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2003年10月21日(火) 『私説三国志 天の華・地の風』書評UP

ただ今『江森三国志』の孔明様にあてられちゃって、溜息吐息の日々(笑)。
書評のために再々読中ですが、うっかりすると寝不足になってしまいそうで、自重しつつ、でも、やめられない止まらない状態♪←久しぶりに本に萌えて嬉しいらしい。

三国志はむかーしNHKでやっていた人形劇ではまって、その後『江森三国志』を読んだのだけど、当時は川本喜八郎さんの人形の印象が強くて、ちょっと乗り切れなかったんです。
ハードカバーになったときに、大好きな小林智美さんのイラストなので5巻まではしっかり買ったし、そのときももちろん読んだのだけど、当時はちょっと眩暈が(笑)。
歴史物は好きなのだけど、中国史――特にこの時代はややっこしいわ、登場人物は多いわ、名前が読めないわで、好きなんだけど〜…「今度にしよう」が続いて今に至る…になっていました。

ところがっ何気なく再読して、今はもうっ、孔明様の色気にクラクラです。きっと大人になったのね(うふっ)。
カリスマ的ヒーローではなく、人間「孔明」として描かれているところがツボ!! なんで今まで封印しちゃったんでしょう!! もったいないことをしました(泣)。

確か、6巻目以降がでるまで5年くらい間が空いて、なんとなく買いそびてしまったのですが、ラッキーなことに、近くの図書館でその6巻以降を見つけました。書評には間に合いそうですが、手元に置きたい本なので、ただ今古本屋巡りに励んでいます。

孔明様に萌え、小林さんのイラストに見惚れ――くふふふふふ…綺麗なの〜♪ 色っぽいの〜♪
充実した読書の秋を過ごしています。


2003年10月20日(月) 祖母の着物

久しぶりに――冠婚葬祭を除けば10年以上振りかも――着物を着てみました。きっかけは茶箱に封印したままになっていた(ただ仕舞いっぱなしにしていただけ)祖母の着物の虫干しを思い立ったから。

祖母から譲り受けたものの、着物は半襟をつけたり、なんだらかんだら結構面倒だし、自意識過剰かもしれないけど「ちょっとそこまでお買い物」には妙に浮いてるような気がするし、普段はパンツが殆どの身には何よりも動きにくい。スカートでさえ滅多にはかないんだからそりゃもうっ(笑)。

想像つかないかもしれないのだけど、実はワタクシ、日本舞踊の名取りである。だから学生時代は週末にまめに着物を着ていた。
いつしかそんな時間の余裕もなくなってしまい、着物から遠ざかってしまったので、身体が着物用の動きを覚えているか心配だったけど、着ているうちになんとか身体に馴染んだみたい。

引っぱり出した祖母の着物は、染め直しとか洗い張りとかを繰り返したらしい年季が入っている。一時期流行った「大正ロマン」じゃないけど、もしかしたら明治の空気にも触れているかもっていう、正真正銘の大正物。
一枚ずつ広げながら思ったのだけど、この時代の柄行とか色遣いって、すごく斬新でいてなんとも趣があって、新鮮でさえある。

その一枚に袖を通してみたのだけど、私の手持ちの帯とか小物がなんとなくしっくりこないのは、時代の重みってヤツかな。
この着物には深みのある茄子紺の帯揚げが合うだろうなとか、渋めの色半襟を合わせたいなとか、草履もちょっと鼻緒が太めのタイプで…などなど想像したら楽しくなってしまって、さっそく欲しくなってしまった。
でも和装小物って、お遊びで揃えるにはちょっと高いのが玉にキズ…仕事しよっと。

ところで着物を着ていると殿方は弱いね。特に普段着の着物に弱いみたい。
年下の青年に「新鮮でいいものですねー」とまじまじと見られて、気恥ずかしい思いをしてしまった。
若者が10才も年上の女に「新鮮」を感じてどうするんだ?!(苦笑)


2003年10月15日(水) 野村萬斎さんの「夜能」初体験♪

昨日は日比谷シティの夜能に行ってきました。
当日は雨で、日比谷公会堂での屋内公演に変更になってしまったのが残念。
11月上旬の気温とかで、寒いわ、ビル風が吹きつけてズボンの裾がぐっしょり。雨水を滴らせながら会場に到着するはめとなりました。
でも席についてびっくり! 中正面とはいえ、前から二番目だったんですもの〜♪ とってもラッキーよね。 
幅広い年齢層に関心しつつ、配られたパンフレットに目を通して演目の新作能『鷹姫』の即席予習。
おおっ、素晴らしいことに重要無形文化財(人間国宝)の梅若六郎さん(老人役)や友枝昭世さん(鷹姫役)の名が…!←お名前だけ知っていただけ(汗)。
萬斎さんは若者役(異国の王子)です。

能なので照明を落とすこともなく、演目はいきなり始まります。公演の始まりのベルみたいのもなくて、静々と、知識では分っていたけど、うっかりすると見逃してしまいそうなくらい、本当に何気なくさり気なく始まるんですね。
つまり、客席と舞台はほぼ同じ明るさなんです。ということは、当然、演者からもこちらの顔は見えているわけですね……いや〜ん、目の下のクマが見えてしまう…かもしれない(笑)。
昨日は図らずも掛持ちの仕事のあとで駆けつけるという、私としては滅多にないハード・スケジュール。待ち合わせた友人の開口一番が「どうしたの? 目の下にクマ作って」だったので、躁状態にあったから疲れは感じていなかったけど、思ったより相当ヨレていたかも。溌剌と元気な状態でお会いしたかったなぁ(爆)。

