2005年03月06日(日)
捨てられた女より哀れなのは、捨ててしまった女です


 ムラから帰ってきました。今回もチケットの神様に感謝しつつ3回観劇。みっちり観劇して、ひさしぶりにみっちりムラ近辺にいたので、食い倒して(笑)きました。こんなに無責任に楽しくていいのかなぁと思うぐらい楽しかったです。
 そういえばバウで客席に座ったらすぐ前が某ちゃらさんでした(笑)。ちなみに中日公演の時にはちゃらさんの目の前に某六実さんがいたらしいです。すごい偶然。つうかストーカーか?(どっちが?)(どっちに?)(さあ?)。
 あと初めてガーデンフィールズに足を踏み入れてみました。半券で入れるシーンズンズもいってみたんですが、シーズンズの「シーズン」に今の季節は含まれなかった模様です(笑)。ドッグランを外野席(違)から無責任に眺めながら、一緒に行ったクマコさんと一緒に
「うわ!あの犬蘭寿せんぱいっぽい!(ラガーシャツを着たレトリバーがいた)」
「うわ!さらにあの懐いている犬がみわっちっぽいよ!」
「つうかあのプードルまーちゃんぽくない?」
「あのもじゃもじゃした犬さえちゃんみたいだよ?」
「つうかあのプードル、夏河ゆらさんにそっくり!(マジ似ていた)」
「蘭寿とむの蘭は『ランニングダッシュ』の『ラン』!」
 ……ヅカファンはこうやって楽しむといいですよ?(すすめるな)(つうか最後のは何?)。


 前置きが長くなりました(反省する気あるの?)


[それでも船は行く:太田哲則トーク]

 ホップスコッチだったらどうしようと思っていたんですが(小声で)、私的にはすごく楽しかったです。すごい気に入りました。と同時に太田作品の本来の姿を見た気がしました(大意:コケないとこうなるのか!)(連続失言中)。
 太田作品特有の繰り返しや反復がとても良く効いていて、何度見ても色々な発見がありました。ああ、あれはここに繋がるのか、こことリンクしているのか、みたいに。お話がわかっていても2度目3度目でも笑えたり。
 本当にどうってことない話、物語の基本の基本、ベーッシック、スタンダード。そんな感じの物語が太田メソッドに味付けられて、昔風なミュージカル的な風味もあって、ちょっと小粋な小作品に仕上がったという感じです。あの人数でバウホールという空間をめいっぱいいかした作品で、且つ生徒を「成長させる」という座付き作家の本分を十分に果たしているなぁと。誉めすぎですか?
 でも逆を言うとあの人数であの空間でじゃないと成り立たない作品だとも思いました。何度となくこれ東上してくれたらすごい通うのに、と思ったのですが、でも青年館じゃこうはいかないかなぁとおぼろげに思ったりなんだり(わかりにくいなぁ)。
 まあ、細かいことは抜きにして、世間の評価もおいておいて、私はこの作品好きです。つうかこれ、むちゃくちゃ甘い作品ですよね?上で言った太田メソッドとか色々な手法とか演出をとりのぞくと、そこに残るのは極上の蜜(ええ?)。なんか、半笑いでも萌えでもなくすんごいニヤニヤしながらずーっと見ちゃったんだよね……(うつむき)。色々と高カロリーな作品でもあったのですが(でもこれは役者によるところが多い)、それ以上に実はすごい糖分の高い作品です。ええもうそういうの大好きですから!(イイ笑顔)。こんなに甘い宝塚を食すのは久しぶりです。砂糖菓子にもたとえられる宝塚ですが、実はこういう甘さって少ないですよね。クラシックスィーツ太田作品とレトロ宝塚スタァの涼紫央のコラボレーション。賞味期限は3/14まで。って何を言っているかわからなくなってきましたが、まあむっさんが良かったならそれでいいよとウチのお客さんは見逃してくれると信じています(甘えるんじゃありません)。


[それでも船はゆく:宝塚スタァ涼紫央の話]

