サンタクロースコーポレーション世田谷支所からの遠隔指令を受けた私(以下、サンタ)の行動。
担当はこの二人の子供たちに対してのみ(今のところ)。 子供たちの希望にはある程度添いたいとは思うものの、しかし完璧な読心術を使えるわけではないので 「その子のために良かれと思うものをサンタが独断で遠隔通信にて届ける」スタンス。 子供たちにはそこのところを理解してもらうように日ごろから心がけている。 事前にこの家の子供たちの嗜好を充分に分析した結果、 娘・・・きれいで可愛いもの、そして工作が好きで、それに以前、万華鏡が作りたいとか言っていたようだ。 “ふたりはプリキュア”にも充分興味があるが、それらのグッズはすでにあらかた持っている。 息子・・・実際心から欲しいのはゲーム類だと思うけれど、今その望みをかなえることは無理そうだ。 合格確率が15%からやっと29%までになってきた第一希望の中学にもうちょっと手を届かせるために家族じゅうで寸暇を惜しんでるときに。 時間のかからない癒し・気分転換系に限る。じゃあこちらも万華鏡もいいかも。ってネットで注文済み。 けんかにならないように、サンタは娘には工作万華鏡キット、息子には逆立ち独楽、あとは二人にひとつづつオイル式カレイドスコープ。 もう文句なしに出所不明にラッピングの後、某所にセット、発動可能。ところが、 この家の旦那であるパパがイヴの前夜になって 「そういえばあの子(娘)は、“カードキャプターさくら”ものならなんでも欲しいって言ってたけど。」 「しかもそれをサンタにお願いするんだって言ってこっそり手紙に書いているそうだ」 なぜそれを、この世田谷支所員サンタに早く言わないのか娘。もう遅いよ。 いや遅くない。24日終業式。学校はお昼前に終わるけど、子供が帰宅するまでに、某店に行って仕入れてやる。 自転車飛ばし、10時開店と同時に7階文具玩具書籍フロアに突進して、探す探す。ない。ないんだよ、わかってる。 だってこの店で、カードキャプターさくらグッズなんて、そういえば見たことない。ああ、あと一日あれば、いろんなお店回って探せたのに。 だったらもう、さくらの漫画原作そのものにすればいいじゃん。そうサンタは判断して、めまぐるしく書籍の全棚すべてに目を通して見つけたのだった。 そのついでにちょっともうひとつ見つけた「野口英世の伝記漫画」あ、これ、お兄ちゃんのほうにいい、決めた。 これが大正解。今度の入試に出る時事問題の中に、きっと新札の話題もあるだろう。野口英世に絡んだ問題もあるかもしれないという予想。 そう、サンタは一粒で二度おいしいものしか、選べない。 持ち帰って包んでいる暇はないだろうからラッピングサービスを利用。速攻ゲットで飛んで帰って某所に追加セット。
そして夜は夜で主婦となったサンタはその正体を秘密にしているため、ふつうに出来合い&冷凍ものなどをうまく使って、それらしいテーブルを演出、 暗くしてから娘が作ったロウソクをともし、炎のまわりでは温められた空気が対流を起こしていることまで息子にしつこく確認、 ニセシャンパンで、乾杯。 BGMはホルストの「木星」と、エルガーの「威風堂々」。 そして、つい2日前まで息子がひどい風邪をひいていたことなどを思い起こすにつけ、また今年各所でいろいろあったことなど考え、 あたりまえのようにお腹いっぱい食べたり歌ったりしゃべったりしてクリスマスイヴにいられるこの家族のなんと贅沢なことかと 原点を思い起こさせる日ではあった。
で、いよいよサンタの使命まっとうの夜中、こういうときに邪魔になるのは、申し訳ないけど夜回りの「火のーよーうじんー、かちかち」って声と音が。 子供たちが起きやしないかと気が気ではなかったけれど 翌朝、なにげなく枕もとにプレゼントを見つけて開ける様子を主婦の目をとおしてサンタが何食わぬ顔をして見守るときのなんとも言えない気分だけは、この仕事をやっていてよかったと思う。 いつまで続けてゆけるのか、潮時は案外まだ遠かったりして。 と、サンタクロースコーポレーション世田谷以下略サンタは去って行ったのだった。
