馨絵詞〜かおるのえことば
楽しいことも、そうではないことも。

2003年02月08日(土) 卒業への道〜卒制審査会

携帯メールを手にして2ヵ月以上が経ちました。
いつかは来るだろうなと思ってはいましたが
ついに来ました、迷惑メール。

「○○の部屋。チョットえっちいけど♪」

みたいなの。
稲葉は人並みに助平だと思いますが、これにはちっとも心が動きませんね。
鬱陶しいかぎりですね。
いやはや。

   ◆

大学卒業に必要な単位と書類をそろえました。
いよいよ卒業も秒読みです。

しかしその前に最後の関門があります。
それが「卒業制作作品審査会」なるもの。

映画学科の監督・撮影録音・演技の3コースが1つになって夏休み中に映画を撮ります。
これが卒業制作作品になります。
演技コースは夏休みで終わるのですが、監督・撮録コースは今に至るまで編集などの作業が続くんですね。

そして完成したところで、教授陣に審査されるわけです。
ここでNGが出てしまったら、単位を取っていようが卒業はできません。

   ◆

江古田校舎は入学試験の真っ最中。
8時45分までに学校に入らないと校門が閉鎖されちゃいます。
普段は集合にルーズな人たちも、この日はさすがに揃っていました。

映画学科棟の第1スタジオ。
スクリーンを前に3コースの学生がすごい密度で座っていきます。
学生の前に、教授席が30。
学生の出席確認が終わると先生方、おもむろにぞろぞろと入ってきます。
つまり学生は教授陣の後頭部ごしに作品を観るわけです。

1作品観て、審査対象の監督・撮影・録音・演技の人間が教授席前の椅子に座らされ、教授との質疑応答。
これのくり返し。
30人の教授陣を前にすると圧巻ですよ。

   ◆

シナリオ・監督・撮影・録音・演技など、それぞれの担当の先生から学生に次々に質問が飛びます。
メインはやっぱり監督コースですけどね。
歯に衣着せない教授たちで、なかにはボロクソに言われた監督もいます。
もちろん誉めるべきところはしっかりと誉めてくれます。
学生も教授もどっちも本気です。
質疑応答は1作品あたり10分が原則なんですが、教授のテンションが上がってくると質問が……というかダメ出しが止まらないわ止まらないわ。

ある教授が「ダメだ!」と言ったことに対し、別の先生が「俺は面白いと思う」なんて言ったりします。
教授ごとの感性が見られて面白いですよ。
お互い熱を帯びて相手の言ったことに対して憮然としてたりね。

あと担当ごとにいろいろと違うところを観ているんですね。
伊達に教授を名乗ってませんね。

   ◆

結局、予定を1時間オーバーして審査会は終了しました。
その後に審査の発表があるわけですが、稲葉は芝居の稽古のために早退。
共演した友人に結果の連絡を頼み、熱気を帯びた映画棟をあとにしました。

で、無事合格!
いやあ、よかったよかった。

こうして、卒業のための条件がひとつ、またひとつ整っていくのです。

それにしても、撮影したのはたったの半年前なのに、えらく若い自分がいて驚きました。
うはあ。

【関連記事】
2003年1月10日『卒業の始まり』
2003年1月14日『卒業への道〜単位というもの』


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稲葉 馨

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