 で、「それでも船はゆく〜涼さんのおすてきスカーフコレクション2005春」の話なんですが(そんなサブタイトルないから!)、つうか!ラストの白タキシードで踊るところで掛けているショール、あれスカステ映像で見た時は普通の男物のマフラーに見えたんですよ。でもあれスーザンのショールなんだよね?って気付いたらどっかんどっかんキテしまいました。な、何そんなナチュラルに女物をひっさげているんですか?借り物なのに自社製品、いや自前かと思う遠慮のなさ(震)戦利品って事ですか?(違)後朝って事ですか?(激違)……すんごいやられた(撃沈)。
 総じて現実が妄想に追いついたと思いました。すごい、私の考える涼さんがそこにいましたどうしよう(何もしなくていいですから)。お金持ちで自分勝手でいたずらっぽくて紳士的でこどもっぽいところがあってでも邪気というのが全然なくて正々堂々としていて(もういいから)。素敵、あのジョニーさん宝塚の涼紫央さんみたいにスゴイ素敵(どっちも同じ人だから!)。
 一番好きな台詞というか「ひゃあ!」と思ったのが、ジョニーの回想で「ヨットは転覆してもすぐに元にもどるから、(転覆して海に投げ出された時は)できるだけヨットから離れない方がいい」って説明して、でその後「君は僕から離れなければ大丈夫だから」みたいな事言うじゃないですか?さらっと!さらっと!(落ち着いて)、そんなすごい台詞なのに前後は淡々と流れていって超びびった。ええ?いまなんかすごいことゆわなかったですかー?と一人動揺(笑)。
 あとラストでスーザンがヘンリーをひっぱたいて、婚約破棄と「私たちの邪魔をしないで!(これすごいツボ)」って言う所、そこでジョニーの顔がはっとなって、それからなんともいえない感じにふにゃーっとなるのにキました。飄々として、軽やかにお気楽なジョニー。多分、あそこではスーザンはヘンリーの元に戻るだろうって思っていたんじゃないですかね?だからそうなった時に自分が傷つかないように、なんでもなかったように自分の本当の気持ちすら飄々とかろやかにかわしてしまうひと、そういう臆病なひとだったんじゃないかなぁと(ドリー夢駄々漏れ)。それまでお気楽にひゃあひゃあ観ていた私なんですが、その瞬間ぐっとキテしまいました(自供)。
 ところで、ウエイター達とジョニーが踊り戯れるところがあるじゃないですか?あそこで涼さんがパンと手を叩くのですが、なんかいつも微妙にカスっていたんですよね(なんかいい音が出てなかった)。それを観て「色々とすごい器用なのにある一つの簡単な事が全然できないってなんか萌える」と気付きその場でビバテラ視点の涼さんの設定資料に「涼さん(業界のプリンス)は目薬がうまくさせない」っていう一文を書き込んでおきましたって全然繋がっていないよ!(六実さんのすっ飛ばし思考回路がよくわかる例ですな)。


[それでも船はゆく:銀河に捧げるマシンガン]

 出かける前にちらりとナウオンを見たんですが、そこで「今まで子役とかばかりで、こんなに男役らしい男役をやってことがない」な事を発言していたギャラクシー。あはははーっと笑って、さてさて、出来はどんなもんかなぁと観劇したんですが……どうしようすごい素敵(真顔)。あんなに踊ったり歌ったり芝居しているギャラクシー、いや銀河亜未さんを初めて観ました。
 ところで私の中にベビーフェイスの系譜というのがありまして。なんというか男役さんで体格的には恵まれていてもどうしてもその本来のかわいらしい、あるいは幼い顔立ちからどうしても男役として損をしてしまうっていうのがあるじゃないですか。そういう人達を「ああ、やっぱり不利だよなぁ、でも頑張ってほしいなぁ、頑張っているなぁ」と密かに見守っていたんですが、そんな人達は皆辞めてしまった。もちろんそれが原因ではないのはわかっているんですが、やっぱりある意味それが限界になってしまうのかなぁと(ごめんなさいごめんなさい)。で、私の中ではそんな系譜に銀河亜未さんが入っていたんですよ。当人が言っていた通り、あの顔だちはやっぱり男役としては不利なのかなぁと(ごめんなさいごめんなさい)。
 でも実際に「男役」として立っている銀河亜未さんを観たら、そんな危惧が吹っ飛びました。私の予想を越えて男役だった事に、かなり驚きました。という話をクマコさんにしたら「いや、周りの学年が低い(周りの男役の成熟度が低い)のも作用しているんじゃないの?やっぱり彼も男役6年やっているだけはあるというか」あー、それはすごい一理あるなぁ。
 でも銀河亜未さんのマイク・コナーは本当に素敵でした(さらに真顔)。あの「僕の本当の姿を知ったら君はどうおもうだろう」な意味の歌を歌うじゃないですか、あそこがすごい好き。歌の技術とかじゃなくて、すごいこちらに染みてくる歌声、いい歌でした。どうしよう、好きになっちゃいそうだよ……(この人さっきからずっと真顔だよ)(怖いから!)。
 ここで何か落すことを言って、今までのマジ語りを中和したいのですが、せっかくなんでこのときめきを胸にかかえたままフェードアウトしていきます(二度と帰ってくるな)。



 続きはまた後で。


[番外編:毬乃ゆい部]

 毬乃ゆいちゃん新愛称を考えていると言ったらクマコさんが「『かわゆ〜い毬乃ゆ〜い』ってのはどうかな?」と言ってくれました。いやそれ愛称じゃなくて接頭辞(笑)。でも使いたい(真剣)。



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