徒然エッセイ&観劇記
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2002年06月04日(火) ミュージカルDEドイチュ語講座(上級編)

はい、お待たせしました、ドイチュ語講座エリザ上級編!
と、その前に、中級編の宿題の答えをば。

問1 以下の例文をドイツ語訳してちょ。
「彼は誰ですか?」
「彼は、山口祐一郎です。」

答え
[Wer ist er ?]
[Er ist Herr.Yuichiro Yamaguchi.]

問2 以下の例文を日本語訳してちょ

Er ist mein Freund.
Wenn Ich ihn brauch,kommt er zu mir
Er bleibt mir nah.

答え
「彼は私の友達です。
 私が彼を必要とした時、彼は私のところに来ます。
 彼は私の近くにいます。」

とゆーわけでした。

さて、本日は予告どおり、日本語詞では「闇が広がる」と題された、大人気!死のルドルフ洗脳曲を取り上げます。
ドイツ語原題は
[Die Schatten werden langer←aウムラウト](ディー・シャッテン・ヴェァデン・レンガー)
さあ、こいつを一緒にちまちま翻訳してみましょう。

★まず、分からない単語を辞書で引きまくる★

Schatten(シャッテン)男性名詞 英語(shadow)
意味・・・影

werden(ヴェアデン)動詞 英(become) 助動詞 英(will)
意味・・・〜になる

lang(ラング)形容詞 英(long)
比較級 langer(aウムラウト)最上級 langst(aウムラウト)

ほら〜何となく見えて来ませんか?
影が、なる、より長く。影はだんだん長くなるぅぅぅ

じゃあ原詞に入る前に、上級編を読む前の心構えを。

★「語順は気にするな!」

中級編補講でやったように、ドイツ語は英語的語順では読めません。
でもパズルみたいに言葉を組み立てていけば、必ず分かります。

それでは、Todさんの一発目の歌唱を見てみましょう。


[Zeit,dass wir uns endlich sprechen.](ツァイト・ダス・ヴィア・ウンス・エントリッヒ・シュプレッヘン)


Zeitは初級でやりました〜なんでしたっけ?
[dass]は「〜ということ」前の[Zeit]を受けて、以下のような[Zeit]であるという説明です。
どんな時?
[wir]は「私たち」で多分主語。
[uns]は[wir]の人称変化[Wir , unser , uns ,uns]の三番目か四番目。
[endlich]は「ついに」
最後の[sprechen]を辞書で引くと?

[sprechen]動詞 話す 英(speak)
人4格と話す

というわけで、きっとこれは[sprechen+uns]で「私たちが話し合う」てな意味になってるんでしょう。

つまり、「時、私たちがついに話し合う」
意訳「ついに私たちが話し合う時が来た」

どうでせう?

では続き行きますよ〜。


[Zeit,das Schweigen zu durchbrechen](ツァイト・ダス・シュヴァイゲン・ツー・デゥルフブレッヘン)


Sheweigen(沈黙)中性名詞 中性名詞の冠詞一格・四格はdas(英語で言うthe)
durchbrechen(打ち抜く)
zu+動詞で 〜すること(英語で言うto+不定詞)

時、沈黙を打ち破ること
→「沈黙を打ち破る時が来たのだ」


[Du kennst mich.](デゥー・ケンスト・ミッヒ)


kennstの原型は人称変化stを取ってenをつけたkennen(4格を知る)

よって訳は「お前は私を知っている」


[Ja,du kennst mich!](ヤー・デゥ・ケンスト・ミッヒ)

「そう、お前は私を知っているはずだ!」


[Weisst du noch,du warst ein Knabe,](ヴァイスト・デゥー・ノッホ・デゥー・ヴァルスト・アイン・クナーベ)


weisstはwissen(知っている)の二人称形。英語の動詞のように、独語にも不規則変化があります。
wissen の二人称も、wisstでなくweisstになります。これは段々慣れて覚えるしかないです。
noch(まだ)
warstは[du bist](君は〜である)の[bist]の過去形です。
Knabe(少年)男性名詞

「お前はまだ知っている。お前が少年の頃」


[als ich dir versprochen habe,](アルス・イッヒ・ディア・フェアシュプロッヘン・ハーベ)


als(〜したとき)
versprochenはversprechen(3格と約束をする)の過去分詞
dirが3格、habeが過去分詞の時勢を表し「〜したことがある」

「私がお前と約束をしたとき」→一行前に戻って「お前は少年だった」


[dass ich dir immer nah bleib'.](ダス・イッヒ・ディア・イマー・ナー・ブライブ)


dass以下、どんな約束だったか?の説明です。
immer(いつも)
nah(近く)
[bleib']は[bleiben]留まる
何か見た感じの単語ですね〜。

「私はいつもお前の側にいると」


以上三行を、下から訳し上げてまとめます。
意訳「私がいつもお前の側にいると約束をした時、お前は少年だった。お前はそのことをまだ覚えているはずだ」


Rudolf:
[O,Ich hab dich nie vergessen: ](オー・イッヒ・ハーブ・ディッヒ・ニー・フェアゲッセン)


