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2006年03月04日(土)
先日、フジテレビで4夜連続で放映されたYoshi原作の 「翼の折れた天使たち」を録画していたが一気に全部観た。 その私的感想などをダラダラと書いてみたい。 尚、ドラマの内容については多くを書かないので 観ていない人にとっては何がなんだか分からないかもしれない。
「翼の折れた天使たち」とは何か? 傷ついて飛べなくなった天使たちが、様々な出会いや出来事を通して 再び大空へと羽ばたいていく物語。 でも「翼の折れた天使たち」って聞くと、自分の世代には 中村あゆみの『翼の折れたエンジェル』の印象がとても強い…。
原作のYoshiは御存知、携帯小説「Deep Love」や「恋バナ」 「もっと、生きたい…」などで有名になった小説家。 自分はヤングジャンプで連載中のマンガ「もっと、生きたい…」は 毎週読んでるけど、Yoshi原作の小説自体は読んだことがない。 実際、原作を読んだ嫁は「原作の方が面白い」と言っていたが、 読んでいない分、今回のドラマはすっきりと楽しんで観れたかも。 だいぶ原作と変わっていた内容もあったみたいだけど。 まぁ、実質40分弱のドラマにまとめるには仕方ないだろうけどね。
●第一夜・セレブ 主演 上戸彩 正直、上戸彩が主演するから、このドラマを観ようと思っていた。 初のベッドシーンもあるというふれこみだったが、 思いっきり肩透かしで、ガッカリしたやら、ホッとしたやら…。
「嘘をつくと女の子はブスになるんだよ」 「嘘つかないと世の中やってけないの!」
これは、どちらも正しいかな。 子供は素直に育てられ大きくなって世の中の厳しい面を知る。 痛い目に遭ってから大人のように要領よく生きればいいということか。 まぁ、子供の頃から要領ばっかり身に着けると、 性格的に悪くなるばっかりだからね。
「やっとわかった。本当に大切なもの。 誰かをこんなにも愛おしく思う気持ちは 決してお金で買うことはできない」
でも、やっぱりお金も大事だと思うんだが。 「金銭的に恵まれている」というのは「将来の可能性がある」 とっても幸せなことだと思う。 子供の頃から、お金の面でいろいろな制約を受けてしまうと やはり「ひがみ根性」「やっかみ根性」「お金に対する執着心」が いつの間にか生まれてしまい「気持ちの余裕」が少なくなってしまうと思う。
人には目に映る分かりやすいモノを信じてしまう。 それが、価値あるモノかも確かめずに… でも、本当に大切なものは身近にある。 空気のように見えないけれど、そこにある。
最後に上記のようなテロップを入れられて制作者側から示されると、 ちょっときれいごとに感じてしまった…。
主役の女の子は貧乏生活から愛人契約によりプチセレブを経験して 両方を知ったから「本当に大事なもの」を気づいたわけで、 セレブを知らない貧乏人には、やっぱりセレブを味わいたいし、 お金持ちになってみたいって思うんじゃないかな。 今の貧乏生活の中に「本当に大切なもの」があったとしても 気づかないこともあると思う。 例えば「海外に行きたい」と思ってるけど海外に行ったことが無い人に 海外に何度も行ったことのある人が 「海外なんかよりも日本の景勝地や自然の方がずっといいよ」と言ったとしても、 それは何度も行ったことがある人だから言える言葉、感じる気持ちであり、 そういう経験が無い人にとっては、やっぱりピンと来ないだろう。
金持ちから「金持ちも大変だよ。そんなにいいもんじゃないよ。 あなた方=貧乏人の方が羨ましい」と言われても、絶対納得できないじゃん。 一番大切なものは、きっとお金じゃないのだろうが、 お金もやっぱり大切だと思う。 などと、ちょっとひねくれた目線で観てしまった。
ただ、確実にひとこと言えるのは「上戸彩は天才的に可愛い!」 髪がショートのほうが、すごく良いね。 でも相変わらずの童顔で、とても20歳には見えないよな〜。 より一層、虜になってしまった。(^^;
●第二夜・ライブチャット 主演 堀北真希 「ケータイ刑事・銭形舞」やドラマ「電車男」の妹、 映画「ALWAYS 三丁目の夕日」そして「野ブタ。をプロデュース」の 野ブタこと小谷信子でお馴染みの堀北真希主演ということで第一夜同等に楽しみだった。
過去に浮気していた恋人を目撃してしまい、突発的にその恋人を刺してしまったため、 その後遺症で恋人が一生車椅子暮らしとなってしまったことを苦にし、 彼女自身も保護観察処分で「引きこもり」になっていたが、 ライブチャットを通じて“ある男性”から勇気をもらい、 徐々に本来の明るさを取り戻していく…という話。
「外の世界では生きていけない。傷つきたくないの、これ以上」
ライブチャットのシーンでは、ドラマ「電車男」のメンバーが 次から次へと出演したのが面白かった。 秋葉カンペーがいつものネタを披露したのも良かった。 「脱げ!脱げ!このブタ女!」というカンニング竹山隆範が妙にリアル。
挿入歌の中島美嘉の「FIND THE WAY」が印象的。 「ガンダムSEED」のエンディングテーマだったこの曲だが、 そこでもやるせない切ない展開の最後に流れてくると感動ものだったけど、 このドラマでも、とってもいい感じに流れた。
人には、必ず二つの顔がある。 醜い面だけが、あなたのすべてじゃない。 大事なのは、目をそむけずに自分と向き合うこと。 その二つの面があってこそ、人なのだから。
