★松尾由美。『雨恋』

ネタバレには気をつけていますが、読んでいない人は注意。


松尾由美さんの『雨恋』を読む。

お友達のサイトで見てから、気になる本だった。
うん、タイトルがいいね。

そのタイトルには意味があった。
図書館で借りたので、某amazonの画像を見て、なるほどと思う。
そう、図書館本は「帯」がついていないからね。
本屋で本を探すとき、帯の役割は大きい。
それが当たっていたら「うんうん!」と思うけれど、自分の感性と違うこともままある。
今回は……前者に近い、と思う。

ただ、「ラスト2ページの感動」。
確かに感動なんだけれども、私にとっては爽やかさやあたたかさよりも、
もっともっと切なさのほうが募った。
そう、切なすぎて苦しい。
「スパイク」で感じたのと同じ。
まさに、ありえない恋なのだ……。

どちらかと言ったら、千波さんよりも渉くんのほうに感情移入しちゃったかなあ。
ちょっと、生々しい?ところもあったけどね(笑)。
苦手な恋愛小説だけど、ミステリの要素も大きく、またファンタジー色が強いのでさらりと読めた。

ちょっと前に「銀杏坂」(連作集)「いつもの道、ちがう角」(短編集)を読んだのだけれど、断然この「雨恋」が好き。
でも……お話としては「スパイク」のほうが好きかな。

2007年05月16日(水)
By ちゃいむ

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