TOP 最新の記事 戻る≪ I NDEX ≫進む


漫画関連ファイル


2001年09月29日(土)
今月の『西洋骨董洋菓子店』(11月号)

TV化が決まっても、よしながさんは平常心でした。
同人誌はあくまでハード。連載は相変わらず絶好調。
今月の『西洋・・・』は知られざる橘の過去。
何でもできて顔も良くておうちもいいのに、ヒサンな橘の過去。
(なぜかギャグになってしまうところが、絶妙です)
子どもの頃の事件がいったいどういうことだったか明らかになった時に
クライマックスなんだろうな。
・・・それにしても千影だ。何もできないくせにお花畑に遊んでるなんて幸せなやつ。
魔性のゲイが魔性の両刀(バイ)にはならないだろうけど。

さて、これが読みたくてサティの本屋さんに行ったんですけど
雑誌の棚がやけにすかすかしているんです。
で、本が見当たらない。おかしいなあと思って見ると、張り紙がありました。
「会社更生法の適用により当分の間、新刊雑誌は納入されません」
あああ、会社が倒産するというのはこういうことなのね。
金沢のサティは黒字経営で、店舗は経営者を変えて継続されるだろうけど、
お客がたくさん来ているのに商品が入ってこない状態らしいです。
なんだか背中が寒くなったことでした。

同じ建物にあるワーナーマイカルは、別法人だから関係ないという
張り紙がしてありました。映画は今、ちゃんとお金が回ってるものね。
そして、10月始めに公開予定の(タイトル忘れたけど)アメリカの映画が
事件に配慮して公開延期とのこと。

なんだか、ひたひたと、いやな感じ。

追記
フジテレビサイト内に『アンティーク』公式サイトがオープンしたそうです。(O様より情報)
牟田悌三と八千草薫が出ているところがなかなか。
魔性のゲイは雨中のダンスを踊るか?

雑記帳
http://www.enpitu.ne.jp/usr4/43412/diary.html



2001年09月15日(土)
ダ・ヴィンチの『陰陽師』特集と更新情報

ダ・ヴィンチの10月号に『陰陽師』第10巻徹底解析という記事が載っています。
ざっと立ち読みしてきたところ、いろいろと読み解くためのヒントが書いてあるようですが
やっぱり最後のところで「う〜ん・・・」とうなってしまうのでした。
物質界の中で生きている私には理解できないのかもしれません。

http://www.recruit.co.jp/cgi-bin/rperl5.pl/magazine/look_buy/index_intro.html?shohin_cd=0410&gatsugo_cd=1090

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

「蜜の厨房」のコンテンツが更新されていました。

■ 正しいボーイズラブ講座特別番外編 ■
やおいよりも”やおい論”を書きたいあなたへ
http://www2.vc-net.ne.jp/~kitchen/mits/mamesp02.html

蜜さんの日記に紹介されていた記事。藤本由香里さんのインタビュー

Tinamix
http://www.tinami.com/x/
藤本由香里「少女マンガのセクシュアリティ 〜レイプからメイドへ〜」(前半)
http://www.tinami.com/x/interview/10/

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

月刊「花音」10月号の今市子さんの『楽園まであともうちょっと』は絶好調です。
話はますます混迷を深め、人間関係は泥沼に・・・!
はたして、川江は浅田君を落とすことができるか?

漫画の殿堂−芳文社
http://www.houbunsha.co.jp/magazine_ho.html

10月下旬にネムキから今さんのコミックス新刊が出る模様。「孤島の姫君」



2001年09月06日(木)
よしながふみ『初恋』その他

よしながさんの夏コミ新刊を3冊読みました。
『初恋』は『西洋骨董洋菓子店』の同人誌での番外編の第二弾。
『かなり人でなし』に続いて、小野のひとでなしっぷりが全開の作品です。
うーんうーん。こんなことばっかりしていたら
いつか路上で刃傷沙汰で命を落とすよなあ、と思いましたです。

『9年越しの、恋』はスラダンのパロディながら、本編を読んでいない私でも
楽しめるシリーズ。本編の三井、小暮の性格と同じなの?別人格なの?
軽いSの気がある三井がちょっと気分が良くて優しくなったというヒトコマでした。
初期作品の総集編第二弾も読みましたが、うーん、なんですかね。
こういうのは何回も繰り返してると、長年つれそった夫婦のように
ときめかなくなったりはしないものなのかしらん。(←おせっかい)

『騎士は姫君の前にひざまずく』
これは、Fさんのご好意により、最近入手した、昨年の同人誌です。銀英伝パロ。
この本に載ってる2編は両方とも好き。
ちょうど、『ジェラールとジャック』の連載中に描かれた作品。
この頃の絵やお話が一番好みかも。
このラインハルトを2割くらい頭を悪くしたのが、執事の分際のぼっちゃまなのね・・・・
シェ−ンコップとヤンのお話がかわいかったです。

『初恋』は小野がただ楽しむためだけに寝る話。
だから読んでいて少しブレーキがかかる。小野というキャラをこの路線で
描ききることができたら、それは少女漫画的には画期的かも。



