2006年02月18日(土) |
今回、自分かわいさに徹した。 |
息子は英検4級も無事に取得して、授業で習ったビートルズのオブラディオブラダを気に入って毎日歌ってるし、
娘の創作活動は私の誕生日に手作りのアクセサリーをくれたビーズをはじめ編み物・フェルト手芸・イラストなど、とどまる事を知らないし、 でもそんな子供達の日々の進歩の一方で、私はどんどん退化してゆく。守りに入るといえば聞こえがいい。
4月からの校外委員が回ってきて、引き受けないわけにはいかなかったけど、今年の私は、委員長だけはやるわけにいかない状態だ。 先日その委員長決めがあった。 一週間も前から、判決を待つ被告のような緊張感で過ごしていた。お腹も痛い。当日は雑談なんかできる気分じゃない。一人で顔がひきつってる。 私の事情なんか、他の大変多忙な人に比べたら、かすんでしまうほど、どうも絶体絶命。ピンチ。
今までいろいろな役を、割と気軽に?勤めさせてもらった。それはそれで勉強にもなったんだけれど、自分の無能さを自覚した歴史でもあった。 あまり深く考えずに、なってみてから「やっぱり私のやれるものじゃなかったなあ」と反省する繰り返し。 でも去年は思い知らされた。自分がいかに、できない人間か。 もともと二つも三つも頭の中に入れてはおけないたちなんだけど、でも、そういう物理的な時間的な余裕よりも、能力的に精神的に。できない人間だってこと。そんな私が無理に無理な役をやっても、誰の何の為にもならないよ。
去年まで、そんな「長決め」のときは、極力「いざとなったらやってもいい」と心で準備するほうだった。 あくまでも「できませんやれません」と言い張る人を「なんだかなー」と正直がっかりして観ていた。 だけどその立場になってみて、わかった。言い張るよりほか道が無いこともあるんだってこと。
で、すごく絶体絶命なのだ。昔、クイズ番組で、不正解のたびに傾斜が急になっていく滑り台にしがみつく回答者を見ていたけど、あれが自分。 もうすぐ委員長の穴に落ちそうなぎりぎりのところまで追い詰められていた。 昔なら、負けていた。そのまま「もういいや。私でいいって言うんなら、滑ってやる。他の人を落とすより気持ちがマシだから」って、なるにまかせてたのが昔。 だけど必死に今回はつっぱった。それはもう見苦しいほど泣きそうなほど言い訳三昧、自分がいかにこの役をできないかしゃべって、もがきあがく私。 若くてキレイな水着のタレントが可愛く滑り台でこらえているならまだしも、こんな中年主婦がどんなにか往生際が悪く醜く、しかも突っ張ればつっぱるほどに誰かが困る。その困るのも構わず自分のできなさ程度を訴える私を、もう一人の私が、プライドずたずたになる思いで観ている。
それと同時に心のどこかで「でも、あの人なら、本当は委員長を引き受けられるはずだ。そう、ああいう人がなればいいのに。どうなの?」と心の中で期待する。
苦しく出口の見えない時間が過ぎて、期待していた「あの人」ではなく、全く予想だにしていない人が沈黙を破った。ほとんどフルタイムで会社勤めをしているその人が、すでに副委員長になろうとしてくれていたが更に、 「私でよければ。名前だけでいいなら。フォローしてもらえれば、委員長やりますけど。」って名乗り出てくれたんだよね。 すごい。まぶしくて、もうその人と眼も合わせられない。ああ、私がやるって言わないと、この人がやるハメになってしまう。いいのか? お願いします。 その代わり、私がその副委員長3人のうちの1人、に収まることに。背に腹は代えられない。 こうしてこの奇特な人の犠牲の上に、私の今年度の心の平安ならびに親子の余裕、我が家の平和、は築かれることになったのだった。ごめん&ありがとう。
2006年02月08日(水) |
お皿洗いごときまでもが修行なので |
冬の夕食後の、お皿洗い。私にはこれが一番辛く感じる。実際は他の家事育児と比べるとそんなにエネルギーを消費しているとも思えないが。 一番「イヤイヤ」やっている感が強い。 一つには、手が痛いし寒いせいもある。一つには、食べた後なので眠くてダルいこともあるし、 一日の疲れが最も出る時間だってこともあるだろう。 立ったままなので、疲れる割にストレッチ効果もあまり見込めないし、 しかも好きな時間を選んで後でやるということができない毎日必須のものだし、 これのせいで観たいテレビも後回しだし、 それ以上に、私の永遠の虚しい問いと向き合いがちな作業であるからで。
「どうして私はこんなに皿洗いが嫌いなんだろう、専業主婦なのに。」
「どうして専業主婦を何年もやってるくせに、皿洗いが好きになれないんだろう。」
「どうして私が皿洗いをしなきゃいけないんだろう、毎日。」
「どうして皿洗いってこんなに時間がかかって疲れる割に、傍から見ると、わけない作業に見えるんだろう。」
「どうして皿洗いがこんなに面倒だと気づかないで娘時代をすごすほど親不孝だったんだろう。」
「どうして皿洗いをはじめ家事が好きでもないのに結婚したいなんて思ったんだろう。」
「どうして(以下略)」
ばかばかしいほど自分勝手だとは思うが、この家族の中で、皿洗いをすべき者は自分だけなんだと思うと、仕方がないんだけど正直イヤなんだ。 夫には会社の仕事があるし、息子には宿題があるし、娘には早く寝るという使命があるし、今これをやる余裕があるのは私だけ。だから仕方ない。 私がやればいいじゃないか。これが私の主婦としての仕事なんだから。ごれぐらいしか仕事がないんでしょ。何を文句があるんだ。 でも私は結婚したいとは思ったけど夕食後の皿洗いを毎晩したいなんて思ってなかったんだよー!ホントなんだよー!入学したときも就職したときも自分の進路に皿洗いなんて考えてもいなかったんだよー! って誰に言ったって誰も弁護してくれるわけない。誰だって、やりたくないけどやらなきゃならないことを、もっともっと抱えてるだろうに、そんな甘えた戯言に「そうだねそうだね」ってうなずくわけない。
だから、ここで言って気が済んだら明日からは、皿洗い中に皿洗いのことを考えるのをやめようと思っている。もっと無心になってひたすらうちこもう。そうしよう。 ついでに、洗ってる間、ずっと爪先立ちしていよう。せめてものエクササイズとして。
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