2009年12月06日(日)
宵越しの金平糖はもたねぇぜ


 お久しぶりでございます。
 わかりやすく働き盛りで仕事が佳境なう(笑)、って日々を送っています。へばったりへたったりもしているんですが、へこんではいないです。相変わらずついったーにはほぼ常駐しておりますので、生存確認はそちらでどうぞ。

 この週末はこの夏にやった(……すみません)アンケートの集計発表お返事を実施しようと思ったんですが、間に合わず次週に持越しです(今、平日更新できるだけの余裕がないのですよ)。サイト的に年内にやっておきたいことが山盛りなんですがね……おいおい片付けていけたらなぁと思っています(意思表示)


 とりあえず、この間のバルセロナSSレスと、伝書鳩。

[SSSレス]

・>こういうの好きよ。

 タイミングよかったのか、アップして即の感想でしたありがとうございますー。なんか照れるね、一言だけど結構効きました。好きよ(告白返し)(ええ?)


・>きゃびい可愛い!!可愛い!!!

 可愛いですよね!もう自分で書きながらニヤニヤしてましたもの!
 いつも反応ありがとうございます。


・>きゃびいも本当、ドラマ1本2本軽く背負う娘ですよね。

 良くも悪くも「リアル」なんだろうなぁと思っています。
 いつも小動物みたいで可愛いなぁと愛でているのですが、彼女のお芝居が好きなんですよね。これを機に活躍が増えてそういうのが観られたらいいなぁと密かに願っています。


・>遅まきながら、ファノ×モニカSSすごく良かったですー!! 
 >最初読んだ時は、あの偽装にもかかわらず満更でもなさそうな
 >結婚式の様子を思い出してニヤニヤしていたのですが、
 >反芻しているうちにラファエルの死と残された者たちの
 >やり場のない心にしみじみと思いを馳せてしまいました。

 感想ありがとうございます。私も観劇最初の頃は「もーKIMIらくっついちゃいなよ!」とニヤニヤ冷やかしていたんですが(笑)、その後、が浮かんでしまった時にぐあんときてしまったという……。
 いつも構っていただいてありがとうございます。これからもよろしくお願いしますー。


[伝書鳩返し]

・>宝塚近代幻想2巻、お待ちしているものがここに…!とだけはお伝えしたいので…!

 わ、よくあのつぶやきを拾っていただけて……っ!自分の中では勝手にすごく盛り上がっているので、年内釜大掃除も兼ねて吐き出したいんですけれどね、なかなか時間が……どんな形になるかわかりませんが、書く事はしたいな、と思っていますので、よければ気長にお待ちくださいー。



 さて、仕事は忙しいですがヅカ活動はしています。
 昨日今日と青年館行ってきました。


[雪組メモ:雪景色というかチギコマメモ]

 実は土曜日に観た時、土曜日の役替わりが私的にハマりすぎて、日曜日の逆バージョンを観るのが恐いな、と思っていたんですね。ところが今日は今日ですごく面白かった。役替わりということで、色々見えてきたこともありました。
 その辺をちょっと忌憚ない感じで話してもいいですかね?
 ほぼチギコマ比較談義になるかと思います。……こういうの、ナシかなぁ(でもそれを前提で事業部も提供してきているわけですし…)すべて好意ベースです。それが伝わればいいのですが、が……。


『愛ふたつ』
 土曜日:小四郎→チギ、三五郎→コマ
 日曜日:小四郎→コマ、三五郎→チギ

・まずはのっけから白装束で出てきたチギコマに「ぎゃー!新郎が二人!愛ふたつってそういう意味!」となったのは明らかにおごりんが口走った「この高座が終わったら結婚式だ!」のせいなので見逃してください……。その後の三五郎の「あの人の笑顔が見れると特別な一日に」の「あの人」が小四郎に変換されてしまったのも明らかに(略)

・で、土曜日のコマ三五郎の熱燗の場面を観た時、うわあこれ難しい場面だなぁと思ったんですね。コマですら苦戦しているようだったので、チギだったらどうなるかなぁと正直心配だったんですよね……(いや、お芝居の力はコマの方が上だなと思っているので)。ところが実際見てみたらこの場面の三五郎にはチギの方があっていた。なんというかKY(死語)な感じが(笑)。

