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みーつけた。 2003年05月30日(金)

間違いは
決してない
と言い聞かすけれど
そんなことが可能だろうか?

歩みを止めて
答えを探すけれど
一つと定めて
本当にいいのだろうか?

本物
を見つけることは
たぶん
好奇心
そして
恐怖心

真夏のサンタクロースを
私は見つけて
喜ぶだろうか?
嘆くだろうか?

真実
それさえも
私の観念で

それさえも
やはり概念

ぐちゃぐちゃの世界から
私を差し当てるのは
難しいんだよ?

なんで
見つかっちゃったのかな

私は
悲しい?

私は
嬉しい?




幼し 2003年05月23日(金)

雨が降ってほしい
と願うとき
私はいつも
下を向いているのです

気づいていましたか

どうか晴れてほしい
と思うとき
私はいつも
窓を見ているのです

気づいていましたか

作りかけの料理も
ほっぽって
冷蔵庫を開けて
牛乳を取り出して

温めるか
冷たいまま飲むか
私は数秒考えます

鳥の鳴き声が聞こえてきたら
私は元気に
冷たい牛乳をいっき飲みし
木々が揺れたなら
私はゆっくり
温かい牛乳を飲み干すのです

今日も朝になりました

毎日のくり返し
私は平凡を求めていました

それがいかに難しいか

私はまだ
幼かったのです




晴れやかな休日 2003年05月14日(水)

チェック柄のジャンバースカートに
白いパーカーを着て
爪をピンクに染めて
薄っすら口紅を塗っていた
あの子はどこに行ったかしらね?

そういえば
さっきバス停にいなかったかしら
携帯をいじりながら

画面をちらちら
左右をきょろきょろ
少しため息をついてから
足元を見て
そしてまたくり返し

そういえば
さっき果物屋の方へ歩いていったかしら
ちょっと俯きながら

そういえば
さっきリンゴを持ってバスに乗ったかしら
涙を出しそうになりながら

行くのは
一コ先のバス停だろうか

私はバス停に背を向けて
今日もいい天気だ
と言い聞かせるのだ




あの子について 2003年05月03日(土)

いつか
くだびれてしまう
んじゃないか
と思ってた

勝気で傲慢で我侭で
って決まったようなセリフ
それが
とても当てはまる
あの子

あの子は
いつも
腰に手を当てて
偉そうにして

本当は
腰が痛くて
我慢できなくて
手をそえてるんだろうなあ

あの子は
ずっと
笑っていて
みんなが泣くときも
笑っていて

本当は
我慢しているんだろうなあ

肩を叩いて
ひっそりこっちを向かせて
ああ
やっぱり
一粒だけ涙が出ていた

それでも
あの子は次の日には
ただの偉そうなあの子
みんなを笑うあの子

本当は
誰よりも
心が広いんだろうなあ





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熊野
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