25日朝、プレゼントの余韻がひとしきりおさまったころ、息子の第二希望校の過去問の時間が来て、 9時から12時35分まで、本番通りに国・算・社・理の順に時間を計って行った。 ここの過去問は2ヶ月前には合格最低点の8割も行かなかったけれど、今日は初めて、最低点を上回って、たいそうめでたい。 「今までがんばってきた結果が、出てきたね!」と褒めちぎる。親の私が過去問でここまで嬉しい。子供は照れながらも、もっと嬉しそう。 サンタはここにもプレゼントを置いて行ったのかと思った。 その間、娘はさっきもらった手作り万華鏡キットを、もうちゃんと仕上げていた。パパがちょっと手伝ったらしいけど。
今、お友達のサイトの日記を読み、また初心に帰ったところです。 やっぱり、子供って、すごい存在。 この子らのもっと小さい頃とか幼稚園の頃とか、今までに、 やっぱりよく風邪もひいたし、意地になったりしたし、わけわかんないことで親子でキーッってなってた日もあったし、 泣いたり泣かされたり、謝ったり謝られたり、もう子育てに自信ないとか、なんのためにこんな毎日すごさなきゃなんないのとか、 諸々あったけど、それだって、 宝物、ホントそうです。ちょっと遅ればせながらメリークリスマスアンドハッピーニューイヤー(これは早いか)。
息子に付き合って連ドラも観ない日は続いているけど、昨日はハンドベル演奏を聴いてきた。 娘が卒園した幼稚園の礼拝でのミニコンサートだったので、ベルのメロディーに合わせて子供たちが合唱するのがかわいくて、 しあわせ〜な、気分になれて、来週もまた聴きに行こう!って思って、 その放課後は娘の友達が遊びにきて、その様子がまたかわいくて、 そのあと息子の勉強をみてやったけど、いつになく素直にきちんとこなしてて、 食後は兄妹仲良くて、まあ全般的に上々な日だったので、夢見もさぞかし良いのではと、期待したんだけど、
その夜の(今朝の)夢は、変だった。 まず私は、私立中学を見学した帰りに、子供(息子?娘?)連れで、とある鄙びた食堂街にきている。 連れている子供は、実は沢田研二の生まれ変わりという設定だ。 だから沢田研二の馴染みの店に来ているのだ。店内には「ストリッパー」とか「カサブランカ・ダンディ」だとかが、流れている。(多分) 食堂では大皿でモヤシの味噌炒めを注文し、すごい勢いで食べていたら、 かつて沢田研二であった我が子(たぶん、幼児の頃の息子)が、隣に座った変な狸おじさんに、 「勝手にしやがれ」だの「トキオ」だのの歌詞を、正確に教えてやっている。 そのやくざのようなおっさんが、子供から聞いた歌詞を、腕時計につけたメモに筆ペンで書きとめている。なんか、やらしい目つきだ。 私は「著作権の問題もあるので、すみませんが事務所を通してからにしてくれませんか」とかなんとか言いながら、子供をそのおっさんから引き離した。 そしたらその狸のやくざオヤジが、キレて腕時計を投げつけながら、高速で追ってきた。 仲間の茶髪の若い者も一緒になって包丁も持って追っかけてくるので、子供の手を必死で引いて私は全速力で走る走る。 無銭飲食だから、多分あとから店員も追っかけてきてたと思うけど、そんなことより命が大事だ。 携帯でパパに助けを呼ぼうと思ったけど、圏外でつながらないし、 食堂街は青い柱が立ち並ぶ幻想的なアーケードの中にあり、その中を滑るように飛ぶように潜り抜け、 そうだ飛行機で東京に戻ろう、と思い、 空港では発券手続きがまどろっこしいので、使わじと決めていたクレジットカードで発券せざるを得ず。 敵をうまくまきながら、搭乗口まで走るけど、足がもつれるし、子供は遅いし(ここでは子供ははっきりと娘だとわかる) 「とにかく、走って走って走って!!もっと速く!!」と絶叫しながら走る親子。 というか誰も沢田研二なんか好きじゃないのに、なんでこんな目に遭うのか。 今日は塾の模試なのに、息子を早く起こさなきゃならないのに、なんでこんな夢で目覚めなきゃいけないのか ハンドベルの雰囲気で朝を迎える計画がまったく・・・。
|