨夜食べ過ぎたからここ痛いでしょ」
「ほかのはウソかよ」

と、愛らしい会話を交わしながら、みーもみーも。

で、ひととおり終わりましてというか、ワタシの親指の付け根が痛くなってきたので終わりにしまして。
なんか顔色が良くなっているように見えるナナ。
まあ、マッサージって血行が良くなりそうですしね。結構なことです。ええ、ダジャレです。

ナナもご苦労賃なのか「すごくラクになった。ありがとー」と。


えっへん(*´∀`*)


ここで
「ねー、じょりぃの手ってさー、なんでいつもあったかいの?」 と、ナナたん。

みょーーーーーーーー!
それもコンプレックスなんだよーーーう・゜・(ノД`)・゜・。

ワタシの手ってホントにいつもあったかいんです。血圧低いのに。って関係ないですか。
スキーに行ったりしても、たいてい手先はぽかぽかしてます。足は冷えますが。
たっまーーーーーにギリギリと痛むほど冷えたりもしますが、そのあとちょいとあたたかい場所に移動すると、手が熱くなっちゃってこれはこれで大変なことに。

というくらいあったかいのでこのように、突然にマッサージ、なんてときは大変便利なんですが。
エステティシャンの基本も「常に手はあたたかく」だと教わったことがあります。
でもなんだか、感覚的に、手が冷たい人のほうがカッコよくないですか?
逆に言うと、手があったかい人ってカッコ悪くないですか?
太ってふうふう汗かきっぱなしみたいなイメージではないですか?
燃える男の赤いトラクターの曲が聞こえてきたりしませんか?

ということで、そんなこと話題にしないでよう、という気持ちでもって
「いやー。そんなこともないんじゃないかなー」と、適当に終了させようとしましたら、

「ううん。だって昨日も思ったし。なんでこいつこんなに手があったかいのだ?って」
「へえ」 
「なんで?何かヒミツとか工夫があるの?あたしいつも手足が冷たいからさー、ヒケツがあるなら教えてよー」
「心があったかいから、手もあったかくなってしまうんだね(・∀・)」<たいていいつもこれでごまかします
「それ、逆じゃない? 逆なら納得だけど」

丹念にマッサージしてさしあげたあとに、冷たい人間扱いされちゃあ割が合わねえですよ奥さん(`Д´*)

「なんかさー」とワタシ。
「ん?」
「手があったかいって、カッコ悪くないかー? ちょっとコンプレックスなんだよね」 打ち明けてみました。
「は?(笑) 一体どんなコンプレックスなのだそれは(笑)」
「手が冷たい人のほうがさー、なんかカッコイイじゃん」
「そうかあ? あたしはあったかい人のほうが好きだけど」

(・o・)


え!(*・∀・*) まじーーーーー?(*´∀`*)


「そ、そうかなっ」
「うん。冷たいとビックリしちゃうじゃん」
「そうか。そうだよね」
「? うん(笑)」

たかが手があったかい冷たいくらいの話で、ワタシが大はしゃぎしていることが、ナナには「なんじゃらほいこいつは」という感じだったようですが。
ワタシはとっても嬉しかったのですよ。
手があたたかいのは、これからは自慢にします先生!(・∀・)/

と、一瞬思いかけたのですが。
ワタシ、思い出したというか、覚えているんですよねー。
ワタシのこのどうでもいいようなコンプレックスに拍車をかけた、ナナ様のこのひとこと。


「あたし、手が冷たい人のほうが好きなんだー」 好きなんだー きなんだー  んだー

効果を狙ったエコーのつもりが、最後は田舎のおじいちゃんの相づちみたいになってしまいましたが。んだー。

まあ、再会した当初に聞いた言葉なので、本人も言ったことすら覚えていないと思いますが。
ていうか、今日の「あったかいほうが好きだけど」発言は「マッサージ、ありがとね☆」というくらいの意味合いだと思いますが。


それでもうれしかったんですよワタシは!