・ここではっきりと二人の特性が別れたなぁと思ったんです。ぶっちゃけるとチギは軽く舞台あらしというか、自分の芝居に一生懸命すぎちゃうきらいがあって、逆にコマは上手いんだけど相手に合わせすぎちゃう(もっとはじけてもいいのに)、という短評です。この熱燗の場面はいかに米やんを翻弄するかだと思うので、チギのやぶれかぶれな芝居(誉め言葉)がぴったりだったんですよね。劇場の空気もちょっと味方していたかな?(土曜よりは日曜の方が入りが多くて、かつ日曜はリピーターも増えていた模様、かつどうやらチギのとこが会総見だった模様で客席の反応がえっらいよかったんですよね)。でもその空気にチギがちゃんとのっかっていった感じで、それにつられて彩風君もどんどんのっていった感じで、もうほんとそれが舞台を生で観る醍醐味で、わくわくしながら観ていました。

・更にチギコマで対象的だったのが三五郎の「あの人の笑顔が〜」のソロで、コマはスカした二枚目風で、緩急で笑いをとっていたんですが、チギがもうコブシ回しまくりで突っ走っていた。言ってみればちょっとずるいなぁとも思うのですが(笑)、それはそれでチギの三五郎としてアリだと思いました。

・でも先に言ったように、チギの芝居は「舞台あらし」に近かったんですよね。一人で突っ走れる場面はよかったんだけど、相手がいる場面になると上手くかみ合わない。これに対してコマはちゃんと相手見て芝居しているよな、と。小四郎の時の峠の婆ァとのやりとりも、ちゃんとリアルタイムに相手の反応うけとってたし、家主さんとのやりとりもテンポよく「これなんて上方漫才?」的ななめらかさ。うまいなぁ。すごく細かいところなんですが、もうひとつ上手いなぁと思ったのが、伊勢屋を助ける場面で縄を解くところ。あれ、すごくゆるく括りつけてあるだけみたいで、チギ小四郎の時にすごい簡単にほどいちゃって「ちょ、伊勢屋どんだけ非力」と笑ってしまったのですが、コマはちゃんと「固くてほどけないものをほどく」芝居をしていたんですよね。うわー、いかにも六実さんが好きそうなピンポイントだよね(ピンポイントすぎるよ)。

・更に更に(笑)チギコマで対象的だったのが、小四郎の死後に、お咲と幻想で踊る場面。チギ小四郎の時はお咲との並びがすごくかわいくて、ままごとみたいな夫婦だったんだろうなぁ、チギミミいいなぁとにやにやしていたんですが、コマ小四郎の時は夜の生活が垣間見えました(ええええええ?)(それはむっさんフィルターかけすぎ、とマドガワさんからレッドカード出された)(笑)。いや、だってさ、コマ、エロいじゃん……。

・それと同じ文脈で、チギの三五郎は狂言回しというかコミカル担当の「間男」っぷりだったのですが、コマの三五郎はほんとに文字通り「間男」に見えたんですよね。でもその変な秘め事感(ひめごとかん!)が、「それじゃあお咲が三五郎の方がイイっていうのも仕方ないよね★」と納得してしまったというか……これ、どっちが正しいんだろう(素)。

・思うにコマは色々含みすぎちゃうんじゃないかなぁ。いや、私が含ませているんじゃなくて!(真顔)。全く同じ評価をかつて誰かにしたなぁと思ったら麻尋しゅんさんでした……!!!!!(何かが繋がった)。そりゃあ好きになるわ!