「おお、僕は君を忘れたことがない」


でわここで文法をちょいと解説しておきませう。

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★過去分詞〜したことがある

初級でもちょっと触れましたが、ドイチュ語の過去分詞は英語と同じく「haben+過去分詞」で作ります。
ただし独語の場合、habenは主語に従って活用、過去分詞は語尾に移動します。
例えば、「私は貴方を忘れたことがない」←さっきのルドちゃん最初の歌唱

Ich habe dich nie vergessen. nie(ニー:一度も〜ない)vergessen(フェアゲッセン:忘れる)

歌の中では、[habe]のe が落ちています。多分音の感じで、歌唱の場合わざと落とすんじゃないかなあ(適当)
私以外の主語の場合、[haben]の変化は
あなたは[du hast](デゥー・ハスト)
彼は[er hat](エア・ハット)
私たちは[wir haben](ヴィア・ハーベン)
あなたたちは[ihr habt](イア・ハプト)
彼らは[sie haben](ヅィー・ハーベン)

ちなみにトートの[als ich dir versprochen habe,]では何故[habe]が後置されてるのかというと、
[als]という枠構造を持つ単語が前にあるからです。「〜した時」とかいう場合、動詞が後ろに行ってしまうという、、、まあそんな細かいことは気にせんで下さい(^^

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どんどんいきましょー。


[Meinen Freund,nach dem ich rufe,](マイネン・フロイント・ナッハ・デム・イッヒ・ルーフェ)

「僕の友達、僕が呼ぶ」 

[wenn mich meine Angste fressen...](ベン・ミッヒ・マイネ・アングステ・フレッセン)

[Angst](不安)女性名詞 複数になると[Angste]aウムラウト
[fressen](侵食する・蝕む)

「僕が不安に蝕まれたとき」

以下合体訳「不安に苛まれると、僕が呼んだ友達」


Tod;
[Ich komm,weil du mich brauchst-](イッヒ・コム・ヴァイル・デゥー・ミッヒ・ブラウフスト)

[weil](〜なので 定動詞後置)

「お前が私を必要とするから、私はやって来るのだ」


Tod&Rudolf:
[Die Schatten werden langer,](ディ・シャッテン・ヴェルデン・レンガー)

「影はどんどん長くなる」

[und doch bleiben alle blind und stumm.](ウント・ドッホ・ブライベン・アレ・ブリント・ウント・シュテゥム)

alle(皆)これが主語
doch(まったく〜ではないか・しかし)
blind(目の見えない・盲目の)
stumm(口のきけない)

「しかし人々は盲目で、口もきけないまま」

[Zum Klang der Rattenfangerウムラウト](ツム・クラング・デア・ラテンフェンガー)

zum [zu dem]の融合形
Klang(音・響き・調べ)男性名詞
Rattenfanger(ネズミを取る人・民衆を惑わす人)男性名詞

「ネズミ取りの笛の音に」

[tanzt man wild um's Goldne Kalb herum.](タンツト・マン・ヴィルト・ウムス・ゴルドネ・カルプ・ヘルム)

[wild](野生の・手におえない・激しい・怒り狂う)
[Kalb](仔牛)[Goldne Kalb](黄金の仔牛・富を象徴)中性名詞
[herum/tanzen um 4格](〜の回りを踊り回る)分離動詞

「人々は黄金の仔牛の周りを踊り狂う」

[Die Schatten werden langer!](ディ・シャッテン・ヴェルデン・レンガー)

「影はどんどん長くなる!」

[Es ist funf vor zwolf!](エス・イスト・フゥンフ・フォア・ツヴェルフ)

「今、十二時五分前!」

[Die Zait ist beinah um.](ディ・ツァイト・イウト・バイナー・ウム)

[beinah](ほとんど)英[nearly]

「残された時間は少ない」


うわわ。一番だけでこんなんなっちゃいました〜
つーか、二番は更に難しくて大変なので、この曲はここまで!
続きを知りたい人は、御自分で頑張って下さい〜☆

じゃあ二番の中から宿題出しておきませう。

ルドちゃんとトートのサビ,
[Die Schatten werden langer,und die Lieder werden kalt und schrill.]
を訳して下さい。

てわけで、今回はこの辺で・・・次回は、同じ人の作ったアレあたりやってみようかな?(予定ハ未定)

♪Manchmal nachts fallt Gold von den Sternen・・・・♪

この講座は、貴方と私の生涯学習、のへ生命の提供でお送り致しました


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