さて、この手のあたたかさを利用して、夜食に温泉玉子でも作ってこようと思います( ^ ∀ ^ )


2007年05月28日(月) 駄々をこねてみる

今日は仕事が立て込んでしまいまして、どうやら徹夜の見通しです(つд-。)若くないのに
せっかく連続更新できていたので、忙しさのせいでそれが途切れるのがなんとなく悔しいものですから、
少し前に書いたきり、なんとなくアップできずに埋もれていたナナネタを。

-------------

ナナがめっきり忙しくなってしまいましてね。

このあいだまでの仕事をやっていたときもそれなりに忙しそうだったんですが、それでも
「今日お昼一緒に食べない?」
なんてお誘いがあったりしたんですが。
そしていきなり言われてもたいてい時間取れないので、ワタシ断ってばかりだったんですが。
今思えばあの頃無理してでも会っておけばよかったですよホントにもう。

温泉でヤっちゃって心も体も通い合っちゃったせいか、ナナがワタシの扱いがうまくなりましてね。
と、見栄を張って言ってみましたが、「ヤっちゃった」は冗談ですから冗談。
誰も本気にしませんかそうですか。

扱いがうまくなった という表現が適切かどうかはギモンですが、要はワタシが

「あうー。ナナたんどうちてるの?かまってかまってワタシをかまって」

と思う前にナナからメールが来ます。
軽い近況報告とワタシの体調への気づかいなんかが長々と書いてあって

「そういうわけだからあたしのことは心配しないで大丈夫だよ」

という感じでたいてい締められております。
このあいだもそんなよーなメールをもらいましてね。
なんか、学校はやっぱり大変だけど授業おもしろいよー、でも家に帰ってからも勉強しようと思ってたけどそれはやっぱ難しいよー、で、土日はバイトしてんのー、というわけでなかなかあなたとの時間は作れませんが、便りがないのは元気な証拠と思って心配しないでいてねー、じゃあね、ちゃんと食べて寝てね、みたいな内容ですよ。

やさしいじゃないか。

やさしいんですが。

完璧にやられすぎて、駄々がこねられませんや( ^ ∀ ^ )アハハハハハハハ!

で、そうなるとワタシも優等生な返信をするですよ。
最後に「ナース服姿見せろ」とスパイシーな駄々をこねるのは忘れませんでしたが。
ワタシから駄々をとったら何が残るというんですか。いや、色々残りますが。いらんものばかり。

で。何が言いたいかというと。

何か、ふたりとも人間性に大いに問題があってワガママで自分勝手でばおばぶー!なはずなのに、なんですかこのぬるま湯感!

と、うまくいってるのに何か問題を見つけたいのか、理不尽な欲求というか欲求不満というか乳くらい揉ませろよとか、まあそういう気持ちになりまして。
いつも思うんですが、ワタシ、乳揉ませろなんてナナに思ったことないのに、どうしてこーゆーお茶目なことを書いて自らの品位を貶めるのでしょうか。
愛らしさもほどほどにすべきです自分。乳揉み発言が愛らしいかどうかはさておき。

話がそれましたが、要はナナに会いたい、と。駄々をこねたい、と。

でもどうにもできないのねーーーー(°▽°)
だってきっとマジで忙しいと思うし。
働きながら学校通って家でも勉強しなきゃ追いつかなくてしかも母であり妻であるなんて、あの学生時代の怠けっぷりはどこへ行ったんだいナナ!と、岸壁から海に向かって叫んでみたいくらい忙しいんではないかと。
何言ってるのか自分でもさっぱりわかりませんが。
とにかく忙しかろうと。

以前なら「そういうわけだからあたしのことは心配しないで大丈夫だよ」なんてメール来たりすると
「こ、これって、自分とコンタクト取らせないようにという何か高度な策略だろうか!」
とかうがった見方をしてしまったりしたものですが、さすがにもうそーゆーアホなことは思わない、思えない間柄になってまいりましたし。
純粋に「ああ、ワタシが心配しないようにってことと、自分の近況を報告したくてメールくれたんだな」と思えるようになって、人間ていくつになってもある程度は進歩成長するものなのねーと、自分に対して感慨深い、自分大好きじょりぃなわけですが。
ワタシが成長したというよりも、ナナのおかげが大きいだけなんですが。

