DAY BY DAY
INDEX|past|will
朝、気が向けば、時々近くの河川敷をのんびり歩いています。 夏場はさすがにきついですが、これから寒くなる季節はウォーキングやジョグやスポーツにはうってつけのシーズン、いろんな人が歩いたり走ったり、テニスコートでボールを追っていたり、珍しいところではラクロスやフリスビーといった競技の練習をしていたりと、様々な人達の姿を横目で楽しみながら歩いています。川面に目をやれば、カモやゆりかもめなどの渡り鳥たちや、 サギ、セキレイなどがのんびり羽を休めています。 朝の冷たい空気が時間が経つにつれ少しずつゆるみ、 水面からの水蒸気でボンヤリとかすんで見える風景は幻想的で美しく、一往復4キロのそのコースを歩いたり、 時折は走ったり、気の向くままに過ごす時間は私にとってとっても大事な時間のように思っています。
近くの学校から、冬のマラソン競技のためにゾロゾロと走る子供たちが増えてくるのもこの時期。。。 その中で、毎日走っているのが、近くの養護学校の子供たちです。小学生高学年から中学生ぐらいだろうか・・・ 知的障害を持った子供たちなのですが、その程度や病種も様々で、その子たちにあった距離をそれぞれに走ったり、歩いたりしている様子で、見ていると、ある子供は、前の子に追いつこうと必死で走り抜けたかと思うと、急に立ち止まり追いついた子ににっこりと話しかけてたり、今度は逆走したり、ある子供はコースを外れて羽を休めている鳥を大声を出しながら楽しそうに追いかけてたり、興味のあるものに立ち止まったきり、じっとその前から動かなくなったり・・・と個性豊かです。
そんな気ままに思い思いのテンポで走っている子供たちの間を、私はただモクモクと歩いているのですが、そんな私に時々彼らはいろんな声をかけてくれます。
「わ〜」ってただ言う子もいれば、肩をたたいて行くものや「がんばりや。歩いたらあかんで。」「もうちょっとやからね」「帰ったらおやつがあるからね」「いちに、いちに」と、私を励まして一緒について走ってくれる子もいて、そんな励ましの声に我慢しきれず、しまいには口元が緩んみ、心のなかで「わたしは歩きたいんだけど〜」・・・などとと思いながら、結局一緒になって走っています。。。どう見てもおばさんの私を仲間だと思ってくれるのが、ちょっと嬉しくて、そして、その子たちと自分を隔てる距離のない関係に、大人でも子供でもない自分に返り、ちょっと自分が素直になれるような気がして。。。
じーっとその子たちを観察していると、身体はもう大きいものの、 みんな小さな子供みたいで目が無邪気にかわいくて、 実際、彼らに囲まれて走っているとなんだかほんわか安心している自分がいます。 きらきらと冬の低い太陽のひかりの中、無邪気に歓声を上げながら走っている子供たちは、 同じ年頃の子供たちのしっかりとした足取りにはない軽やかさがあり、 イージーな例えで申し訳ないのですが、まるで天使のよう。
その子たちの親や、現場で接する先生たちにとっては、 ただ単純に天使のような・・・とばかりは言ってられないのかもしれないだろうし、 これは単なる通りすがりの私の独りよがりな感想なのだと言うことは十分にわかっているのですが、 それでもどこか、自分たちが忘れているもの、または大人のふりをして隠しているものを、 いとも簡単にスッとはがして「こうだよ」と彼らは見せてくれているようで。。。
だから北風の吹く中、枯れた芝生の上、ひかりの中を走る彼らに、 大人の顔のふりをした私はまぶしくてうつむいてしまう。 そして、照れ笑いをしながら、一緒になって走るのが何となく嬉しくて、 朝、河川敷につくと、ふと彼らの姿を探しています。
|