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2004年05月10日(月) 史上空前のお粗末政党・民主党の解党を望む

自らの国民年金未納問題で、民主党の菅代表が辞任に追い込まれた。
事実上の野垂れ死にと言ってもいい。
こんなみっともない辞め方をした党首は歴史上初めてだろう。

思えば、菅が厚相として薬害エイズ問題で名を挙げたのは8年前のこと。
しかし以来、菅のやったことと言えば、カイワレを食べてみせたこと、愛人問題、
去年の総選挙でのマニフェスト詐欺、そして今回の失態と、
人間としての未熟と、政治家としての無能振りを曝け出し、国民の期待を裏切ったただけだった。
おそらくこれでもう政治生命は終りだろうが、もともと今まで8年も国民を騙して
保った政治生命なのだから、むしろ長すぎた方である。
言い換えれば、それだけ野党に人材が払底しているということでもある。
現に、菅を辞めさせるのはいいが、後任人事で民主党はまたゴタゴタの気配である。
人事で揉めるのが悪いとは言わない。
旧社会党も、そして自民党も人事抗争の歴史だったし、だいたい人事で揉めないのは
共産党や公明党など、札付きのファッショ政党だけである。
ただ、同じ揉めるのでも、その揉め方が問題なのである。

過去、旧社会党や自民党で党首が辞任したのは、大半が選挙敗北の引責であり、
あとは病気かスキャンダル絡みだ。
少なくとも公選で選ばれた党首が大義名分もなく引きずり降ろされた事例はない。
従って、自分たちで選んだ党首を、単に気に食わないという理由で次々引きずりおろ
す非民主的なご都合主義政党は、民主党をもって嚆矢とするだろう。
2年前の鳩山前代表しかり、そして今回の菅しかりである。

確かに菅の場合は自業自得のきらいはある。
本来は国家百年の大計であるべき年金問題を単に与党攻撃の材料に使うため
未納問題に矮小化した挙句、実はその自分自身も未納だったのだから、
言わば自分の投げたボールが跳ねかえってぶつかったようなものだ。
まさに「マヌ菅」の名に相応しいマヌケな末路である。
従って菅に同情の余地などはまるでないのだが、
ただ、「代表が菅氏のままでは選挙が戦えない」など半端な理由で引きずり降ろした挙句、
そのくせ後任の代表に名乗りを上げる者は誰もいないというのはお粗末にも程がある。
あまつさえ、「参院選後まで代表は空席のままで行こうと」いう声すらあるが、馬鹿を言ってはいけない。
「政権を狙う」と称している党が、急死したわけでもないのに党首を空席にして選挙に臨むなどと
無責任なことがあっていいものだろうか。
よく民主党は旧来の野党第1党、つまり旧社会党と対比されるが、
従ってこの点では実は旧社会党以下なのである。

それに心配しなくても、そもそも別に菅が代表のままであろうがなかろうが、
参院選で民主党が躍進することなどは金輪際ありえない。
政府与党への批判票が民主党に流れるなどと甘い考えは大間違いで、
既に民主党も不信を買っている今、単に棄権が増えて、史上最低の投票率で結局は
自民党が安泰なのは火を見るより明かではないか。

私は過去にこの日記で散々民主党を貶しつけて来たが、しかし個人的には政権交替を望む立場にある。
従って、野党第1党が弱いことを決して好ましくは思っていない。
だが現在の民主党のだらしなさにはもう、ほとほと愛想が尽きたし、
このままでは千年万年待っても政権交替などは永久に訪れまい。
民主党に今望むことは、姑息な代表選びよりむしろ解党して出直して欲しいという心境である。


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