umityanの日記
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2016年12月02日(金) とっちゃん坊や達の旅(最終章)

軍艦島への旅行を終えて随分と日がたった。小旅行のエピローグを書かねばと思いつつも、筆が進まなかった。「忙しかった」と言えば嘘になるが、娑婆世界の動向が気になり、正直、自然の驚異、世の中の哀れ、もの悲しさが脳裏を支配してしまったのだ。

「ネズミちゃんよ、ジャイアンはうつになってしまたのかなあーー」と、尋ねると、「あんたは、(うつ)なんかにはならないよ。日頃から、ちゃらんぽらんで、ふうけもんの、あんぽんたんだからなあーー」という。「うんんんん、そうだよなあーー」と、僕ジャイアンは首を縦に振った。てなわけで、記憶が新しい内に軍艦島(大仏島)上陸旅行の最終章を書いておこう。

廃墟みたいな軍艦島を後にし、乗船地の港まで戻った。時刻は昼前を指していた。「当地を去る前に、どこかで昼食をしようや」と、のび太君が提案した。皆に、異存はない。船に揺られて、お腹もグーグーだ。胃腸が弱い弱いと言っているネズミ男君も、ようやく体調が回復したようだ。やれやれだ。道すがら、下痢ークーパーになってもらっては、はなはだ迷惑だからなーー。

闊歩しながら、それらしき店を探していると、行列ができている店を発見。店の前に、「日本一おいしい」と銘打った旗が掲げられていた。どこへ行っても「日本一」という看板が目につく。「うんんん、これじゃあーー食べてみないと分かんないぜ」と、のび太君が言う。まさにしかりだ。

どうやら麺類の店のようだ。麵ときたからにや、「ちゃんぽん、もしくは皿うどん」と言うことになるか?。とりあえず行列の後ろに並んだ。

十数分待っただろうか?。我々の番がやってきた。とっちゃん坊や達はすかさずちゃんぽんを注文。ジャイアンと、同行者の一人が。ビールを注文。のび太君には運転があり、ネズミ男君は、お腹を冷やすと言って、ビールを辞退した。ネズミ男君が、恨めしそうにジャイアンの方を見ながら、「ビール代は各人払いだからなああーー」と言う。「わかってますたい」と、ジャイアンは大きな声で応えた。確かにちゃんぽんはうまかった。よそのを食べたことがないから、日本一かどうかは分からない。

昼食を終え、駐車場まで、あちこち見学しながら歩いた。とある坂道の真ん中にソフトクリームを売っている店を発見。皆、一斉に注文。久しぶりだ。ソフトクリームを立って食するのは。いやああーー、これもうまかった。クリームが最中の底まで、ぎっしり詰まっていた。とっちゃん坊や達は、恥じらいも忘れ、「ばりばり」と音を立てながら、食った。

駐車場に着いた。ここから先はのび太君の登場。彼に命を預け、とっちゃん坊や達は、鼻息をならしながら、船をこいだ。軍艦島の思い出に浸っているのだろう?。紳士、のび太君は一言も不平を言わず、淡々と車を操縦した。

無事に故郷に着いた。一泊二日の小さな旅だった。まだ見ぬ世界へ足を運び、冒険が出来たことは、とっちゃん坊や達にとって、何にも勝る喜びであった。のび太君、皆さんご苦労様。感謝の気持ちとともに、皆の心はすでに、次回の旅へと思いをはせているようだった。軍艦島(大仏島)よさらば。(完)





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