で、何をグズグズ書いているかというと、裸ひとつのシンプルな心になって言ってみれば、ワタシはナナとどっか出掛けたいんですよ!
しかも泊まりで!(魂の叫び)

なーんて具合に駄々をこねたいくせに、この駄々をこねればナナがなんとなく悲しそうに申し訳なさそうに「無理だよー」っつーのもくっきりぱっきり頭に浮かぶので言い出せません。
言うだけでも満足なんですけどねー、あたしゃ。 実現なんてしなくてもいいの。
「出掛けたい出掛けたい」「無理だっつーの。アホ」
これでいいの! これだけでうれしいの!
でもなんかこう、ナナも割とマジメみたいで、言うと気にしたりするしなー。

でもほら。ワタシはワタシが一番大事なわけですので。
ナナが気にしようが気にすまいが、ここはひとつ、久しぶりに駄々をこねてみようと思います。
忙しくて充実しててワタシにもやさしいナナたんに、ワガママのひとつも言って困らせちゃったりしてみようと思います。
なんてはた迷惑なじょりぃ。でもいいの。なぜなら動物占いこじかだから(なにそれ)

「用はないんだがメールしてみた。
 顔見て話がしたいなー。ちっとでも時間作れない?」


さんざん上記で「泊まりで!」とか鼻息荒くのたまっていたくせに、結局えらく謙虚な駄々になってしまいました。
果たして返信はくるのか。



     と

     き

     は

     流

     れ




丸一日が経過しましたが、ナナ用の着信音はうんともすんとも言いませんや( ´_ゝ`)フッ



と書いてさらに半日が経過したところでナナからメールが来ました。ほっ。

「しばらく忙しいんだけど、たぶん6月の第2週になればいったん落ちつくよ」
ということと、
「電話でよければ、今夜電話するよ」というやさしげな言葉が。

ちょっと駄々こねてみたかっただけなのに、なんか悪いなー。と思ったりして。
まったく、あーすればこー思う、こーすればあー不安になるで始末に負えなくて本当にワタシって愛らしいわけですが。

そして、次に書かれていた、コレ↓にビビったじょりぃ。

「最近は次女がほとんどこの携帯を使用しているので、ちょっと内容にご注意ください」


Σ( ゚ Д ゚ )


「ナース服姿見せろ」というスパイシーな駄々も、み、み、見られちゃったのかな!!!!


やっべえええええええええええええ((((;゚Д゚)))


次女ちゃん、どんな風に思ったかしら・・・・orz



反省&自粛します(´д`)ごめんナナー。


上記とは関係なく、何やらテストで忙しそうだったので「電話はいいよ。そっちの様子を聞きたかっただけだし」とメールしましたら(ホントは駄々をこねたかっただけですが)(しかも日記のネタにしようと思ったという鬼畜さ)
「じゃあ、一段落したらゆっくり話そ。連絡するね。今日はもうちっと勉強してから寝るね。おやすみー」と。

・・・やさしいじゃないか(´Д⊂)
勉強があったのに、電話しようとしてくれたのか。
なのにワタシったらヒマつぶしみたいに駄々こねたりして、大変もーしわけないことをしました。
でもだって、声聞きたかったんだもん。顔見たかったんだもん。
「でもだって〜なんだもん」は駄々っ子の言い訳構文として教科書にもちゃんと載っているらしいですね(・∀・)


ナナはいい加減を売りにしているよーなヤツですが、あれで案外、言ったことは守るので(と自分でも言ってますので)、
ワタシもそんなナナに敬意を払い、おかしな駄々とかスパイシーな駄々をこねずに、ナナに時間ができるのをのんびりと待つことにいたします。
思い返せば、この人、たいていのワタシの駄々とかいじけとかには今までも根気よくキッチリつきあってくれてます。
何か本当にご苦労様と肩のひとつも胸のふたつも揉んでやりたいような気分です。


