なら、ディルックに会うとするか。

はあ、これからまたあの面倒なヤツに会わなきゃいけないのか、やれやれ…

昨日は楽しそうにしてたのに、会う途端に文句言う〜
まじで口だけなのわかりやすすぎるかわいい!行こ!!行こ!!!

あああ、おはようございます!
体調が悪いエルザ―心配してる?ん?行くの??え??ちょっと行かないで!!!

今日は何しに来た?

ああああああああああああああああああああ理由ね、よかった着いてきてよかったわ、これさあ一人でモンドに帰らせてたらぜったい明後日に帰ってたよねえひとりだったらディルックに会いに来なかったやつ?

冷たいよ、そうか…なら、ご自由に。って!!!そんなだからガイア…きをつかっちゃうんじゃんかちょっと大人げないな旦那〜〜〜
いや、まああれか別に歓迎とかそうゆう感じじゃないんか…、勝手にくつろいでてねみたいな感じ??旦那のガイアに対する日本語翻訳機ほしいねえ
いやいやいやいやこのなれ合いっぷりが逆によくね?言葉少なくても…ほら、ねえ?
「ご自由に」飲み放題しようとする、めげないガイア…胡散臭さ全開なのがかわいい。
出たわ、ふん
旦那のふん、からにしか得られない栄養はある

ずっと前から企んでたってわけか…って二人の会話成立しとるのかこれ大丈夫?

アカツキワイナリーは先月、大金をはたいてそれはもう強い酒を――限定版の北地ヴァルベリーを二本も買ったらしいじゃないか…だがそれはとある小さな攻防が名を騙ったもので、偽物である可能性も高いとかなんとか…

これってジナヤのお酒ってことでおけ??

お前は酒を飲むのが好きじゃないだろ?ここは、その道のプロに鑑定してもらうべきなんじゃないか?
アカツキワイナリーの評判を考えると、万が一偽物の酒なんて掴まされていたら、どれだけ恥をかくことか!だから、ここは俺たちみたいな無関係で、熱心な酒飲みに任せてくれ。

は?無関係???聞き捨てなりませんね。何と無関係なんだって??

相変わらず口が上手いな。その口実は、去年も使ってたはずだが?それで、他に言うことはあるか?

ん?ははっ、うっかり忘れてたぜ。それじゃあ…「礼は往来を尊ぶ」、これならどうだ?(覚えてるんやな、ガイアのその上手い口からこぼれるたくさんの言葉をね…ディルックの旦那)

そうか、礼を言う。テーブルの上に置いておいてくれ。
それだけか?もっと感想とか、言うことがあるだろ?
感想?そうだな、あそこにある花瓶と同じで、君の独特な美的センスを表していると思うよ。

こ、ここで、あの花瓶の話だしてくるのずるいやん……!!!

エルザ―、倉庫から新酒を一本持ってきてくれないか。でないと、誰かが延々と酒を飲む理由を探し続けるからな。

やっぱりお坊ちゃまやな…体調心配してたけど雑ごとはやらせていくというねいいと思います…
ワイナリーの仕事は、もうディルックに任せるべきなんじゃないか?それにだ、エルザ―…これ以上こいつを子供みたいに甘やかしてたら、いずれ一人じゃ何も出来ない駄目なヤツになるぞ。

旦那様は普段???なに???!!!言って!!!!

ちょと!旦那さえぎらないで!!!

体調管理は重要なことだ、もっと自分を大切にしてほしい。それと、そこの騎兵隊長…君は少し黙っていてくれ。(ガイアさんでもない、しかししっかり噛みついてくるのいいなあ)

なに!!!!!?????
普段なら決して断らないんだが、あいにく今日は早めに処理しないといけない細かな案件があるんだ、すまないが君たちだけで楽しんでくれ。
断るの?????
まじか……
おわり?このふたりのじゃれあいみておわり????

そうか、実に残念だ。まじでだわ…旦那もっと遊ぼうよ〜〜

ガイアは?もう行ったか?

まだいるけど、ディルックさんは何してるの?

ワイナリーの日常業務を処理してる。そのあとは、エルザ―の代わりに会合に参加する予定だ。
今回の会合のテーマは新しい酒の研究開発だ。多くのワイナリーが協力して行うことになるから、確かに僕が出席するほうが都合がいい。
僕が留守の間、もしここで何か問題があればガイアに聞いてみるといい。彼も…ここのことはよく知っているからな

なんか、最後の彼もここのことはよく知っているからな、のセリフがめっちゃやさしい…声色が甘い、やさしい…
ディルックにとっての過去がほんとに輝かしくて大切な思い出なの、お互いに変わらないっていう事実に苦しくなるなほんと。

コナー、なんかおもろいいいおじちゃんやな笑

ぶ、ぶどう踏み??