2001年09月05日(水)
水野英子『エーデルワイス』

ブックオフで創美社の水野英子名作選というのを買った。(100円だった・・・・)
中短編とりまぜて1960年代の作品が6篇収録されていて、
水野さんの作品傾向を知るにはちょうどいい取り合わせになっている。
おとぎ話のようなお話。ハリウッド映画のようなお話。スラップスティックコメディに
ロシア文学路線。神話的なお話。
60年代終わりからファイアーを経てその後の作品は実は苦手だったりする。
どうしても、ハニーハニーやブロードウェイの星のあたりの明るいお話が好き。
この作品集の中では『ビーナスの夢』がそれにあたる。

両親を早くになくした女子学生エリザベスが「ビーナスの夢」という高価なドレスを
弁償するためにデパートの売り子をするはめになるところから始まる
夏休みのシンデレラストーリー。
短いページにいろんな要素が入っっていて楽しい。

これは1965年に週刊マーガレットに連載された作品だけど、
私は雑誌で読んだ覚えがある。別マに総集編でも載ったかな?
5才年上の姉が買って家に置いてあったんだろうな。
すっかり忘れていたけど、ものすごく好きだったこと、
細部に至るまで覚えていたことを読んでいるうちに思い出した。
リズのふっくらした黒髪の質感や、ギャグのひとつひとつまで
読んだ当時の気持ちまでセットになってよみがえるのは、うれしい驚きだった。

小学一年生くらいの子どもにも、おもしろい漫画はわかるんだわ。
そして優れた作品はずーっとずーっと記憶のすみっこに生き続けるみたい。
自分の漫画好きは根が深いということも改めて自覚しました。



2001年09月04日(火)
『ヒカルの碁』

昨日お昼を食べたラーメン屋さんで一巻だけ読んで、
続きが気になったので、今日、BOOK OFFへ行って9巻まで立ち読みして
その足で書店で12巻まで買って家に帰って読んで
それからネットで最新号までのあらすじを読みました。(Books by 麻弥さんちで)

おもしろかった〜
続きが気になるあまり、一番いいところをあらすじで読んじゃってサイテーな読み方かも。
勢いで読んでいるので、頭の中に絵が浮かぶ状態ではありますが・・・・

大事なところを外さないでまっとうにお話が進んでいくので
そういう意味では安心して読めるけれど、対局のシーンでははらはらどきどき。
ヒカルも佐為もアキラもかわいいな〜

佐為が転生して話が終わるんじゃないかしらん。



2001年09月03日(月)
岩館真理子『キララのキ』 (続)

私は「ヤングユー」という雑誌を(周辺の雑誌も含めて)一回も読んだ事がないので、
この雑誌に載っている漫画については、コミックスでの後追いという形になる。
なんだかいろんなおもしろい作品があるみたいね?

『キララのキ』がすごい。という記事を見たのは週刊文春の藤本由香里さんの
まんがのコラムだった。もう4年も前になる。それ以来、読もう読もうと思って
最近やっと手に入れた。

一読して把握しきれない複雑な構成。
おとぎ話と家族の話と現実と夢が混ざり合って、
読者は迷いの森に連れて行かれる。
(読みながら私はもうひとつの迷いの森を思い出してしまった)

仲の良い三人のきょうだい。
三人のキララ。
継母と子ども。

同じ形が何度も現われて、重なって、少しづつ動いていく。
まるで刃物の上を歩いているような緊張感のあげくに
すとんとおだやかな場所に落着いたのは、見事というほかはない。

狂言回しとしての十秋の父親の設定にやや不満があるけれど、
閉じた世界にこもらないで、亘(わたる)と心(こころ)を配してあるところが私は好き。
怖くてきれいな醒めない夢の感触が好きな方におすすめ。

最近の本は読んでいないので、また探してみようと思いました。

キララのキ 研究室
http://www.imasy.or.jp/~miyuki/kirara/index.html



2001年09月02日(日)
岩館真理子『キララのキ』

岩館真理子さんについて、誰かまとまった文章を書いているだろうか?
ときどき、週刊誌のコラムなんかに、評論家の短評や紹介が載ることがある。
ネットで探してみたらファンサイトはいくつかあった。
その中に書いてあったことだけど、彼女の作品は
作品についてあれこれ語るより、作品を読んで感じることが全てだって。
私もそう思う。

岩館さんの作品は、週刊マーガレットの漫画賞に入賞した時から見ていた。
年齢が若いのに、ずいぶん絵がうまかった。週マの頃は、コメディや
オトメチックまんがみたいなのが多かった。
『ふたりの童話』は長いわりに起伏が少ない不思議な作品。
いつ山場があるんだろう・・・・・・と思いながら読んでいた。
結局淡々と終わったんだけど、妙な読後感が残ったことを覚えている。
(20年以上前の感想なのであやしいけど)

そのうち、都会的なおしゃれなディンクスみたいな話があって、
子どもが出てくる話があって、絵も話もどんどん洗練されていって
ユーモアとセリフのうまさに驚きながら、それでもなんとなく読み流していた。
当時、同じタイプの漫画家さんが何人かいたようだけど、
どんなふうに影響し合っていたのかはよくわからない。

『アリスにお願い』を読んで、これはいったいどうしたんだろうと思ったのは
10年前。もう技術的には完成されていて適当に力も抜けていて、
磨きぬかれた石みたいに、きらっと光る悪意と美しさ。

なんだか誰もいない場所に、いつのまにか岩館さんは行ってしまったようだ。
(おっと『キララのキ』について書くスペースがない)

岩館真理子ファンサイト・冷蔵庫にパイがひとつ
http://www.geocities.co.jp/Bookend-Ohgai/7594/iwadate.html