| 2003年07月20日(日) |
朝日新聞(朝刊)伊集院さん&剛インタビュー『書くこと、描くこと。』レポ(*ゆうきさん) |
『ずーっといっしょ。』でイラストを描いたKinKi Kidsの堂本剛さん。
その絵は、独特の温かさに満ちたものだ。堂本さんにとって絵を描くこととは。 『きみとあるけば』のときもそうでしたが、自分の絵が本になるのは、不思議な感じがします。 恥ずかしいような、かゆいような(笑) いつも落書きのような感覚で、ただ好きなように自由に描いているだけなので。 僕のなかで、言葉は大切なもので、最初は僕の絵が伊集院さんの文章を壊してしまうんじゃないか、と気になりました。 でも、伊集院さんに「好きに描けばいい」と言われて、気がらくになったんです。 絵を描くのは楽しいことなんやなあと、改めて思いますね。無心になれるから。 僕がこんな気持ちだから、『ずーっといっしょ。』は、何にもとらわれず自由に、読んでもらってり見てもらったりするのがいいな、と思います。 僕の本の感想を少しだけ言うと、「とてもあったかな感じのする本」、かな。
いつか別離のときはくる。でも、ともに過ごす「今」という時間こそが
生きているすべてではないか。この本の中で、伊集院さんはそう書く。
僕も「今」を見て生きていくほうが絶対にいい、と思うんです。やっぱり「今」を動かさないと、何も動かないと思うから。僕は音楽でも、現実から逃避さず、それとどう向き合っていくかを歌っていきたいんですね。 戦争をテーマにした、伊集院さんとの対談では、テーマがテーマだけに、言葉を選びながら話しました。でも、ああいう話はもっとしていくべきだと思います。相手が誰であろうと、まず、話をすることから始めていうことが大切やろう、と。 人は、ほかの誰かがいるから自分が存在すると感じたとき、優しくなれるし強くもなれると思う。 僕は、そんな優しさ、ぬくもりを、年齢も男も女も関係なく、もっと近く、 人間だからというぐらいの感覚で伝えていきたいですね。
この本のために、堂本さんは伊集院さんが愛犬と暮らす仙台を訪れた。
伊集院さんは、いつ会っても変わらない人。知らないうちにいろんなことを教えてもらっている気がします。 伊集院さんの作品に出てくる”せつなさ”゛哀しみ゛という言葉、 僕もそれを忘れて生きていくのはよくないと思うんです。とくに自分で何かを作ろうという人間は。 そういう感覚を経てこそポジティプなものが生まれると思うから。次にお会いしたときには「いっしょに本が作れた”今”を楽しんでます」と言いたいですね。以上がつよのコメントです。以下は伊集院さんへの3つの質問の中から抜擢した2つののコメントです。 「堂本君と自分は同じような何かを探している」と語る。
年齢差を越えて通じ合える二人。伊集院さんから見た、堂本さんの描くイラストとは。
堂本君とは、「二人でやるものには、上手だとか、巧みだとか言われるものは、必要ないよね」という提案をして、始めました。お互いに自由に、素直に、やっていこうと、心がけました。堂本君のイラストには、そんな自由な素直なものが確かに感じられました。 実際に会ったときの印象も、自分に正直な人だと思いました。責任感がとても強い人です。悩んでいることから逃げ出さない人だから、そのぶん、大変だなと思います。 『ずーっといっしょ。』のために伊集院さんが堂本さんと対談したのは、イラク戦争のさなかだった。伊集院さんの提案で、二人は対談にそなえて、戦争を題材にした絵本と本を何冊も読んだ。そして、素直に語り合った。どんな対談だったのか。
二人で戦争の話をしました。海のむこうで起こっている戦争を私たちはどう考え、かかわっていったらいいのだろうかと。どうして人間は戦争をなくすことができないのかと。すぐに答えが出ることではありませんが、自分たちの問題として考えるにはどうしたらいいのかということなどをです。書くことも描くことも、ぼくらの隣のいる、出会ったことでいっしょにいることができた誰かのためにやっていることだからです。
============================================================ *ゆうきさん、お疲れ様でしたm(__*)m
|