半日もブドウを摘んでたら腰が重くなるぜ。きっとつらい思いをすることになる。
ちょっと、腰が重いとか、ガイアが言うとえっちなそうぞうしてしまう、なあ…ニコニコ

ということは、ディルックは今もお前らと一緒に醸造の仕事をしているのか?
いえいえ、ディルック様はされませんよ。昼も夜もあの方はお忙しいですから…笑闇夜の英雄…やもんな
その「ディルック様」はどうしてそんなに忙しいんだ?(ここ、ガイアがつっこむの笑う)
えっ、いえ、その…あれです…えーっと、そう!(笑
(コナー、危うく闇夜の英雄のことを漏らすところだった…)笑

小さい頃は大人に「子供は酒に手を出すな」って言われてたからな、」それで酒を避けてただけさ。コナーは昔、ディルックが酒を盗んで怒られたのを忘れたのか?

俺はワイナリーで育った。トゥナーさんがブドウを植えるのを見て、熟すのを待ち。それを一緒に収穫してワインができるまでまた待つ…
蒸留酒を造るところは手伝えなかったが、ワイナリーのみんなが仕事する姿を見るのは楽しかった。
こんな状況に置かれたら、誰だって好きにならずにはいられないだろ?
だから、この一杯は美酒そのものに乾杯させてくれ。今日、こうしてワイナリーがもてなしてくれたことに感謝を。

ワイナリーに乾杯!!!!!

コナーには酒器かあ

はあ、時が経つのは早いですね。まだガイア様が子供だった頃、みんなで誕生日プレゼントを贈ったのを今でも鮮明に覚えています。
それがあっという間に、俺の顔にはしわが寄り、トゥナーの腰は曲がって――ガイア様は騎士団の騎兵隊長になられた。

おなかにワインがたっぷり溜まってる、ガイア…笑

覚えてるか?俺がまだ子供だった頃、ワイナリーの人手が足りない時に俺も手伝ったのを。

ブドウ摘みだ〜〜!!!!
ワイナリーのルールではブドウを傷つけずに一番多く収穫した人が、新酒を開封した後の最初の一杯を飲めるんだ。
ほお、お手伝いがんばってたんやなあ、ガイア。
そりゃあ、ワイナリーのみんなにこんなにも愛されるようになるね…

ガイア様は小さい頃君ほど器用じゃなかった、初めてブドウ摘みしたときはたくさんダメにしてしまって実にもったいなかった。でもガイア様は頭がいい。すぐに教えられることもなくなったよ。
…ガイア様はワイナリーを離れ、モンド城に移り住んだ。俺の息子のゲイルが家を出て、騎士団で暮らすのと同じようにな。
アデリンさんやディルックの旦那様ほど、ガイア様のことは存じちゃいないが…それでも、いくつになっても子供には家が必要だってことは知ってる。
近くに家族がいないなら、せめて親しい友達が必要だ。
俺はワイナリーで何十年も働いてきて、この目でガイア様の成長を見守ってきた。あの方はたまに、何か悩みを抱えているように感じることがある。
だがガイア様は、みなを巻き込みたくないからか、その秘密を一切打ち明けずに、口を閉ざしてる…俺たちの力じゃ助けてやれないのも事実ではあるが…
君とガイア様の仲がいいのは見ていて分かったよ。どうか、あの方のことを見ていてくれないか?

ガイアのことをしっかり見ておくよ。

その言葉を聞けて、俺も安心した…君は優しい子だな、ありがとう。

ガイアは大切な友達。

ああ、ガイア様に仲のいい友達ができて、ワイナリーの人たちはみんな喜んでるよ。


温かなブドウ
「どれどれ、ゲイルは何を書いたのか…」(デイリーやな笑)

ガイアあああ、なんかさあ
ほんとに、ワイナリーってほんとにやさしい場所なんやな…
それって周りの人がいい人なのもあるんだけど、やっぱりさあガイアの人柄というかやさしさがみんなに伝わって大切にされてきたからなんやね…

よいデートだったわ

ガイアのことを知れてよかったわ
そしてガイアをより好きになったわ…
大切に思う

てゆうかディルックの旦那!!!!笑
その優しい声をさあ…ガイアに少しでも見せてあげたらいいのにね
あれですよ、いつもこの言葉を思い出す
「敵は自分の心」てゆうディルックカードのやつ。
ずっと、ディルックも自分の心と闘ってるのかな



2023年08月01日(火)
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