彼女に刺された彼氏が、自らの姿を隠してチャットで彼女を励ます展開は、 なんか先が読めてしまい凡庸だった。 特に彼に会って礼を言うまでの展開はまだ良かったんだが、 最後は?だったなかな。 いくら立ち直るキッカケを作ってくれたのが元恋人だったとしても、 互いにそれでヨリを戻せるのか? 彼女にとっては一度は殺意を持って刺した相手であり、 彼にとっては自分の浮気に逆上して自分を殺そうとした相手なのだ。 いくら「人には二つの顔がある」とは言え、そういう関係で しかも男性の方は一生車椅子生活を強いられているのに再び付き合うってことは やっぱりドラマ的である気がする。 原作では刺された彼氏は死んでしまったそうだし。 無理矢理ドラマはうまくまとめた感じ。
ただ、確実にひとこと言えるのは「堀北真希も天才的に可愛い!」 笑顔がいいね。
●第三夜・アクトレス 主演 山田優 沖縄アクターズスクール出身で3人組のダンスユニット「y'z factory」の真ん中、激しく踊りながら歌を歌っているのを何度か「夜もヒッパレ」で見たが 歌もダンスも上手いなぁって思っていた。 その後、「CanCam」の専属モデルとして活躍。 近年はF1中継のナビゲーターや声優にも挑戦している山田優だが 演技は初めて観たが、4人の中では一番難しい役だったと思うけど なかなか上手だったんじゃないかな。
女優になるために上京して、いろいろ騙されて多額の借金を作り それの返済と女優へのキッカケになると騙され アダルトビデオに出演してしまった女性の物語。 4話とも実話を基にした小説だが、これが一番ありがちな話かな。
ドラマの中で一番良かったのは痴呆症の祖父を演じた谷啓の 流し雛のシーンでのセリフ。 自分がしてしまった間違いや過ちを、お雛様に託して流してもらう。
「人はみんな過ちを犯すんだよ。それも1度や2度じゃないんだよ。後悔の連続じゃ。 でもそのことで自分を責めて苦しむことはないんだよ。 お雛様に託して心を込めてお祈りすれば必ず神様は許してくださる。 そしたら、また一からやり直せばいいんだ。 人はね、何度でもやり直せるんだよ。自分を信じて諦めないことだ。 そうすればいつかきっと幸せになれるよ」
うーん深い。まるでこのセリフを言うためだけに キャスティングされたのではないかと思わせるような味のある演技だった。
そしてラストのテロップには
人の生きる道に教科書などない。 自分で決断したなら、その道は正しいと思う。 でも、大事なのは、引き返す勇気を持つこと。 人は、何度でも、やり直すことができるのだから。
まぁ、その通りだろうね。自分次第だけど。 そして、確実にひとこと言えるのは「山田優はめちゃくちゃスタイルがいい!」
●第四夜・スロット 主演 上野樹里 親に捨てられ施設で育った孤独なパチスロ少女が、 同じ境遇の少年と心を通わすようになる重い話。 映画「スウィングガールズ」やクリアクリーンのCMに出ている上野樹里。 でも、よくこの女優は知らないのでスルーしようかと思ったが、 話の内容だったら10話ぐらいに膨らませて連ドラでも良い内容だった。 40分程度の時間じゃ、話の展開が早すぎて逆にもったいなかった。
似たようなテーマではドラマ「あいのうた」があったが、 あれは自分には「幸せは似合わない」と思い“愛”を放棄していた主人公が 自分から「愛すること」で“愛”を感じるようになったドラマだった。 今回のこのドラマでは、男に依存し愛してもらうことを“愛”だと信じ 「愛されている」と思うことで生きてこれた主人公が、 自分から「他人を愛する」ことで“愛”を感じるようになったという話。 “愛”は欲しがるだけじゃダメ。自らも与えないとね。 出発点は正反対だけど、行き着くところは一緒だったかな。
ラストのテロップには
人は、他人に何かを求め続けるもの。 でも、かなわないとき、つい相手を責めてしまう。 そんなときは、自ら何かを与えてみてほしい。 求めるだけでは気づかないことが見えてくるから。
そして確実にひとこと言えるのは「上野樹里は演技が上手い!」 4人の中で一番、興味がない女優だが、演技は一番だった。
設定の目新しさという点では第2話が良かったと思うが、 主人公の表情や演技という点では、最終話かな。 第1話は納得がいかない設定だったし、第3話はリアルすぎ。 第2話と最終話を比べると腑に落ちない点が少ないということでも、 最終話に軍配。 ただ、当初の目的でもあった女優的に見れば上戸彩がダントツ。 次いで堀北真希、山田優、上野樹里と続くので ドラマの順番通りである。
自分が選ぶドラマが見たい20歳前後の女優4人となると、 やっぱ上戸彩と堀北真希ははずせない。 あとは沢尻エリカに宮崎あおい…かな。 長澤まさみ、加藤ローサ、黒川芽以、蒼井優なんかもいいかも。
今回の4話のドラマ、すべて主題歌は中島美嘉の「RESISTANCE」 とてもドラマにあって良い曲なのだが、この曲のサビって Earth,Wind&Fireの「宇宙のファンタジー」に似てる気がするのは自分だけ? まぁ、ショートストーリー仕立てのドラマとしては楽しませてもらえたな。
でも4話一気観賞は疲れた。 そして、この日記を書くのも疲れた…。
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