DAY BY DAY
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私が中学2年生の頃のこと、私と家族は家の建て直しのため、隣が銭湯の小さな集合住宅に暮らす事になりました。その数カ月間、私はその銭湯をよく利用していたのですが、ある日、私はそこで、学校で問題児と言われていた同級生のAさんの姿を見つけ、彼女とそんなに親しくもなかった私は関わる事をさけたくて、気付かぬふりをした。そして、そういう態度をとった自分をすぐに恥じた。なぜなら、彼女はくったくのない笑顔で私に話しかけて来たからだ。
「松井さん、わたしなあ松井さんの絵、いっつも見て、ええなあ思ってんネン」何の事か、話しているうちにそれは美術の授業でつくり、教室に貼ってあった絵の事だと分かった。黒い紙を切り抜き、うらに色のついた紙をステンドグラス風に張合わせたもので、紫陽花にかたつむりという今思えばありきたりのはずかしい絵なのですが、彼女は「あの絵みてたらいやなこと忘れられるような気がするわ〜」そういってまた、笑った
ほとんど学校には来なくて、来れば某かの問題をおこしていた彼女。何が彼女をそうさせていたのかは私には知るすべはなかったけれど、その時、目の前にいた彼女は、私と同じ平凡なふつうの少女だった・・・彼女は私の絵をみて、どんな嫌な事を忘れようとしていたのだろう・・・なにげなく描いたものをそう言ってくれた彼女の言葉と今はもう、どうしているかさえ知らない彼女の笑顔がこころの奥に残ってる。
そして、今思えばそれは、誰かが私の絵を見て、なにか心を動かしてくれる、私にとってはじめての喜びだったような気がする。
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