2006年11月26日(日)
東京迷子


 Acrossを見ているとあの「著作権上の都合で楽曲を差し替えています」にどうしても引っかかる。いっその事「性別を差し替えています」とか書いてしまえばいい(間違ったことは言っていないよ)。


 こんな記事をみつけました。

 流れ星はどこに行っちゃうの?

 これに対するパパママの回答がほのぼのでいいのですが、これに対して科学的に正しい答えも用意されています。ふんふん、と下の方まで読んでいくと
「流れ星を捕まえよう!」

 ええ?(捕まえられるの?)(捕まえたいのか?)



 まだ二週間しかたってないなんて、信じられないや。
 どうせ今までも晒してきたから、今の状態も素直に晒すとなんだか「つまんないでごんす」(南海まり口調)(どこの南海まりさんだか)って感じです。そりゃああんだけ遊んでいたおもちゃがなくなっちゃったんだもんなぁ……悲しいとも寂しいとも違うこの気持ち。
 まだ二週間だけれども、いろんな気持ちがまだまだ渦巻きます。
 でもそれもまたイヤな事じゃないと思う。
 もうちょっとぐるぐるするんだと思います。遠まわしに見守っていてください。



 たとえばこういうのも↓


[ナパームスクエア実験室]


 新築マンションに引っ越してきた新婚さんのあすかちゃん。けれども旦那様は毎日忙しくて、新しいおうちにいるのはちょっと寂しい。なので猫を飼うことにしました。
 そしたらちょうど、お隣の美城君が子猫をくれました。黒猫子猫、旦那様も気に入ったその猫は「紫」と名づけられました。
 あすかちゃんと旦那様はそれから幸せにらぶらぶに暮らし、子猫はすくすくと大きくなり、大きくなり……大きな黒豹になってしまいました。
 実はお隣の美城さんはサーカス団の人。生まれたばかりの黒豹の子供を巡業に連れて行けないと、体よくおとなりのあすかちゃんに預けてしまったのです。だ、騙された!憤るよりもパニックになるあすかちゃん、どうしよう、このマンションペット可だけど、黒豹は大丈夫かしら?つうかこの黒豹が他のひとに危害を与えたら一家ともどもマンションを追われてしまう!35年ローンを組んだこのマンションを!しかし旦那様は「そうかー猫にしては大きいと思っていたんだよーははははは」とあまり気にしていません。なのであすかちゃんはただひたすらに紫君の存在を隠すことにしました。手放すには愛情も愛着もあるのです。
 ある日、更にお隣の夢乃君が回覧板を届けに来てくれました。ちょうど紫君は玄関で寝そべっていました、
「あの、奥さん、前から気になっていたんだけど、これ、猫っていうかくろひょ」
「猫です!」
「いや、でもどうみても」
「猫です!」
「え、でも」
「猫なんです!!」
 そう言って押し切りました。
 またある夜、その夜はやたらに紫君が遠吠えをするので、下の部屋に住んでいる柚長さんがネグリジェでナイトキャップつきで怒鳴り込んできました。
「ちょっとうるさいじゃないの!」
「すっ、すみません」
「やっぱりあの猫、くろひょ」
「猫です!」
「だってあんなに大きいし」
「猫です!」
「だいたいあんな風に遠吠えするなんて!」
「主人です!!」
 ちょうどそこに来た旦那様、
「わおーん」(上目遣い)
 ちゃんとあすかちゃんに話を合わせてくれました。
「わおーん」(こびこび)
「そ、そう……なら仕方ないわね」
 なぜかこのマンションの人はみんな旦那様に甘いのです。
「助かったわ、ありがとう」
 柚長さんが引き下がって一安心のあすかちゃん。その時、また紫君が遠吠えをしました。
「もう!紫!少しはこっちの苦労をわかろうって気にもならないの?」
「いや、別に紫には関係ないことだし」
「ああああああもうあのサーカス団長、今度戻ってきたらあることないこと噂流してムラハチブにしてやる!」
「それよりも、あすか」
「え?」
 また紫君が遠吠えをしました。ベランダの手すりに器用に乗り、月夜に向かって吼えています。
「あいつが吠えるの、いつも満月の夜なんだよな」
 言われてみれば、いつも紫君は夜空のまんまるな月にむかって吠えるのです。その遠吠えはどこか寂しそうで……
 ぎゅ、と旦那様が後ろからあすかちゃんを抱きしめました。その寂しいと言う言葉を敏感に感じ取ってくれたのです。
「あいつにもなんか理由があるんだよ」
 真冬の夜空に煌々と輝く満月を背負い、暗闇よりも深い漆黒の身体のしなやかな獣が吠える。開け放った窓からの寒さも忘れて、あすかちゃんはそれを美しいと思いました。


 しなやかな野生よ、おまへはそらにむかってはかけあがれないのだから


 旦那様がぎゅうっとあすかちゃんを更に抱きしめました。寂しいとあすかちゃんが思った分、抱きしめました。
「寒い」
「……そうね、もう寝ましょう、紫」
 あすかちゃんがそう声をかけると、紫君はぴくん、と耳を立てあすかちゃんと旦那様をみつめ、そして何事もなかったようにしゅたっと、手すりから降りて部屋に戻ってきました。
 あすかちゃんは紫君を抱きしめました。紫君はちいさく、猫のような泣き声を立てました。
「あったかい」
「ずるいずるい」
 旦那様はあすかちゃんを押しのけて紫君を抱きしめました。
「おお、あったかいあったかい」
 まんまるな月が少し傾き、マンションの窓からまっすぐに光が差し込んできました。それに照らされた黒い獣と、それを抱きしめる旦那様、それもまた美しいと、あすかちゃんは思ったのでした。




++++++++++
・マンションのオーナーは涼さんです。
・マンションの管理人はしぃちゃんです。毎日廊下の掃除をしてくれます。紫君は何故か管理人さんにだけはなつきます。
・夢乃君は「回覧板が似合いそう」という理由だけで登板しました。
・柚長は柚長以外思いつきませんでした。
・続きはありません。
・という訳で六実さんの中では引き続き美城れんがアツイのだと思ってください(え?そこから派生?)


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