峠の温度計は±0℃を表示していた。寒空の下で待つ。寒さと痛みが胸を掴んで離さない。幾度と無く経験してきたこと。幾度と無く味わってきたこと。自分の位置を思い出す。報われる事など無いのだと。辛さを省みず身を削っても何も残らない。それとも独りよがりか?状況を考えず自分の意だけで動いるのか?暗さは疑心を呼び、否定と肯定の無限ループを繰り返す。振り払うようにスピードを上げる。