2005年06月01日(水)
へんしょくぐせの6月[追記]


 朝から星新公映像を見ました。
 麻尋くんうめえ!(驚愕)
 ぼんやりと思ったんですが、タカラヅカは、というか舞台は、かなぁ、舞台は料理みたいだなぁと思いました。灰汁や渋みがある料理が美味しかったりするわけじゃないですか。例えば本公演はそういう灰汁や渋みがある料理、役者の個性や癖やくどさや欠点が何物にも替えがたい「味」、つまりは「魅力」になっているというか……そうするとその灰汁や渋みや個性や癖やくどさが(まだ)ない新公は素材のままを生かした料理なんだな。技術がものすごく全面に出るというか。新公映像見ながらそんな事を思いました(むっさんまだ寝ているな?)。
 鶴美舞夕君がにしきラブ氏のところに入っていると聞いて猛烈に行きたくなりました。いや私もう研八だし(まだそのネタを言うのか)。
 あとれおんのあいさつがまともで驚きました(しーっ)。でも見ながら「ボケて!なんかボケて!」と手に汗握ってしまいました。いや、だってあんなちょっとしたいい間違いですごい笑っているのって、みんないつものように笑いどころを待っていたんでしょ?(笑)
 ……麻尋君うめぇ!(まだ驚愕している)



 スカステ7月
 檀様MSと「二人だけの戦場」が俺的トピックス。
 あと、かつてMXでやっていた「Rainbow Cafe」やるんですって。


++++++++++

[長崎同心日誌2]

(ちょうしにのっています)

 昨日「プロジェクトX」を見ていたんですよ。
 ……。
 で、漏れました。

【長崎同心プロジェクトX】

★予告編
(あの田口トモロヲさんの声で読んでください)
(BGM:地上の星)

 江戸の凶状持ちが長崎に!
 駆け込んだ先は唐人屋敷、誰もが踏み込めなかった時代の禁忌に一人の男が立ち向かった。
 次回「長崎出島、幕末治外法権への挑戦」


★本編(抜粋)
(くどいですが田口トモロヲさんの声で読んでください)
(BGM:地上の星)

 誰もが、最後の詰めを詰め込めずにいた。
 佐藤が言った。「魚心あれば水心」と。
 だが館岡は納得しなかった。
(インタビュー映像・同心仲間だった鈴木さん(68))
「ええ、館岡さんはこう言ってました『魚心、水心、では我々の心は、心意気はどうなるんだ』て」
(インタビュー映像終了)
 同心の誰もが、黙った。

 ***

 その時、一発の銃声が、江戸の凶状持ちを貫いた。
 撃ったのは、館岡ではなく佐藤。
 佐藤は言った。
「アンタが撃ったらアンタの立つ瀬が無くなる。アンタ、自分で自分を追いつめすぎだ」
 館岡が膝をついた。信じられなかった。最初は佐藤の言葉がわからなかった。
 誰もが自分の中の善悪とたたかっていた。
 法やお役目だけでは区切る事のできない誰もが持っているやわらかい部分を、館岡は初めて自分の中に認めた。
 愕然とした。だが、彼の周りには仲間がいた。
 手柄は、伊佐次を追いつめた卯之助のものとなった。
 あの時、誰が銃を撃ったのかを、誰も言わなかった。
 長い戦いは、ようやく決着がついた。


★エピローグ
(更にくどいですが田口トモロヲさんの声で読んでください)
(BGM:ヘッドライト・テールライト)

 同心、旗野。
 畳の上では死なないよ、その言葉とは裏腹に、家族に看取られ大往生した。
 明治の時代に入ってからも、彼だけは同心として勤め続けた。
 死に際に、家族にこう言い残した。
 ―極楽浄土になんて祈るんじゃない、俺は地獄へいくんだ。
  お役目とは言えおれは何人も地獄へやったんだから。
  これで極楽なんて行ったら、
  おれはちゃんとお役目を果たしてなかった事になって恥になるのさ。
 旗野は、最後まで、同心であり続けた。
 棺には十手だけが納められた。

 同心、鈴木。
 佐藤の紹介と強い勧めで、京の老舗呉服に入り婿として入った。
 最初は、反発した。
 部下として使えないと、見限られたのだと怨んだ。
(再びインタビュー映像)
「今ならわかります。佐藤さんは私と言う人間をちゃんと見ていてくれたからこそなのだと」
(インタビュー映像終了)
 京都へ行ってすぐに、時代は江戸から明治へと変わった。そして都も京都から東京へ。
 それでも、鈴木は変わらずにそこにいた。
 今も現役で、お得意様の相手をする鈴木。時代の波を、流されるだけではなく、ただ乗り越えた。
 年に一度は、長崎の丸山へゆく。
 妓はあげずに、一人杯を傾けて、昔を忍んでいる。

 同心、石浜。
 父祖代々の御家人だった。だから迷わず幕軍に身を投じた。
 錦の御旗ですべてが変わってもなお、石浜の信念は変わらずに、鳥羽伏見、上野、会津と流れていった。
 最果ての五稜郭まで戦いつづけて、身を転じて、蝦夷の開拓使となった。
 荒れる大地、吹きすさぶ雪、凍れる空気、長崎から幾千里。長崎で、仲間から学んだ事は、変わるべき時には変われ、変わらないものは変えるなということだった。
 土地も変わった、身分も、生業も変わった。
 石浜は生きつづけた。
 これでも昔は、女のような手だと同心達に笑われたんですと、手を差し出して見せてくれた。
 開拓者の、手をしていた。

 同心、佐藤。
 公金横領、冤罪にすぎないことは誰もが知っていた。
 あと少しで明治の夜明けを見る前に、佐藤は刑罰によって死んだ。
 誰もが、変わりゆく時代を知っていた。
 あと少しで、それまでの概念がすべてひっくりかえされることを、佐藤に冤罪を負わせた徳川の世が終わることを。
 仲間は、その時まで佐藤を逃がそうとした。
 けれども、佐藤は頷かなかった。
 夜明け前の一番暗い時代に、佐藤は敢えて古い時代に殉じていった。
 最期は、多くを語らなかった。
 遺品に残された、数多くの西洋の書物が、佐藤の見ていた夜明け後を物語っていた。

 同心、館岡。
 誰も、彼の行方を知らない。
 鳥羽伏見で見たものがあるという、横浜で見たものがあるという。
 けれども館岡の行方はわからなかった。
 時代の狭間に、迷い込んでしまったのか、あるいは時代の狭間に澪標を見つけ、船出をしていったのか。
 伝説があった。
 北陸の、入り江に住むイルカ。彼を世話していた男は、昔長崎にいたという。
 イルカは一重で、笑った。

 (BGM:ヘッドライト・テールライト)
 (エンディングテロップ)
 (イルカが海を泳ぐ様を、船から追っている映像)
 (くどいですがあの声で読んで下さい)
 (つうか伝わらないよ)
 (おもしろくないよ)
 (あああたしが実演できればすごく伝わるのに!)
 (やっぱ伝わらないよ)



 こういうことをしているとナパームスクエア本領発揮だなぁと思います(おもしろみのあるなしはさておき)(笑)。

 







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