オヤビン日記
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2005年10月23日(日) アイメイト初体験

昨日、映画を見たあとに銀座のデパートの前で
「アイメイトと一緒に歩く」という体験をした。

「アイメイト」とは盲導犬のこと。

私はアイマスクを付けて、自分でも目を閉じて、
光も感じないまったく見えない状態だった。

まず「もっと犬に近づいて」
「右側にぴったりくっつく感じで」
って言われても、そのアイメイトが
どのくらい近くにいるのかさえ分からなかった。

指導員の方に「はい、ではまずこのハーネスと引き綱を握って」
と言われても、肝心のハーネスがどこにあるのか分からず、
手をそっと差し出したら指導員の方がギュッと握らせてくれた。

これが無いともう一歩も歩けない。


アイメイトは私の左側にいた。

それまで指導員の方がいろいろな説明をしている間、
そのアイメイトはぼーっと座っていてつまらなさそうだったのに、
ハーネスを付けた途端に表情がパッと明るくなって、
ちぎれんばかりに尻尾を振っていた。

それでハーネスを握って隣に立ってみると、
その元気よく振っている尻尾が
私の左足に
パン!パン!パン!パン!
って勢いよく当たるからビックリした。
一緒に歩くのが楽しくて仕方がないみたいだった。


いざ一緒に歩いてみると
歩くスピードが速いのに驚いた。
私は怖くて腰が引けてしまい、
一緒に歩くというよりは
アイメイトに引っ張られている感じになってしまった。

へっぴり腰でよろよろ歩いていた私は
一回アイメイトの足を踏んづけてしまったが、
そんなときでもすぐに足を引っ込めるでもなく
何事も無かったかのように、
歩きつづけていた。

ただ真っ直ぐに歩いて、Uターンをして
元に戻ってくるだけだと思っていたのに、
実際には何かを避けながらジクザクに歩いたり、
行き止まりになって回れ右をして戻ったりもして、
随分と長い時間に感じた。
そんなときにもアイメイトは常に私の左側に
ピッタリくっついていてくれた。


終わった後で指導員の方に
「速くてびっくりしました」って言ったら
「そう感じるかもしれませんが、普段歩くスピードと同じなんですよ」
って言われてまた驚いた。


家のすぐ近くに盲学校があって
アイメイトと一緒に歩く人をよく見かけるけれど、
そういえば歩くスピードは私と変わらない。

アイメイトとの信頼関係があって初めて
あんなふうにスタスタ歩けるんだなって思った。





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