・総評として「チギは一生懸命、コマは上手い」って感じでした(これは残り2幕にも言えますが)。個人的にはチギが一生懸命に明るくあっけらかんにやっているのが、小四郎としても三五郎としても、この一幕の世界観(コメディ系)にあっているのかな、と思いました。でもコマもやっぱり上手いんです。多分、これ、役替わりではなく、仮にそれぞれの主演の作品として観たら、どっちもいい、って思うんだと思います。ただ役替わりを通した上だと、ものすごく赤裸々に「ふたり」が見えて来るなぁと思ったしだいです(これも残り2幕にも言えますが)。


『花かんざし』
 土曜日:伊左次→コマ、吉蔵→チギ
 日曜日:伊左次→チギ、吉蔵→コマ

・これ、お話がすごく気に入りました。いい話ですよね。ほろりとする、いい話。

・で、私がうっかり土曜日にダブルを検討してしまったのが、コマ伊左次だったんですが……っ。もう最初の花道から出てきた瞬間に「自分、陰を背負っていますから」的な暗さがばんばん漂っていて!お芝居が最初から最後まですごくよかったのです。真実をひた隠し、人情に揺れながらもこらえて、そして最後の「お菊ちゃんが欲しい」でどわーっと。もうほんとコマしか見てなかった、その一挙一動にくぎづけでした。

・で(話題転換)、日曜日のチギ伊左次なんですが……うわあ、ごめん、チギ腹芸できない子なんだなぁ、と。なんというかチギの伊左次は最初からその顔に「本当は僕やってない、ある人を庇っているんだ」って書いてあるんだよね(笑)。吉蔵の「おかしなもんだ、お上の裁きは下ったのに、皆がお前さんを下手人って思っていねえ」がもう「そりゃそうですよねわかりますよねバレバレですよね」と思ってしまったというか。

・でもチギの伊左次はこれはこれでアリだと思いました。好みから言えばコマ伊左次なんだけれど、チギ伊左次は本当にそうやって「伊左次はそんな事をする奴じゃない」っていうのが滲み出ていて、それはそれで胸を打たれたのです。多分、チギ伊左次の時、観客は舞台上にいる幼馴染と同じ気持ちになるんじゃないかな。逆にコマ伊左次の場合は「何か事情があるみたいだけれど真相はどうなの?伊左次はやったって言っているけど、これお話の最後はどうなるの?」と手に汗握ってはらはらする感じ。ね、どっちもアリでしょ?(聞くな)。

・伊左次の言う「俺は不器用」がチギコマで文脈が違うんですよね。チギはそういう人の良さとか本当の事を隠しきれない、上手に嘘をつけない不器用さ。コマは人に甘えることができない、自分を追い詰めてしまう不器用さ。同じ脚本でこうも解釈変わるかー、と、これは役替わりの醍醐味だなぁと。

・もうひとつの配役、吉蔵。これも二人の違いがそれぞれによかった。もともと伊左次と吉蔵ってはっきり「反対」のキャラ立てで書かれているので、どちらの配役にせよチギコマの「反対」な特性が生きてくるんじゃないかなと思った次第。

・チギの吉蔵は軽妙な感じで。全てをわかっていながら、わざとおどけながら笑いながら、でも誰よりも伊左次の事を思っているような、でもやっぱりどこかKYのような(笑)。「茶のおかわりをもらってくる」もいい意味で「うわあ、わざとらしいー」とでニヤニヤしました。あと「たまにしゃべりすぎると」って言うのにも「いや君普段も相当マシンガンだろ?」って感じでこれまたニヤニヤしました。チギがそこまでその「反対」を意識して演じている、というよりチギが持っている持ち味がすごくいい方向に出たなぁ、と思っています。

・それに対してコマの吉蔵はものすごく重く貫禄ある感じ。ちょっと幼馴染(同世代)に見えない部分もあったのですが、でもあの重さとじんわりする暖かさは、チギ的文脈の不器用な伊左次には合っていたかな、と。

・そしてやっぱりコマ含みすぎ、と思ったのは、お静ちゃんとのやりとりを見た時に「!!あんたら好き合ってんのね!」と見えてしまったことです。いやだって「おてんば娘」「いじめっこ」と冗談のようにやりとりしながらも、本当はお互いを憎からず思っていて、今回の事だってすべて二人で相談済みなぐらい、お互いの事を誰よりもわかっている。いっそ好きだと言ってしまえばいいのに、顔を合わせると「おてんば娘」「いじめっこ」と冗談ばかりで、お互いの気持ちもやっぱり口にはしない。そこに、そこはかとなく二人の間に通う暖かなものを、大事にしている的な……おかーさーん!コマがあたしの金平糖釜に勝手にザラメ入れたー!!(涙目)