しばらく会えなそうなので、後でバイト先だけは聞き出して、久々にストーキングでもしてみようかしら(°▽°)バッチリ変装もしたりして


2007年05月13日(日) ストーカー入門・後編

前回の続きです。

ナナのアパート(と思われる建物)から100メートルくらい離れた砂利の路上に車を停め、ぼーっとアパートを眺めるじょりぃ。
住所はわかってましたが、何号室かまでは知らなかったので途方に暮れました。
4世帯あるタイプのアパートです。アパートの正面に停めたので、すべての世帯が見渡せます。
見渡せますが、どこんちも同じに見えます。

しかし、遠い。
洗濯物くらいしか見えません。
実は双眼鏡も持ってきていたじょりぃだったんですが、見つかったらこりゃもうホントにヤバイと思って使えませんでした。
それでも葛藤はあって、「見つかったら『探偵です』って言えばいいかな!」とかもちらりとアタマをかすめたんですが、やっぱりできない。さすがにできない。

子どもがいるという情報は入手していたので、それっぽい洗濯物の部屋はどこかいな、と見てみるのですが、なんかどこんちもホントに同じような感じなんですよ。洗濯物すら同じ。

あとでナナから聞いたんですが、当時住んでいたアパート4世帯、みんな同じ年頃の子どもがいたそうなので、洗濯物からわかるわきゃあなかったんですが。

ワタシが張っていたのは時間にして3時頃。
そろそろ洗濯物を取り込んでも良い時間です。大きなお世話ですが。
取り込んでくれればナナの姿が見える。
ということでしばらく粘るワタシ。

しかし。
100メートルと距離を取りつつも、そんなところに意味もなく車を停めているのはワタシだけ。
すごく目立ちます。
だってそのアパートしか見るモノがないような場所なんですから。
逆に言えば、アパートからもワタシの車くらいしか見るモノがないんです。目立ちます。
何かもう、そわそわしちゃっていけません。
誰も見てないっちゅうのに、たまに地図を開いて眺め、アゴに人差し指と親指をあてて「うーん」なんてやって、あたかも道に迷って困っている人の演技をしてみたり。
こんなことでは立派なストーカーへの道は遠いです。
いつの間にか「小心者入門」か「じょりぃアクターズスクール」になってます。

思い切ってアパートの裏手にある駐車場に車をまわし、車から降りて表札とか見てきちゃおうかなーとも思ったんですが、
そんなときにナナにばったり会ってしまったら、もう言い訳のしようもありません。
「ポスティングの仕事してるんだ。あはは」とかならいけるかなとも思ったのですが、実際に顔を合わせて会話をする勇気がこれっぽっちもなかったので、やはりリスキーなことはやめておくことに。

結局30分ほど、4世帯の洗濯物を眺めて帰ってまいりました。
アホかワタシは。

そして会社に戻り、「遅い!何してたんだ」と怒られ(ストーキングしてました)、そして激しい自己嫌悪に襲われるワタシ。

当時はストーカーなんて言葉が流通していなかったので、「ワタシったらまるでストーカーじゃん・・・」という落ち込み方はしなかったのですが、なにかこう、やはり陰湿で執拗で強い負のエネルギーを自分に感じてしまいましてね。
そんなに会いたいなら、ちゃんと会えばいいのに。
好きだ好きだと思いながら誰んちのかわからない洗濯物をじろじろと眺めてくることしかできないのかワタシは。
ストーカーというより下着泥棒みたいです。

ということで、それからしばらくして、ワタシはナナに手紙を書きました。
なんてことない手紙ですが。
結婚したって聞いたから、実家に電話して住所教えてもらっちゃったー、と。
よく思い出してるんだよ、元気? みたいな感じで。
しかも便せんは手作りでした。
その頃買ったばかりのMacの勉強も兼ねて、何か海をイメージした便せんを作ったような記憶があります。
ハッキリ言ってやってることがダサいです。
こんなことを世界に向けて今さら告白している自分を、自作の便せんの海の中に沈めてやりたいです。

海の便せんがいけなかったのか、ナナから返事はなく。

しかし、手紙を出して数ヶ月後のお正月に、年賀状が届きました。

やったあああああああああ!!!

