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2004年09月23日(木) 誰も知らない

昨日は映画「誰も知らない」を見に行ってきた。

この映画は1988年に起きた「西巣鴨子供4人置き去り事件」という
実話をもとに是枝監督が脚色したものということだ。

涙が止まらなかった。
そう言う自分が情けなく、腹立たしく、恥ずかしい。
私は「かわいそう」という言葉が嫌いなのですが、
この映画で泣くことはその言葉を言うのと同じような気がして。
本当は泣いちゃいけないんだと思う。
誰にも知られなくても、一生懸命生きている子供たちを
辱める行為のような気がしてすごくうしろめたくなる。
泣いてしまうのは自分が傍観者だからだ。
子供たちの前を通り過ぎてゆく多くの人たちのように・・・。

この映画に描かれた子供たちは泣かない。
辛いも、悲しいも、寂しいも言わない。
ドキュメンタリーをずっと撮っていた監督らしい、
淡々とした子供たちの日常が描かれているだけ、
芝居じみた台詞もない、
クスクス笑ったり、はしゃいだり、じっと見つめたり、、、
どこにでもある、ごく普通の子供の
いろんな美しい表情と情景があるだけ・・・

ニュース23のインタビューで
是枝監督はあえて悪い人は描かなかった。・・・と、答えていた。
その人のせいにすれば話はそれで終わるからと。
事件当時、無責任な母親を叱責する報道が多かった中、
「お兄ちゃんは優しかった」という子供たちの言葉に、
子供たちの中の幸せな時間をイメージし
それを描きたかったのだという。
それよりも無関心もまた罪だと言うことを言いたかった
・・・と。

ずっしりと重い。

人に率先して「面白いよ〜」なんて薦める映画ではないような気がする。
でも、だからこそ無理して並んででも
見てほしい映画のような気もする。


shinobu |HomePage