・って本気で思いました。


『夢のなごり』

・これは私的には圧倒的にコマがきてしまいました。「雪組で初等教育を受けるってこういうことか」。踊るコマが美しくて(美しいってゆった!)ほんとその一挙一動にくぎづけだったのですよ……。最後の「白鷺」と気付く場面の圧倒的なドラマ感……コマも割と北島マヤ体質だと思うよ。


[雪組メモ:雪景色その他メモ]

 チギコマ以外で。

・美海ちゃん上手くなったよなぁ。だって一年前は彼女あの「リナレスの彼女」だったんだぜ(あの、って言うな)。三幕とも堂々たるヒロインでした。個人的には一幕のお咲ちゃんが大好きです。あの、死んだと思っていた小四郎が帰ってきた時にわーって飛び出てジャンプした時の総合点の高さときたら!!さすが雪組のリーサルウエポン、舞羽美海(笑)。

・さゆちゃんが三幕ともお芝居を締めていてさすがだなぁと。出番は多くはないけれど、十分存在感があった。個人的には二幕のお静ちゃんが一番好きです。俺の考える大月さゆに近いです。

・大凪君の峠の婆ァの快演に拍手。出てきた瞬間爆笑したもの。ちょっと声が枯れてきちゃっているんで、楽まで持つか心配ですが。

・地味にしずる祭りだと思いました。しずるの軽妙なところと、重厚なところがあますとこなく出ていたというか。三幕頭の本気甲冑が素晴らしくて心底震えました。

・『夢のなごり』の舞台芸術が綺麗だなと思いました。薄暗い森の前を紅白のキツネが横切っていく絵面と、雪舞う中、銀の鬘と銀の扇子(一見すると「ん?」って思うんだけど違和感なかった)で踊る場面とが印象的。これでジュザブロー衣装じゃなかったら……っ!あれはあっていない上に、途中でジュザブロー外の衣装も出て着てしまうので、画面の構成がばらんばらんだった。残念ーすごく残念ー。

・最後になりましたが、ナガさん復帰おめでとうございます。私も最初忘れていて、奉行所の場面で「そうだ!ナガさん出てた!」と(笑)。遅ればせながら組長復帰の喜びを噛み締めました。




 忌憚なくてすみません。
 でもほんと役替わりの醍醐味が見えて、芝居自体も面白くて、チギコマそれぞれの長所短所も見えてきて、ほんと観にいってよかったなぁと、満足して帰ってきた次第です。





[雪組メモ:観劇中に漏れました]

 唐突に漏れた学園物設定を戒めとしてさらしておきます。

・あらすじ
 サッカー部のチギは明るくてユーモアもあって、男女問わずみんなの人気者。その親友のレスリング部のコマは、無口で愛想悪くてちょっと付き合いにくいタイプ。皆「なんであいつら仲いいんだろうな」と思っている。そんな学園のマドンナ的存在に乗馬部のさゆちゃん。学園のアイドルチギと、マドンナさゆちゃんは仲が良くて、皆がうらやむ公認カップル。でもそれは皆が勝手にそういう設定にしてるだけで、本当はチギはレスリング部のちょっとドジなマネージャー、みみちゃんが好き。それを知って苦悩するコマ。コマは入学以来、密かにみみちゃんに思いをよせていたのです……。


 続きは来月の「なかよし」でね!(嘘)
 終演後にばーっとマドガワさんに話したら、すごいぽかんとされた中二でごめん(笑)でもこのメンバーでそういうべったべたなこそばゆい学園物が見たいです、NO中二!NO LIFE!!(しっかり!)


 あとこのメンバーで観たい配役でキャラメルボックスの「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」をあげておきます。

 鉄平:コマ
 あやめ:さゆちゃん
 菊川:ちぎ
 ほしみ:みみちゃん(……キタ!)



「また、つたわらぬものを書いてしまった」(五右衛門口調)(つうか多分最初から最後までつたわりにくいよ)





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