もう、嬉しかったこと嬉しかったこと。
「手紙ありがとう。返事しなくてゴメンね。会いたいね」とかなんとかあっさりさっくり書いてあったと思います。
あっさりさっくりとはいえ、ナナからもらった年賀状なんて、中3のときが最後ですし、それだって文字だけで
「もう会えないかもしれません。実は私、風邪ひいてるんです」
それだけという、アタマおかしいとしか思えないものだったんですから。あけましておめでとうくらい言えんのか。
なのでこのたびの年賀状はワタシを凶器させました。 違う、狂喜させました。

しかし年賀状には、ワタシの中でう●こ扱いになっていた子どもの七五三の写真が。

今でこそかわいくてしかたないナナの子どもたちですが、当時のワタシには「いらん現実」でありまして。
一瞬 (´・ω・`) としたんですが、でもそこに写っている幼い女の子の顔立ちの中にナナの面影はしっかりとありまして、すごく遠回しにですが、ワタシはナナの顔を垣間見ることができました。
ナナの「今」をリアルなものとして感じることもできました。

ワタシのストーカー行為の実りは、割と健全な形で得ることができたわけですね。
めでたいことです。
あのときやりすぎなくてよかった、本当に。
双眼鏡でなめ回すように観察してこなくてよかった。
干してあるブラジャーとか盗んでこなくてよかった。(する気もなかったですが)(本当ですよ!)


ちなみに後日談ですが。

ナナときっちり再会を果たし、あれこれとおしゃべりするようになったある日。
ナナがその問題のアパートの話をしまして。
で、立地に関する話題になったときに、ワタシったらうっかり「○○○電機の裏のほうだよね?」と知ったかぶって口走ってしまったことがありました。
ナナは「そうそう。・・・てか、なんで知ってるの、あんな奥まったとこ」と。

Σ (゚Д゚;) ドウシヨウ!

「ああ、だって年賀状やりとりしてたし、○○(町名)でアパートあるとこっていったらあのへんじゃない?」

苦しい。実に苦しい言い訳です。
だって、そのへん、他にアパートなかったし。

「そうかあ?」と言いつつも、ナナにしてみれば、まさかかつて自分がストーキングされていたかもなんて想像もしませんから、その場はそれだけで落ち着きました。

でもとってもドキドキしました。
じょりぃの小さな心臓が早鐘のように。
ブラジャー盗んだのバレなくてよかった。(冗談ですよ冗談)


以上、なんの役にも立たないストーカー入門・『結局ただのナナワタ昔話かよ編』を終了させていただきます。


2007年05月12日(土) ストーカー入門

ストーカー。ストーキング。ストリーキングではありませんよ?
巷で大流行のストーカーですが、正しい意味はなんなんざんしょ。
ということで、困ったときのウィキペディアです。

ストーカー(英 stalker)は、特定の他者に対して執拗につきまとう行為を行なう人間を指し、その行為はストーカー行為あるいはストーキングと呼ばれ、典型的には、特定の異性に対して好意または怨恨を抱いてつきまとい等の行為を繰り返す者のことである。日本では2000年に施行された「ストーカー行為等の規制等に関する法律」(いわゆるストーカー規制法)により、ストーカー行為は犯罪と定められている。

怖いですね!
ワタシはありがたいことに、今までストーカーに狙われたことはないです。
そして自分でもしたことはないです。
何しろ定義に「つきまとい等の行為を繰り返す者」とあります。
飽きっぽいワタシには無理です、無理。
でも16回くらいならつきまとう自信もあります。
どなたかワタシにつきまとわれてみませんか?
やると決めたら16回くらいは執拗にきっちり行える自信があるので、ご期待に応えることができると思います。

そんな具合で、上記のような、ウィキに表記されるほどの立派なストーキングはしたことありませんが、
「今思えば、あれはされていることに気付いていれば気味が悪かったんじゃなかろうか」
というストーカーめいた行為に走ったことはあります。

相手はナナです。

ナナ、ホントにもう、あらゆる意味で「おつかれさま」といたわってやりたい、そんな気分です。
ワタシと知り合って運が悪かったね、ナナ。
でもこれからはワタシが幸せにしてあげるから!(まさにストーカー的発想)