能は初めてなのですが、揚々たる謡や、太鼓や大鼓小鼓の、身体に響くような迫力や、徹底した静と動の動きの転換に目を見張り、ひたひたとした感動に浸ってきました。
そしてしみじみと感じ入ったのは、修行のすごさというのでしょうか。静の場面では時間が止まったように、例えば剣を振りかぶったまま、あるいは中腰のまま、視線すら動かさず、一謡の間(結構長い)微動だにしないのです。
シテ方はもちろん面をかぶりますが、萬斎さんは素顔なので(内心ほっとしていた…笑)、顔の筋一つ変えぬ様式美に驚いたり、肌の美しさに惚れ惚れしたり(おいっ)。

残念だったのは日比谷公会堂の舞台が狭いので、奥行きに物足りなさを感じたこと。機会があったら、ぜひ能楽堂で鑑賞したいな。

それにしても…萬斎様の手の美しいこと♪ 終わってからもうっとり身悶えていたために、友人にはついに「手フェチ」とまで言われてしまったけど、悔いはしませんともっ。


2003年10月14日(火) 更新・・快楽読書倶楽部>津守時生's Room

構想3年苦節1ヶ月(嘘)、実質1日の超大作、『喪神の碑』〜『三千世界の鴉を殺し』のラフェール三部作の「人物相関図」をやっと図式にしました。
PCで図を書くのって難しいというか、面倒というか…なんたって縦罫線が引けない(技術がない)ので、紙上のようなわけにいかず、結構試行錯誤。
分りやすく書いたつもりだけど、いかがでしょう。
まずは基本の相関図なので、もう少し広げたいと思っているのですが。
ちょっとがんばったので、見てやってねー♪

少しずつ人物紹介をしていくうちに、ますます作品やキャラへの愛が深まっていきます。同人時代から考えると相当長く津守ファンをしているし、呆れるくらい作品も読み返しているのに、なんで飽きないんだろう……。んー、べた惚れってやつ?(笑)

今日は野村萬斎さんの「夜能」に行きます。
昨夜は嬉しくてあまり眠れませんでした←ガキ(笑)。
ああ、それなのにっ、雨の予報が〜っ。
雨だと屋内に変更されちゃうしっ(当然だけど…)、篝火に浮き上がる幽玄の美が……薄口になりそ。
おまけに11月上旬の気温って? もうっお天気のいけずーっ。
いったい何を着ていけばいいんだ?!


2003年10月04日(土) 東儀秀樹さんのコンサート

昨日は東儀秀樹さんのコンサートに行った。
東儀さんのCDを初めて聴いたのは5年くらい前になるのだけど、古来から受け継がれてきた雅(みやび)な音と現代音楽のセッションに、すっかり魅せられてしまったのだ。
そして当然ながら、「生」の音の広がりと迫力はCDとは比べ物にならない。
雅楽という伝統を継承しながら、そこに今を生きる自分を反映させたい──そんな思いが力強く感じられ、また、朴訥とした話し方と饒舌な音楽、美しい舞台演出に魅了された。
隣にいたオーストラリアからホームステイ中の彼が、最初の曲が終わった瞬間に「フウーッ」とため息をもらすのを聞いたときは「やったね!」の気分(笑)。自分の手柄でもないのに、なんだかとても誇らしくなってしまった。

ただ残念だったのは一部の観客のマナー違反。
どういうコンサートでも「追っかけ」の女性がいるのは分るし、気持ちも分るのだけど、ゆったりと席について東儀さんの音楽に浸っているほとんどの観客を無視して、舞台に「かぶりつき」になるというのは、いかがなものか……。本当に舞台にすがりつくような状態で、当然、後座席の人にはすごく迷惑な行為だし、会場の係の人も何度か注意していたようだけど、そっちも無視。
私はどんなジャンルの曲でも「じっくり音を聴きたい派」なのだけど、年配の方もたくさんいらしていたから、やっぱり「じっくり派」だと思うのね。
リズミカルな曲には自然と心と体が反応して手拍子くらいは出るだろうけれど、いくらなんでも「かぶりつき」は音楽を楽しんでいるとは思えないんだけど。
「サザン」じゃないんだからさー、スタンディングの似合わない舞台もあるんじゃない? 「キャーッ」の歓声が出ないだけマシなのかなぁ……。
ちなみに「サザン」のときは私もスタンディングしますともっ――ステージが見えないから、やむなしだけど(笑)。

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快楽読書倶楽部>迷夢書架に、京極夏彦氏「嗤う伊右衛門」と、氏家幹人氏「江戸の性談」の書評をUP。「江戸の性談」はある意味、目からウロコな内容で、読みながらドキドキしましたわ。

いつの間にか庭の金木犀が満開になっていて、甘酸っぱい香りが家中に漂ってきます。日光アレルギーになってから極力お陽様を避けていたのだけど、秋なのねぇ……しみじみ。


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