読書日記

2002年07月29日(月) 歌野晶午『世界の終り、あるいは始まり』(角川書店2002/02/25)を読む。

歌野晶午『世界の終り、あるいは始まり』(角川書店2002/02/25)を読む。
ほとんど読んだことのない作家なので半信半疑で読み始めた。誘拐もののミステリーで語り方に強さのようなものがある。テンポというかリズムがいい。
誘拐された男子小学生がすでに殺害されているのであまりいい気持ちはしない。
そんなこちらの気持ちとは関係なく当然犯人究明に話が進んでいく。
進んでいくが思いもかけない「犯人」探しになる。
まずそこで驚いた。
その後大きく何度か驚かされる。
話はちょうど500頁で終わるが、何度も驚いたので頭の中に熱のようなものが残ってなかなか眠れなかった。
デイック・フランシスの競馬シリーズの面白いやつを一気に読み終えた時に似ていた。
傑作である。
この作者の特色のひとつは既成の枠にはまらないこと。それがわかった。
先だって、東野圭吾『私が彼を殺した』(講談社ノベルス1999/02/05)を読了したが、こちらもまた型にはまらないのが特徴だった。
かつては海外の作家の独壇場だった「ストーリー・テリング」も今や日本人作家の手の内にある。この中から自分にとっての本物の作家を見つけるのは非常に難しくなってきている。間違いない。

今日入手した本は以下の通り。
『出版界「独断批評」』(第三書館)、土屋隆夫『推理小説作法』『土屋隆夫推理小説集成5「不安な産声」「華やかな喪服」』(創元推理文庫)、佐伯泰英『暴れ彦四郎(鎌倉河岸捕物控』(ハルキ文庫)、『泉鏡花集成11「風流線」「続風流線」』(ちくま文庫)、フリーマントル『待たれていた男(上・下)』(新潮文庫)、ジョー・R・ランズデール『ムーチョ・モージョ』(角川文庫)、石川恭三『思いっきり体に効く話』(集英社文庫)、岡本綺堂『半七捕物帳(一)新装版』(光文社文庫)、歌野晶午『ブードゥ・チャイルド』(角川文庫)、南木佳士『信州に上医あり(若月俊一と佐久病院)』(岩波新書)、金城一紀『レヴォリューション�癸魁戞聞崔娘辧法�日本古典選『堤中納言物語・落窪物語』『土佐日記』(朝日新聞社)、大島司『シュート!総集編』1・2・3(講談社)
すべて古本屋。創元推理文庫などは予算が許せば新刊で即購入したいくらい興味深い本が多い。その他はしばらく寝かせておいていい味わいの気配が出てきた頃に読む、などと考えている。普通の本屋で本を探すのがかったるい今日この頃。



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