あれはもう何年くらい前になるんでしょうか。
ナナとは音信不通だった頃です。軽く10年以上前です。
あまり詳しく言うとワタシの年齢が23歳だということがバレてしまうので伏せますが。
で、相変わらずナナのことは好きで好きで。会いたくてしかたなくてですね。
しかも、友だちだったか親だったかに、「ナナはちょっと前に結婚したらしい」と聞いて、「そうか・・・そうだよね・・・」なんて思っていた頃です。

しあわせにしてるのかなー  なんて思ったりして。

とにかく、ワタシのアタマの中の中学生とか高校生のナナでなくて、「今」のナナに会いたくてしかたなくなってしまったのです。

しかし。

今どこで暮らしているのかすらワタシは知りません。

それでまあ、アタマがチキチキマシン猛レースの車並にオーバーヒートしたワタシは、ナナの実家に電話することにしました。生理前だったのかもしれません。
ちなみに、ご家族とはまったく面識がありません。
あ、おばあちゃんとは一度だけ会ったことがありますが。
ナナの部屋は離れにあったし敷地が大きかったせいもあって、何度も遊びに行っているというのに、ご家族と顔を合わせるということがなかったのであります。
ねえちゃんたちにすら会ったことありませんでした。
でも一番上の姉ちゃんの引き出しから野口五郎のレコードをたっぷりと発見してしまい、ナナとふたりしてなんとなく気まずくなったことはあります。なぜ五郎で気まずくなるのかわからない気もしますがわかる気もします。
スミマセンおねえちゃん。

という状況だったので、あたかも飛び込みセールスのような心持ちでナナの実家へ電話をかけるじょりぃ。
しかも、会社から。会社の電話で。携帯なんてなかったし。
当時も残業残業で、家に着くと電話するには失礼な時間だったものですから。
ていうか、休みの日まで待てなかったのか自分。
まあ、そこがストーカーのおそろしいところですよね( ^ ∀ ^ )

思い出せる範囲で、電話のやりとりを再現してみます。

「もしもし?」<ナナ母
「あ、ワタシ、中学のときにナナさんと仲良くさせていただいていたじょりぃと申します」
「はい・・・?」 お母様、ちょっと不審そうです。無理もありません。
「あの、同じソフト部だったんです。よくお邪魔して一緒に遊んでたりしたんですが」
「そうですか(微笑声)」
「ナナさんいらっしゃいますか?」
「ナナちゃんねー、結婚したので、もうここにはいないんですよー」

ええ。知ってます。

「あ・・・そうなんですか。・・・ちょっと連絡取りたいんですが、電話番号教えていただけますか?」


まるで友だちを狙った宗教の勧誘です。

自分でも「あちゃー」と思ったんですが、でもほかに為す術もなく。
ウソつく気なら、いくらでも体裁の良いウソはつけたんですが、後でお母様からナナに話がいったときに、それこそナナに警戒されてしまいそうなので、ここはストレートに行こうと決めておりました。

しかし、ナナのお母さんものんきなもので「はいはい、ちょっと待ってね」なんて言ってごそごそした後に、きっちり電話番号を教えてくれました。

さらにじょりぃ、「あの、結婚して、苗字は何になったんでしょうか?」と。
「○○です」 素直なお母様です。信用してくださってありがとうございます。
でもおかあさん、この女はこれからあなたの娘さんにストーカー行為をするために根掘り葉堀り聞いているんですよ!

丁寧にお礼を述べ、電話を切りまして。

その足で会社の情報部の部屋へ。そこにはどっさりと自社営業エリアの電話帳があるのです。
まだネットで検索、なんてなかった時代です。住所と電話と言えばタウンページ。そんな時代。

市外局番で居住エリアは搾り込めます。
あとは苗字と電話番号で住所が割り出せるはずです。
そうなのです。ワタシはちゃんとナナにコンタクトを取って会う気はさらさらなかったのであります。

