大 将 日 記
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2005年12月09日(金) 村岡きよみ

今、とある女性を口説いている。と言っても彼女になって貰う訳では無い。
Key Stationに入って貰う為に口説いているのだが、今日はその方の公演を拝見し
に行って来た。その女優さんの名は村岡きよみ。私が『はなになったねこ』で共演
した女優さんである。


『はなになったねこ』の宣伝用の写真

彼女の芝居歴はかなり長く、私なんかが同等に扱って貰えるような立場では無いの
だが、フリーの彼女は私と同じで声が掛からないと芝居にはなかなか出る事が出来
ず、いつも何処かの公演のオーディションを受けて参加をしている。
『はなになったねこ』では私ときよみさんはオーディションに合格して参加した共
通点があり、しかもオーディション合格組みでは異例の特別待遇を受けた2人だ。
そんな訳で稽古期間中はお互いに励まし合い、いつも一緒に頑張って来たのだ。
出演者同士で呑みに行く事も何度か有ったが、最初に一緒に呑みに行ったのはこの
きよみさんだった。
呑みに行ったと言っても、清瀬から帰る途中の池袋で本当に軽く呑んだだけで、私
は船橋、きよみさんは渋谷に帰って行くのだが、お互いJRから私鉄に乗り換えて
帰宅しなくてはならないので、終電を気にしながらたった40分だけ呑んで語った
だけだった。

芝居に対するしっかりとした考えを持っている方で、妥協せずにとことん自分が納
得するまで演出家に動きや衣装を問いただす場面を稽古場で何度も見かけた。
長年お芝居をやって来ているので裏方の仕事もこなせるので、こう言う人が役者の
中に一人居ると本当に心強い。
『はなになったねこ』でも衣装担当として、ほとんどの出演者の衣装を手掛け、稽
古の空いてる時間はいつも針と糸を取り出して黙々と針仕事をしていた。


本番一週間前、南風の衣装手直しをしている所  写真提供:スマイル写真企画

私と違って稽古から手を抜かずに一生懸命で、本当に彼女は自分では否定するもの
の愛される天然キャラの為、彼女の周りには自然と笑顔が集まって来るのだ。
勿論、素敵な悲しい表情を見せる時もありますが、きよみさんは笑顔を集められる
不思議な存在でした。


稽古でも彼女の周りには笑顔が自然と集まります  写真提供:スマイル写真企画

今日、そんな彼女が本拠地にしている港区麻布の区民ホールで、井上ひさし作の
『貧乏物語』が行われたので、見て来たのだが、本人は

「カミまくったし台詞は途中で飛ぶしキャラは固まってないし最悪だった・・・」

と落ち込んでいた。
『はなになったねこ』の時はそんな弱音を吐く人では無かった。と言うより私が弱
音を吐くと叱り飛ばしてくれた人だったのに、今日の公演には全然満足していない
ようだった。
『はなになったねこ』の共演者で今日初日の公演を観に来たのは私一人だった。

「初日は南風さんだけの為に頑張ります!」

とメールをくれていたのだが、どうもその言葉通りにならなかったのが自分として
納得出来なかったようでした。


こよみさんと本番のヘアースタイルを打ち合わせ中  写真提供:スマイル写真企画

しかし今日は金曜日でしかもきよみさんの出番は昼の部公演でした。
お客が入るのか凄く心配していましたが、関係者の予想に反してそこそこ入ってい
たみたいでした。
先日「そう言う訳だから、出来たら初日に来て欲しい」と言われていたので私は行っ
たのですが、関係者の間では

「今日来る人は暇な老人達ばかり。若い人はきっとフリーターかニートだよね」

と言っていたそうですが、あんたらは杉村大蔵かとロビーで突っ込んでしまいまし
た。

お蔭様で3月にも公演を控えているきよみさん。
口説かれて本人もKey Station入会に非常に興味を持っているのですが、なかなか
お忙しいようで、いつになったら来て貰えるのだろうと、私はヤキモキしています。


『はなになったねこ』本番後  写真提供:スマイル写真企画

それでは今日撮れたての新鮮画像をお見せ致します。


私が送った花がロビーに飾られていたので、一緒に撮って来ました

しかしこれ、座長クラスの大御所に撮らせたんですよ。だから些か緊張気味な表
情をしてたんですが、きよみさんの天然キャラぶりは健在でした。

きよみさん、Key Stationはいつでも貴方を待っていますからね。


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