2008年11月23日(日)
「あの人は、私を愛していたわけではないもの」


 「SHOW TUNE」にちゃらさん(生きてます)と行ってきました。
 マリコさんの女装が出落ちとは聞いていたのですが(笑)、まさか最初っから捨てに行っているとは思ってなくて!リアルに客席で二つ折れになりました。
 しかしマリコさん変わってなかった。やっぱり初恋の人なので、ものすごく感極まりました。あの横顔がかわらない、あの優しさもかわらない。デュエットダンスを踊った時のあの雰囲気、そして一人で舞台で踊った時のあの空気を動かしている感。剣幸さんの化粧前コント(違)のところで、マリコさんがピアノを弾きながら、何度と無く振り返ってはウタコさんを見る(もちろんピアノを弾くための段取りでもあるとは思うのですが)、そのマリコさんがものすごくやさしさに満ちていたのが印象に残っています。
 奇しくも今日はマリコさんが退団した日なんですよね。そういえばあの時も三連休で、その最終日も休出で、朝劇場の当日券抽選に行って当然外れて仕事にいって夜の出を見るためにまた劇場前に戻ったっけ……うわあ、やなこと思い出した!(ほんと私変わってない)(笑)。

 「娘役」ではない風花舞さんがべらぼうにカッコよかったです。啖呵切りつつでもその品が失われない。それがすごくカッコよかった。あと現役時代を覚えていないのですが、雪菜つぐみちゃんが、とってもキュートでした。ものすごいパンチ力で顔芸(笑)。


 はい、じゃあ本題です。


[帰ってきた大真当番日誌]

 細かいつっこみはなんかもうしきれない、ってぐらいいつもの大真くんでした。「大真みらん」再演か、ってイキオイで(笑)。変わらない、変わらないなぁ。ほんとあの後ろ毛(すごい伸びてたね)がなければ現役時代となんら変わらないような。
 でも変わってないのに変わったとも思いました。これは去年のだんしんくれーじーの時もまったく同じ事を思いました。あの時は「あ、新しい大真みらんが生まれた」って言ったんですが、それから一年して、その大真みらんが一年分、早めることも遅れることもなく、成長?というかリアルに時間が経過した、っていう感じでした。
 思うに現役時代、あんなに年齢の振り幅で我々を翻弄した大真みらんさんが、退団時には「年相応」というか、その振り幅がしゅるるるん、と収まって年齢の振り幅はなくなって。そこからスタートした退団後の新しい大真みらんさんは、男役というフィルターが外れて、本名のオオシロモモコさんと芸名である大真みらんのすり合わせを徐々にしていっているんじゃないかなぁと思いました。そしてそのすり合わせはまだ完全じゃないにせよ、かなりいい形でできているんじゃないかなあと私には思えました。
 もう少し言うと、現役時の時間軸と、退団後の時間軸って違うよね、って事です。現役時の時間軸は限られた時間である以上、ものすごく濃くて早いのだと思います。でも退団後の時間軸はこれから大真みらんさんが歩いていく時間そのもので、私たちが生きている時間軸と同じもので、もっというとそれはオオシロモモコさんの時間軸でもあるわけです。
 今回、大真くんは「男役」という形で出ていました。けれども私はそれを「男役」という感覚ではあまり見てなくて。「男役」に徹していなかったという訳じゃないです。むしろだんしんくれーじーの時に三木先生がやんちゃして私が混乱した(笑)「マニッシュなジェンダー感」は無かったので、ちゃんとわかりやすい「男役」という記号ではあったと思います。でも私にはあそこにいたのは「男役・大真みらん」じゃなくて「新しい大真みらん」だったなぁと思うのです。
 もちろんタカラヅカで大真くんをまだまだ見たかったという気持ちもあったのですが、ある意味退団したことによってその有限の時間軸(濃密で早すぎるぐらいに早い特殊な時間)から解放されているんじゃないかと思いました。そう考えたら今の時間軸で、今の大真みらんさんで見たいものがいっぱい出てきました(ちゃらさんとはずっと普通に女子として芝居をやればいいのに、って言い続けてました(笑))。

 タカラヅカでしか見れないものもある。
 けれども今だからこそ見れるものもある。
 「再演」と称したように、今日大真くんを観ていて、そこにはやっぱり懐かしい気持ちとか過去の記憶の再生とか、そんなタカラヅカで見てきたものを辿るという行為をしていたわけです。でもそれとは違う文脈で、今の大真みらんさんがやっぱり好きだと思いました。2008年11月現在、大真みらんさんが舞台でみせるもの全てが、私にとって大好きなものに他ならな(公開ラブレターはよそでやれ)

 わあうっとおしい!
 うっとおしいので客席で何度となく感極まったのは内緒です。



 また見たいな。また見せてくれるかなぁ。せめて年に1回ぐらいはこういう活動をしてくれないと、にっさんやちゃらさんの生存確認がしにくくなるんですが(笑)。大真担同窓会の為にも、若の次の活動を心待ちにしたいと思います。




 ちなみに今回の一番のネタはアドレスブックを手に女の子をナンパしまくる、みたいな歌を歌っていた大真くんに「退団後も千人斬り続けてたんだ!」です(笑)。


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