ナナの住んでいるところを調べ、その近辺をこそこそうろうろし、遠くからナナの姿を見たかったんです。
会って話す勇気も電話で話す勇気もなかったのです。


ほーうら。
けっこう気持ち悪いでしょーう。
自分でもえらく罪悪感がありました。
ありましたが、住所はしっかりメモしました。旦那様のお名前も。

パパの名前を見たときの、あのときのなんとも言えない気持ちを忘れることはできません。
容姿も人となりもなーーーーんにも知らない相手の、電話帳に記された活字だけで、ワタシにはものすごい圧倒感と敗北感がありました。
ナナの夫に居座りやがって!と思うだけで、パパの名前の漢字すべてが憎たらしく思えましてね。
「変な名前!」とか思ったりして。(ごくごく普通の、良いお名前ですよ実際は)
もうこのへんの心理からして、キモチワルイストーカーの素養バッチリという感じです。

さて住所がわかりまして。
もちろん、会社にあるゼン●ンの地図で場所をきっちり調べました。
ふむふむ。なるほど。このへんか。
もちろんコピーも取りました。会社の経費で。どうもスミマセン。

そしてここからがまたワタシの陰湿で性格の暗いことこの上なしなのですが、ワタシは休日にナナ宅のまわりをうろうろする気は毛頭ありませんでした。
なぜなら、パパがいるかもしれないからです。
そんなもんは見たくないのです。
できればコドモがいるところなんかも見たくありませんでした。
好きな人がう●こしてる姿なんて見たくないのと一緒の理屈です。
ワタシの夢・妄想を壊すようなものは排除したかったのでありますことよ。

平日の昼間、パパが絶対いない時間に「こそこそ」しに行きたい。
う●こなんていらない。

しかし平日の昼間なんて、ワタシだって仕事しております。
自分の机の下でちんまりと丸くなって毎日居眠りするようなグータラ社員でも、勤務時間中はきっちり会社に拘束されます。
みなさまもよろしかったら机の下での居眠り、試してみてください。
ワタシはそのシチュエーションで何度も社長に目の前に立たれ「じょりぃはどこだ?」とかやられましたが、一度も見つかったことはありませんでした。会社の中の死角、それは自らの机の下にあり。
ただし見つかれば普通にクビにされるかもしれません。

話がそれました。

机の下で居眠りしようとも、さすがにズル休みしてまでストーカーまがいのことをしようとは思わないじょりぃ。
ここが犯罪者としてのストーカーとなるか、ただの覗き趣味なへたれストーカーもどきとなるかの運命の分かれ目だったのかもしれません。
と、相変わらず適当なことを言ってますが。

そんなワタシのもじもじとしたストーカー魂に火をつけるようなことが起きまして。

ワタシは内勤で、外に出ることはあまりなかったのですが、「喋れる内勤」はたまに営業さんの代わりに打ち合わせなどにかり出されることもありました。
ある日、「喋れて歌って踊れる内勤」だったワタシに、「おまえ行ってこい」な命令がくだったのであります。
目的の会社はナナの住む町にありました。

ち、近い。
これは行かねばなるまい。

そう決心したワタシは、肝心の打ち合わせを流れるようなトスレシーブアタックみたいな迫力で早々に終わらせ、地図を見ながらナナの住む場所へ向かいました。
案の定道に迷いました。もうお約束です。
これ、着けないんじゃないのーーーー(´д`)と諦めかけましたが、ここで諦めては立派なストーカーになれません。
この話のタイトルは「ストーカー入門」です。
立派にストーキングするのだ、当時のじょりぃよ。と無意味にエール。

そしてワタシはついに見つけたのです。
ものすごく奥まったわっかりづらい場所に建っているアパートを。
まわりはなんか、丈の高い草がぼーぼー生えているような田舎です。
こんな場所によく住んでるな!とびつくりしたんですが、反対側から正しい道を通ってくれば、大きい国道からたった1本入っただけの恵まれた立地だったことが後で判明。
こんなわかりやすい場所を探すのに、ワタシはなぜ小一時間もかかったのか。(会社に戻ってから「遅い!」と怒られました。当然です)
なんかもうホントに、道なき道を通ってやっと辿り着いたんですよワタシ! 異次元でも走っていたんでしょうか。


必要以上に長くなってしまったので、次回に続きます。


じょりぃ |HomePage