暗い夜道、一人歩いて行こうとする私に 「おい、どこに行くんだ?」
森の奥深く、一人入り込もうとする私に 「待てよ、そんなとこ行くなよ」
嵐の朝、一人飛び出そうとする私に 「嵐が去るまでいろよ」
いつだって…静かな声で私を立ち止まらせてくれる そして、私は大きな深呼吸を一つ
歩き始める道を間違えぬように…と、 少し、離れたところから ずっと私を見ていてくれる
一人、歩いて道に迷わぬように…と、 少し、離れた後ろから そっと私の背中に声、かけてくれる
振り返れば… いつも貴方が穏やかに佇んでいる
一緒に、ご飯を食べよう 手を繋いでお買い物に行って 笑いながらキッチンでお料理 二人、横に並んで一緒のご飯
一緒に、お散歩しよう 春の小道じゃれあいながら 木々のざわめきに耳を傾けて 二人、時々キスしながら一緒のお散歩
一緒に、お昼寝しよう 同時にベットに潜り込んで 同じ毛布に包まって 二人、足を絡めて一緒のお昼寝
一緒に、お風呂に入ろう 髪も体も二人で洗いっこ はしゃぎながらお水かけあって 二人、ふっついて一緒のお風呂
一緒に、夢を見よう ベットの中で縺れ合う貴方と私 海の中の魚のように泳いで疲れ果てる 二人、重なったまま一緒の夢
猫のように ジッと丸まったままでもいられる 子供のように 声をあげて泣きじゃくることもできる 大人の女になって… しなやかに喘ぐことさえも……
私が私のままでいられるお部屋 私に帰ることが許されるお部屋
暖かい光に二人包まれる 穏やかな春風が二人の肌をかすめる
雨音、静かに響く夜も 雷雨に声がかき消される夜も 貴方の腕の中ですやすやと眠る私 手を繋いでお散歩する夢みてる
まだ陽射し柔らかな春 お日様はちょうど頭の真上 優しい光の中に佇む 貴方を見つけるの 駆け寄る私 貴方の静かな微笑みが包む
「こんにちは」 「おう」
いつもと変わらない貴方と私 まるで昨日も一緒だったかのよう いつものように 無邪気な子供に帰れる時間
いつもと違うのは…… 同じ空気に晒されること いつもと違うのは…… 手を伸ばせば、貴方に触れられること いつもと違うのは…… 貴方とキスできること
まだ陽射し柔らかな春 優しい光に溶け込む貴方と私
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