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感覚 2005年03月26日(土)

なにも感じていない

世界のあちらこちらに
いろいろが散らばっている

けれど
なにも感じていない

今日が今日であるかぎり
突き進むしかないのだと
言い聞かせる
そして明日になる

なにも感じていない
故に
突き進むことができるのか

なにも感じていない

このままで
毎日を過ごしていくのだろうか

だれも気付きはしないから
感じることのない日々を
それを普遍としていくのだろう
どこにでも
いろいろが転がっているのに

それでも
まだ
なにも感じていない

突き出たなにかに気付いている

それでも
まだ
なにも感じていない




空の一点 2005年03月24日(木)

いつか見た空はもうないのだ
と君が言うので
僕はずっと
その空の一点を見つめるばかりです
今日は空が青いです
あのときと同じようです
けれど
君は違うと言うのですね
明日は大雪の予報です
だったら空は白くなるのでしょうね
これは君の思惑どおりなのかなあ
それとも僕の?
いつか見た空は
やっぱりもうないのでしょうか
このここの空は変わっていってしまう
それだけなのでしょうか
僕は君を想っているのです
そして考えてしまうのです
毎日同じところを見上げながら




ごま団子食いにいこう 2005年03月18日(金)

つらくないのか
と言えば
そんなわけがない
と言う

泣いてもいいぞ
と言えば
おまえの前では絶対泣かない
と言う

パーカの色変だぞ
と言えば
おまえの目が狂っている
と言う

ごま団子はうまいぞ
と言えば
そんなもの食うやつは阿呆だ
と言う

泣いてもいいんだぞ
もいちど言えば
また今度な
と言う

意味がわからないが
あんたらしい

じゃあそういうことで
今度な




君のくび 2005年03月15日(火)

鳥のくび捻るみたいに
君のくび絞めて殺したい

そう言ったら
君は笑うので
僕はいっぱいいっぱい誤魔化すために
オレンジジュースを飲んだ

細い白い柔らかそう
君のくび
僕の手ですっぽりかこめそう

鳥のくびみたいに
こっきり折れちゃうのかな
鳥はあばれるけど
君はうーうー唸るのかな
僕の手をどうするかな

君のくび絞めてみたい




おぞましいくらいに 2005年03月14日(月)

晴れた
おぞましい
おぞましいほどの
晴れだ

青を嗅いだ

なんてことだ
誰も気付いていない
どうするというのだろう
このままで
風に飛ばされてしまうよ
だいじょぶなのかい

ひとところにとどまる

眩しい

手を翳して
仰ぎ見る


おぞましい
おぞましいと思わないかい

みんながみんな
流れていく
方向性を失って
あっちへ
そっちへ
どちらへ

ひとところにとどまっている

全身を見下げてみたら
全身が真っ黒であった

自分に気付くのが
遅かった

飛ばされてみてもいいかもしれない
飛ばされちまっても




むかしを川に流そうとしている今を 2005年03月07日(月)

どうしてなの
と疑うよりも
あなたを信じていればよかった
なんでそうしないの
と蔑むよりも
同じ目線に立てばよかった
もうむりだよ
と離れるよりも
となりにいればよかった

そうすれば
よかった

そう思ういまが
ただむなしいだけだけど

むなしいだけじゃないよ

自分にいいきかせちゃうのよ





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熊野
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