鬼のかけら。≫イッマムラ
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2002年05月21日(火)
給料は、もっこすラーメンです。
バイト先に行こうと思いました。
遅刻せぬよう、早足で歩きました。
すると電話がかかってきました。
元バイト先の店長さんからです。
「今からきて」
いやバイトあるんですけど。
「休んで」
ってことで行ってきました、ペットショップ。
まさかこの地にもう一度足を踏み入れることがあろうとは。
そして久しぶりに入ったその場所は
更に匂いが強烈になってました。
少し心臓の弱い方ならKOです。
来た瞬時に思いました。

「かえりたい」

優しい私は笑顔で入りました。
鼻が引き千切れんばかりの匂いをものともせず
笑顔でジャージに着替えました。
『彼女がジャージに着替えたら』
そんなタイトルの映画が昔あった気がします。
なかったのかもしれません。
無言のまま5時まで働きました。
タダ働きです。
あの仕事を進んで出来る人間は
よっぽど犬が好きか、よっぽど店長が好きかのどちらかでしょう。
最後に思わず呟きました。
「世界一ムダな時間を過ごした大賞やわ」
それを聞いて店長が怒りました。
「オイ、こるぁ。何が『世界一ムダな時間過ごした大賞』やとー?」
自分で呟いておきながら反復されたその言葉に噴きだしてしまいました。
何の大賞やねん、それ。
2位は誰や。

家に帰ると体から色んな匂いがしました。
とても不思議な匂いです。
そう、ペットショップの匂いです。
汗の匂いです。
犬の匂いです。
下手すると血の匂いも混じってます。(私の)

世界一ムダな時間を過ごした人の匂い。




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