セキセイインコ ゴン助の精巣腫瘍闘病記録

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2003年02月03日(月) 55 その後


ゴンがいなくなって7日。
部屋の中が寒い。火が消えたよう、とはこの事だ。
実際、小鳥用のヒーターや断熱材など窓辺に貼り
室内温度も高かった。片付けたのと更に冷え込みが
厳しくなったのも重なる。

ゴンがまだ生きていたら、これから一月が
相当厳しい状況になっていただろう。
まだまだ春には遠い。
時折ゴンの声が聞こえる気がする。



....いや、本当に聞こえる。

ベランダで鳴くスズメがゴンと同じ声なのだ。
正しくはゴンが真似たのだが。
チュリ、チュン、チチチ、と鳴く。
ゴンは鈴の音も真似た。鈴がない方向から鈴の音が
してよく見たらこいつだった。
すごいのになると留守番電話のメッセージを真似る
セキセイがいるらしい。

実家には鶯と目白もいる。
ゴンが一緒だったらホーホケキョ、なんて
鳴いただろうか。

ピカチュウとクマのプーさんが好きだったゴン。
黄色いぬいぐるみや自分と同じくらいの大きさで
喋る玩具によく求愛していた。
で、真似をする。
ピカチュウ〜、ピカ、と鳴くゴン助。
げろ、と吐いた粟やヒエを黄色い玩具に盛り上げる。

他の色のぬいぐるみやフィギュア
(特に茶色は形問わずで嫌った)
より黄色に黒くつぶらな目のものがミソだったらしい。
大きさも問わなかった。大きなプーさんのぬいぐるみ
でもこわがらなかった。

だが鳥用のバードバス(蓋つき水浴器)の
透明な茶色にはパニックになった。

せっかく買って取り付けようと見せた瞬間
こけた。驚いてひっくり返ったのだ。
光って喋って踊る玩具は平気なくせに、と
呆れたものだ。

鏡の自分にも げろ、と餌を吐き戻して踊っていたので
似たものの要素として黄色に黒い丸だったのかも
しれない。例外として家人が耳たぶの上に
吐き戻した餌をてんこ盛りにされていた。



『これば食べなされ』


なんだかアンコールワットか何かの寺院のように
よだれまみれの粟が積み上げられていた。


喉もとを膨らませて『うげろげー』
そして踊る。
大変盛り上がっていた。
手乗りインコで危険なのはうんこ爆弾だけではない。




先日担当獣医さんから絵はがきを戴いた。
植えた花の莟もどんどん開いて咲いている。

花屋さんで時折見かけるのだが、どう見ても
ゴンがいっぱいなっているように見える植物がある。
小鳥の大きさの花だか実だかわからない
つるん、とした物体がついた枝。

気になって仕方ない。笑える。
あと、実家の庭だったらミモザを植えたのだが。
これは以前ベランダで植えて枯れた。やはり
地面に植えるものらしい。

ローズマリーは水に差したものから根が出た
実家のものがよく育って花を咲かせた。
これはアパート改装工事で枯れてしまったが
しぶとく一枝生き残って、ゴンの上にいる。


花言葉は確か 思い出、だかそんな感じの
ものだったような記憶がある。


春になってすぽん、とゴンやんが生えて来たら
笑えるかもしれない。先述の正体不明の植物のように。


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