後悔日誌
From ND

きのう あした もくじ
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2004年07月31日(土) 乾杯


ホノルルに入港した。

テロと戦うアメリカだけに、外国船の取り扱いが厳しい。
端っこのバースに、区画制限をする幾重にも並んだフェンス。
ちょっと街へ・・・、って訳にいかない。


それでも、夜になれば話は別で。
ビールのために頑張る。

歩いて歩いて気がつけば飲み屋さん。
アロハタワーの下のチアガールがたくさんいるとこで乾杯をした。

船の中では色々と我慢している場面が多い。
皆いい顔をしているな、と思った。



2004年07月27日(火) 運動


体が鈍ってるのは知ってる。
たった2年や3年でこんなに体が重くなるんだろうか…。
”まだ若さがあるんだぜ”という思いと、”もう歳だよ”という思い。
でも、なかなか体を動かすのが億劫になってきているのは間違いないと思う。

そんな中、久し振りに覗いた太陽に誘われてデッキに出た。

リハビリを兼ねてランニング25分。
歩いてるようなスピードなのに、苦しい。

最後は足が棒になってきて船が揺れるたびにコースが左へ右へ…。
本当に衰えたものだ。

これから南下して、いよいよ夏本番になる。
少しは鍛えてみようかな、なんて考えている。



2004年07月21日(水) 緑閃光


沖に出ている時、たまに”これはっ!!”という夕日に出会う。

雲ひとつない空、凪の海、大きな夕陽。
グリーンフラッシュのチャンスだ。

たまたま写真を撮るためにデッキの上で遊んでいた時のこと。
みるみるうちに吸い込まれていく太陽。
その瞬間、水平線が緑色に染まった。

あっ、と思ってカメラを構えたが時すでに遅し。

ラッキーなのに悔しい。





…ちなみにグリーンフラッシュを見たのは2回目。
初めて見たのは6年前くらいだったかな。



2004年07月20日(火) 内通者


一時間を一話づつ、計24話で構成されるドラマがある。
その名も「24」
特殊情報機関の捜査員が、内通者のいる中で捜査を進めていくという、なんともややこしいストーリー展開だ。

”信じるものは救われない”

ってな感じで次々と展開される事件、事件、事件。
うっかり第1話を見てしまったばっかりに目が離せなくなってしまった。

また、睡眠不足っぽい。



2004年07月19日(月) 肩甲骨


肩甲骨と書いて「けんこうこつ」
すっかり健康骨(んな訳ないか)と思ってた私はまたひとつ賢くなった。

さて、そんな事を言い出したのには訳がある。
思えば4時間前、肩が凝ったななんて首を回していた時のこと。

ぐきっ…、ときた。

あまりの衝撃に思わず「ぅぁ…」ってな声が出た。
筋が伸びちゃったような、なんか嫌な痛さが続いて寝られない。

肩こり用のクリームを塗りこみ、恐る恐る横になる。
難儀やなぁ…。



2004年07月18日(日) トランペット


順調に走り出した航海、当直までしばらく横たわることにした。
スピーカーから少し眠たげなトランペットが流れている。
ケニー・ドリュー率いるカルテットのバラードというナンバーだ。

船体全体に伝わるエンジンの響きと、徐々に力強くなってきた波を蹴る音。
まだ許せるかな、という位の心地よいローリング(横揺れ)に眠くなる。


久し振りに部屋の片付けをした。
いつも変わらない生活にピリオドを打ちたいと思ったから。

少しだけ棚の中も、心の中もすっきりしたと思う。


丁寧なピアノソロが終わると再びトランペットへ。
最後の4小節でひとつ音階を上げるとこなんか最高にカッコイイ。

吸い込まれそうな余韻。
大人の味がした。



2004年07月13日(火) 夕陽


少し疲れて横にでもなろうかと寝転んだ頭の上に夕陽が差し込んでいる。
間もなく午後8時にもなろうかというのに、照りつける強烈な日差し。
スカッツル(丸窓)から放たれるレーザー光線のようだ。

まどろみながら光を見ているとたくさんの埃。
右へ左へ流されている。
なんだか不規則で面白い。
こんなに汚れたところで寝泊まりしてるのか、なんて再確認した。

窓の外にはバンクーバーの街並み。
出れない夜は少し寂しい。



2004年07月12日(月) 散歩


散歩は一人に限る。
だから海外でもたいがい一人で過ごす。

交通費が高かったり、言葉が通じなかったり。
でも、なんとか乗り切れるものなのだ。
恐る恐る、地元の人の交通手段を使い、見よう見まねで食事を済ます。

買い物はじっくり悩む方だし、野外でライブがあれば眺める。
カモメが降りてくれば餌付けに夢中になる。
日が暮れる頃、思い立ったように山に登る。
こんな気ままな行動は一人じゃないと出来ない。

大体の時間は決めてるけど、たいがい何かひとつだけ後回しになる。
でも後悔はしない、これが自分流なのだ。

港(旅行先)ではやりたいことを全部やらないほうがいい。
心のどこかで”もう一度あの場所に行きたい”と思える方が楽しい。
どこか後ろ髪を引かれる散歩。

散歩って楽しいね。



2004年07月11日(日) 地下街


カナダで2番目に大きいというショッピングセンターに向かった。
メトロタウンという名前に地下なのかも、なんて思ったけど着いた先は普通の大型店の集合体みたいな感じ。
船橋のららぽーとがもっと大きくなったような、うまく言えないけどそんな感じだ。

建物自体は2階建てなんだけど、面積がでかくてね。
平屋でだだっ広い感じで、どこに何があるか分からなくて困る一方。
挙句の果てには迷子になって出られなくなった。

面白かったのは中国系のゾーンで乾物屋から本屋、食品まで中国一色。
飛交う言葉もみんな中国語、不思議な空間だった。
聞けば中国人は結構住んでるみたい。

昼はマクドナルド、夕方はバーガーキング。
ファーストフードの本場だからね、というか食べ比べしてみた。
あのでかいコーラに悩まされるのもまた楽し。

足が棒になるほど歩き回っていたが午後6時、ほとんどの店が店仕舞い。
呆気にとられるほどあっさりと閉店。

結局、買おうかなって思ったものは買えず。
収穫ゼロな一日だった。

文化の違いって大きいね。



2004年07月10日(土) 無法地帯


曇り空のバンクーバー市街。
少し肌寒い空気にトレーナーを着て出掛けた。

当たり前のように散乱している薬物のパック。
六角形をした青いチューブは警察署の前にまで落ちている始末。
チャイナタウン、ヘイスティング通り、etc…。
店の窓には鉄格子がはめられ、壁にはペイント、道端には物乞い。
そして刺青の兄ちゃんが交差点ごとにうようよしている。
時折出すタバコもどきは何なんだろう。

昼でも身の危険を感じる。
夜は絶対に無法地帯だろう。

ふと目をやると若い女の乞食がレストランの空席の灰皿を漁っている。
これが先進国の行く末なのか…。

遠くない未来、いつか日本にもこんな日が来るような気がして怖い。



2004年07月09日(金) 我慢


しばらく振りの着岸だ。
世の中便利になったもので、何故か船からインターネットが出来ている。
カナダ版エアエッジみたいのがあるらしい。

外から見た感じだけど、バンクーバー港周辺はビルが建ち並び日本でいえば汐留っぽい。
降りればきっと楽しいだろうな。

街の灯を眺めながらガイドブックであれこれ考える。
そう、今夜は当直。



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